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ウクライナ戦争でのアムネスティー

ウクライナ女子ゼナちゃん(@xene)がツイートに投稿していた最近のアムネスティー(@amnesty)のウクライナ戦争への考察を紹介します。(☜new voice Ukraine などの記者をやっているウクライナ人の推薦)

アムネスティーは、よく言えば誤報、悪く言えばウクライナ軍を直接攻撃するような小さな記事を発表することにしたのね。まあ、アムネスティーは自由世界の自由組織なわけで、望むなら、ロシア人の資産(回し者)になることだって全く自由な(選択)だってことよ。でも、ここで2〜3つの事柄をハッキリさせましょう。

アムネスティーのツイート:
(上)ウクライナ軍は、人口密集地に基地を設置し、兵器システムを運用することで、市民を危険にさらしている。
(下)このような戦術は国際人道法に違反し、民間人を軍事目標に変えてしまうため、民間人を危険にさらすことになる。

選択的な美徳シグナリング(いい人アピール)は、数十年前には有用だった組織が、もしまだ現代でも適切な存在であり続けようとするためには便利なツールです。このツールで、組織は重要な活動をやってるフリが出来る一方で、侵略者と対峙するようなリスクを冒すことを避けることができる。

例えば、占領地に行って、想像しうる限り最悪の犯罪を犯す人々を目撃することは、国際調査官の死を招く可能性が高いから、そのせいで将来的には調査官が賄賂を受け取ることを防げるかもしれないけれど、そんなことは誰も望んでいない。

ヘルソンについてのアムネスティーの投稿なし
オレニフカに関するアムネスティーの投稿なし

ルールを守ってくれる軍隊を信頼している側から観察するのは、確かに簡単よね。そうでなければ、あなたはここ(こちら側)にはいないでしょう。したがって、原因を突き止めるのは簡単よ。
a)彼ら(ウクライナ軍)はあなた(記者や調査団)の喉を殴らないし、b)彼ら(ウクライナ軍)は国のために血を流して死ぬのに忙しすぎて、あなた(記者や調査団)のことを気にかける暇はないから。

前回、アムネスティーがハリキウについて書いたのは6月でした。この都市は毎日砲撃を受けています。ミコライフは人口50万人ほどの都市で、毎日ロシアが砲撃しているのに、それについては一言も触れていないんです。攻撃ために114日間も水道が使えない、何もないのに。

6月13日以降、アムネスティーはヘルソンについてツイートしていない。
ミコライウに関するアムネスティーの投稿なし

ペットボトルの水を持参してミコライフに行く代わりに(ただの水だけじゃなく、赤十字は寄付金をロンダリングする時だけ遥々ルーマニアからドニプロまで運んで来る)、ウクライナ軍の評判を落とすことに決めたみたいね。

完全にあなた次第だけれど:死にかけているウクライナの民間人が、(どんなに頑張っても)ロシアのトロール(=親露情報を流す目的の専門アカウント)や便利な馬鹿(=政治的に都合よく利用されている人達)よりも多くクリックされる(発言が注目される)ことはないでしょう。おめでとう、スカベーワ (ロシアの有名なプロパガンディスト)は、次の番組であなた(=トロールや便利なバカ)が(発信した)作品に言及し、ドンバスの住宅地にわざと滞在しているロシア軍を自慢するに違いないわ。

60 Minutes の番組で、スカベーワ は、ロシア軍が都市部の住宅地での戦闘に特に力を注いでいると直接述べています。 「解放軍」にとっては、都市の外で戦うよりも、民間人の後ろに隠れる方が好ましく、安全だからです。*この映像の解説リンクはこちら

本格的な侵攻は、当初からロシアによる民間人への無差別砲撃に特徴付けられています。多くの人にとって、戦争のこのチャプターは、私達の街での爆発から始まり、サイレンを伴う爆発は、今や私達の日常の一部となっています。

ロシアが「軍事関係のものだけを攻撃する」というのは神話です。ソ連の軍産複合体は、部分的にはその地域のために(雇用を創出するため)、部分的には必要性から(第二次世界大戦で被災地から中央アジアに工場が避難した時のように)、町や都市の“中”に存在していたんです。

ロシアはそれを知っているし、知らない場合は気にもしない。彼らは時代遅れのソ連の地図を使っていて、軍事施設や工場がとっくになくなっている地域を攻撃してます。なぜ60年代の地図を使いながら、とにかく攻撃をするのか?それは、恐怖心が大きいからですね。

ビニツィアの「将校の家」への攻撃は、将校には関係なかった。これらの場所は、もはや軍事的対象ですらなく、文化センター/コンサートホールです(ヴィニツィアのものは後者)。ロシアはそれを知っているけど、彼らは気にしない。

