見出し画像

『ニマーリさんのスリランカ・アーユルヴェーダ 疲れた心と体を癒やすセルフケア』

在日20年のスリランカ人アーユルヴェーダセラピスト、吉田ニマーリさんが、話し言葉でやさしく教えてくれるアーユルヴェーダの本が出来ました。

目次は次のとおりです。

●はじめに──いのちを楽しむアーユルヴェーダ
●Part1 まずは自分を捉えなおそう──グナとドーシャのお話
●Part2 よいめぐりを生む日々のルーティン──ディナチャリヤのお話●Part3 過ごし方──リトゥチャリヤとブラフマチャリヤのお話
●Part4 セルフケア──アビヤンガのお話
●Part5 薬草オイル、食べ物図鑑
●Part6 食べて体を整えよう──食事法のお話
●Part7 ニマーリさんのスリランカごはん
●Part8 キッチンで作るサプリとハーブティー
●Part9 行動による若返り法——アーチャーラ・ラサーヤナ
●Part10 パートナーシップと人間関係
●結びに──「チャンドラ」のように灯る生命を

「はじめに」より一部ご紹介します。

 アーユルヴェーダとは、古代の言葉・サンスクリット語で、「生命科学」という意味です。本来の自分の気質や体質を知り、自分に合った生活を工夫して、自然の流れに乗るように心地よく生きていくための、いのちを楽しむ五千年の知恵を現在に伝えています。
 自分の体の中のめぐりがよくなると、がんばりすぎたり、欲張りすぎたり、焦りすぎたりすることがなくなりますから、周りのみんなにやさしくできる余裕を取り戻していけます。そうすると、自分だけでなく、身の回りの物事すべてが、よどみなく、元通りに流れるようになっていきます。
 本当は、何もかもがつながっているのです。

 五千年の先人の知恵を、今のあなたに。日本のあなたがこの本に使ってくださったお金を、スリランカの子どもたちに。売上から、スリランカの、貧しくて学校に行く余裕がない子どもたちのために寄付をします。あなたにとっても、あなたの次の世代の子どもたちにとっても、よいめぐりを生んでいくように、この本でアーユルヴェーダの考え方に触れていきましょう。

 アーユルヴェーダは、日本で言う「おばあちゃんの知恵袋」のように、五千年前の人たちから代々受け継がれてきました。私、吉田ニマーリも、小さい頃から暮らしの中でアーユルヴェーダに触れてきました。いろんなことを思い出します。お母さんが薬草茶にお砂糖を添えてくれた、幼い頃のこと。アーユルヴェーダの考え方では勉強に向いている時間帯だとされている早朝、そっと起き出して、毛布を持って庭に出て、マンゴーの木の下で本を読んだ、中学生の頃のこと……。嬉しかったのは、美術の課題で、遠い日本の絵を描いて、新聞に載ったことです。お父さんが、新聞記事を大事にとっておいてくれました。勉強して、いつか本当に日本に行こうと思いました。
     
 大人になって、日本に来たら、いそがしい人がたくさんでした。
 介護、子育て、仕事。みんな、自分のことは後回しです。
 自分が苦しくなって、はじめて、自分のことを振り返るのです。
 機械にだってメンテナンスが必要なのに、どうして自分を休めずに動けるでしょう。

 アーユルヴェーダのことを、もしかして、マッサージや食事法だと思っている方もいらっしゃるかもしれません。そういった具体的な方法もお伝えしますが、本当はもっと大きなこと。いのちの心地よいめぐりを取り戻すことを、この本でお伝えしたいのです。

p.5-6『はじめに──いのちを楽しむアーユルヴェーダ』より

というわけで、
 ・単なるマッサージや食事法の話ではない
 ・スリランカで生まれ育ち、日本で暮らしている、ニマーリさんの視点からの、生活に密着した具体的なアーユルヴェーダ、ひいては人生のお話
 ・売上はスリランカの子ども達が学校に行けるように役立てられる
という本です。

体質診断/マッサージ/スパイス/薬草オイル/レシピ/不調改善/アンチエイジング/人生哲学など。本書の核となっているのは、愛情や土地や財産といったことについて、人間以外の生き物も含め、「奪い合い」から「響き合い」へ転換していく生き方についてです。

 無理をしない、貪らない、力まない、奪い合わない。
 自然の流れに身を浸す。欲望は生きるための律動と心得る。よいめぐりを重ねていく。響き合いの美しさをよろこぶ。
 そのように生きて世を去ったなら、仲間以外にも、むしろ人間以外にも、よいめぐりを遺すことができます。食べきれないのに乱獲をして他の生きものたちを滅ぼしてしまったり、無理をしてまで働いて環境を破壊してお金では解決できない不幸を生んでしまったり、といった間違いを、これ以上重ねることもなくなっていくでしょう。
 日々のディナチャリヤ、季節のリトゥチャリヤ、生命のブラフマチャリヤ。
 アーユルヴェーダは、自然とともに生き、欲望に溺れずに、生命を全うし、未来につなげるための智慧なのです。

p.121『Part3 過ごし方──リトゥチャリヤとブラフマチャリヤのお話』より


どこからでもオンラインで視聴できる、12/12から一週間のあいだアーカイブ視聴もできる、吉田ニマーリさんと牧村朝子に質問もできる刊行記念オンラインイベントも予定しています。書籍つきチケットもあります。

小説・実用書・歴史書など、さまざまな新刊書籍の著者と読者を結ぶ丸善ジュンク堂書店さんのオンラインイベントです。

12/9には、大阪でのイベントも予定しています。こちらは上記のイベントとまた違い、「スリランカってどんなところ?」ということを感じられる、著者のニマーリさんからのサインがもらえたり体質チェックをしてもらえたりできる、というようなものになる予定です。


わたし、こと、牧村朝子は、2013年から、旅・語学・セクシュアリティを三本柱に、なんというか「どうやったら人間は仲間同士でつるんで敵を作って生きていくのをやめる強さを持てるんだろう」みたいなことを考えながら読んだり書いたり話したりし続けてきています。

考えて読んで書いて話す途中で、横浜にサロンを開いた吉田ニマーリさんに出会い、大体5000年前くらいから語り継がれているアーユルヴェーダの本を、こうしてみなさんにお届けすることになりました。日本語の本ですが、冒頭の詩や最後の奥付には、スリランカで話されているシンハラ語も併記されており、スリランカと日本の間で何か境を越えた良いことにつながっていったらなあと期待しています。こちらの本を新刊でご購入いただけるだけでも、スリランカの子どもたちがまた別の本で勉強していく機会につながっていきます。

ぜひ、書店さんで探してみてください。また、学校やお住まいのまちの図書館にリクエストしてください。どうぞよろしくお願いいたします。

ここからはnoteマガジンで応援してくださっている方へお礼とご報告を兼ねて、この本の制作のお話です。

ここから先は

1,737字 / 5画像
一般公開の記事や本と違い、ここでは応援してくださる方向けのないしょばなしをしています。また、ここにいただくコメントは読んだら❤️をつけています。たまにコメント欄でおしゃべり企画もしています。

タレント・文筆家のまきむぅこと牧村朝子が、雑談、日記、音声コンテンツ、あなたからのコメント読みをやったりする、いわゆる公式ファンクラブです…

応援していただけるの、とってもありがたいです。サポートくださった方にはお礼のメッセージをお送りしています。使い道はご報告の上で、資料の購入や取材の旅費にあて、なにかの作品の形でお返しします。