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教科書だけで解く早大日本史 2021完

99日にわたって連載してきた「教科書だけで解く早大日本史2021シリーズ」も前回の2021社会科学部編第16回で終了しました。

これで、2021年に早稲田大学一般選抜において七学部で実施された日本史の問題が「教科書」だけで解けるかどうかの分析が完了しました。

2021年度の早稲田大学一般選抜で出題された日本史は7学部合計で309問でした。これを、

◎「教科書」本文のみで正答
〇「教科書」脚注・掲載資料(史料)を利用
△「用語集」利用
×「教科書」「用語集」のいずれにも記載なし

の4段階で分析しました。

その結果、

◎170 〇90 △36 ×13

となりました。

「教科書」本文だけで解ける◎の割合は、 170/309 55.0%
「教科書」脚注なども含めた◎〇の割合は、 260/309 84.1%

これでようやく1つの答えが出せました。

Yahoo!知恵袋などで、「早稲田大日本史は教科書だけで足りますか?」などの雑な質問に、「教科書だけでは足りないからZ会の『100題』をやったほうがいい」などと雑な回答をしているのをよくみかけます。

しかし、2021年度一般選抜に関しては根拠をもっていうことができます。


2021年の早大日本史は、「教科書」が84%


たった一行。これを示すためだけに100日間の連載を続けてきました。

2021年度は一斉休校による学習不足に配慮して、やや難易度を下げた可能性もあります。他年度と縦の比較をしてみる必要もあるでしょう。ただ、2021年度単体に関しては、はっきりと「教科書」で84%と言うことができます。

連載では何度もふれていますが、「教科書」本文だけで解ける◎が「簡単な問題」で、「教科書」でも「用語集」でも解けない×が「超難問」というわけではありません。◎や〇のなかには、注意深く前後との関係を把握していないと判断できないような難問もありました。また、×のなかには、姫路城の世界遺産やノーベル賞受賞者など中学歴史レベルの事項もあります。当たり前すぎて「教科書」に掲載しなかっただけです。

このあたりはぜひとも実際に問題に挑戦して感じ取ってください。


それでは、有隣塾・鈴木先生の次回作にご期待ください。

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