(左)「将校の家」70年代80年代には、軍人用住まい
(右) 2009年にステージと1000席を備えた講堂に変身

それが今はどうなっているかというと、このとおり。ロシアは街の中心部を攻撃し、何十人もの人を殺し、そしてその建物が「将校の家」と呼ばれていることを利用して、それを正当化した。

ロシアの攻撃を受けたコンサートホール「将校の家」

ウクライナ兵を全ての都市部から撤退させることは、a)当該地域をロシアに明け渡すこと、b)文字通り何もしないこと、を意味します。ロシアは、我々が適切な防空(飛行機を含む)を得るまで、いつでも、どのようにでも攻撃を続けるでしょう。彼らが攻撃するのは、それが可能だからです。

アムネスティーは、この戦争が特別に指定された地域で行われることを望んでいるにもかかわらず、(実際には)「あらゆる場所で」戦われています。森で、空で、都市で、野原で、水で。 ウクライナを存在から消し去ることを意図した侵略の虐殺戦争なんです。
(アムネスティーが誤って「都市型戦闘」の定義を調べないことを切に願います。実際に脳卒中を引き起こしてしまうかもしれない)☜皮肉

さて、アムネスティーは、またもやとんでもなく役に立たない条約(それはあまりにも失礼かぁ?言い直すと「国連並みの条約」、その方がいい)には、ウクライナ軍が空っぽの学校に滞在することを禁止するような特別な規制がないことを認めています。

しかし、アムネスティーは彼らがそうしないことを望んでいる。アムネスティーはウクライナの兵士に野原で戦うように助言しています。これの何が問題かわかる?第一に、ロシアは野戦ではなく、都市を欲していること。第二に、野原を大砲の弾で覆ってしまう、このように。

もしウクライナ軍が我々の都市を放置して、開けた野原でロシアの砲弾(念のため言っておくと、10:1でロシアが優位)に粉々にされたら、アムネスティーさんは守ってくれるの?国連は彼らを守ってくれる?赤十字は戦闘用の水筒を持ち出して、水を曲げるところを見せてくれるの?(水を曲げる=テレビ番組「アバター 伝説の少年アン」で水の民族に与えられた特殊能力)

いや、それはしないでしょう。私達の唯一の希望 -存在し続けること- は、軍隊と同盟国から受け取る武器なんです。 この8年間で役に立たないことが証明された国際機関ではありません。占領された時点で、あなた方にとって我々は存在しなくなるんです。

(クリミアに関するアムネスティーの資料が合計1,5件もあるんですね。クリミアは平和的に片づけられたと世界が思い込んでいても不思議ではないですね。行方不明の者や、死体で発見された者、逃げなければならなかった者全員について、10語以上の言葉を何か想像してみてよ!あなた達には無理よね)

問題は、ウクライナの兵士を都市部から追い出すことじゃなくて、 - 率直に言って、ロシアと取引することだけれど、それはあなたの専門外なので、次善の策で解決しましょうとなる - 民間人の方を追い出すことです。民間人は拒否することが多く、出て行くことができない、もしくは出て行こうとしない。

あなた(アムネスティー)は、ウクライナ軍が彼らに避難を強制することができないという事実を無視することを選択しました。あなたはウクライナ軍が決して住民を助けていないかのように装っている(これは明白で単純な嘘です)。あなたは、民間人が軍隊の駐留を- 希望している - 事例を全て無視している(唯一のそれに代替するのがロシアの占領だからよね)。

最近、ドネツク州からの全面避難が発表されました。それで子供達の避難は、かなり容易になりました。これには全て時間と法律が必要です - と言うのも、人々を家から強制的に追い出すことは違法だから - 知ってた?
おはよう太陽!地球が挨拶している!(=60年代のヒッピーソング☜お花畑から目を覚ませと言うゼナちゃんの皮肉)

最後に、兵士と民間人の間に大きな赤い線を引くことは、「まあ、私は決して戦う必要なんかないわ、居心地の良いオフィスに座って、私の人生は兵士の人生より優れていると静かに信じてる。何故なら私はExcelが使えるから。」というような道徳的に高飛車に出てるからすることかもしれませんね。

でも、そうじゃありません。兵士の命はあなたの命と同じくらい尊いんです。そして、ここウクライナでは、誰でも兵士になることができるんです。ほとんどの人が何らかの形で、しかもすぐに兵役に就かなければならないという事実を、人々は静かに受け入れているんです。

軍隊を脅威として描く試み、軍隊の信用を落とそうとする試みは、私達全員への直接攻撃です。彼ら(軍隊)は私達の一部であるだけでなく、私達が提供する最高の存在なのですから。

ウクライナ軍を支援する方法の1つ、@UkraineAidOpsによる最新の募金活動を紹介します。夜間に部隊で敵を「見る」ために重要な暗視装置を購入するための資金集めをしています。ありがとうございます。

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