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【国際結婚・海外移住】財布のひもを誰が握るか

国際結婚して海外移住した場合、家計の財布の紐は誰が握るのか。。。

先日YouTubeで、フランス人と結婚している日本人女性が、産後育児中も、家計にかかるお金を折半させられているという動画を見て、深く考えさせられた。

国際結婚して相手の国(海外)に移住すると、日本にいる時とは、家庭内の経済のパワーバランスが大きく変化する。
夫が日本人の場合と妻が日本人の場合では状況が違うし、住む国の文化風習によっても違ってくると思う。

相手の国に移住すると、日本にいた時と同じ職種や同様のキャリアや収入が維持できないことが多い。言葉や国の習慣に慣れるまでには数か月、時には何年もかかることがある。
また妊娠、出産、育児期間中に、妻が専業主婦になるケースも少なくない。私の場合も、移住後数年間はそうだった。

国際結婚の家庭では、専業主婦の妻に収入が無い場合、家計の管理はどうするのか。

日本だと、夫の収入が主な収入源で妻が専業主婦の場合、家計の管理は妻が行うケースが多い。

しかしニュージーランドでは、夫の所得は夫自身が管理し、主婦で無収入の妻にはクレジットカードか夫婦共同名義の銀行カードを渡して、生活に必要な支出はカードでまかなうというケースが多い。

その場合、妻はお金を使うごとに、カード明細によって夫に行動を管理されることになる。これは精神的に結構きつい。
なのでフルタイムでなくても、育児中もパートタイムで自分の小遣いは確保したいというのが、子育て中の女性の本音だと思う。

こういった事情からも、NZでは妊娠中や育児中も、できる限りフルタイムで仕事を続ける女性が多い。
家の値段が高く、夫婦がフルタイムで共働きでなければ、家のローンを返せない時代になったという背景もある。
今は共働きが主流で、専業主婦はマイノリティ。専業主婦のことはフルタイム・マムと呼ぶ。

NZの共働き夫婦でよくあるシステムは、自分の収入は各々が管理し、生活費は共同口座に入れて折半というやり方だ。

うちの場合は夫が大黒柱。結婚して最初の数年は、夫婦名義の共有口座システムで、夫は有り金全部使ってしまうタイプの人だったので、全然貯金ができなかった。

それで数年後、子育て中の主婦の私が家計の管理をすることに変更した。
夫の給与はすべて私の銀行口座に振り込まれ、そこから夫にお小遣いを振り込むという、海外では珍しい日本式のお小遣い制である。

これは私達夫婦にとっては、正しい選択だったと思う。
子育て中はあまりゆとりがなかったが、借金することもなく、家はローンなしで一括で支払い、老後の資金もいくばくかは貯められた。

しかし私達はつい最近、この制度をやめて、夫が自分の収入を管理し、私に生活費を振り込むというシステムに変えた。
長年節約も貯金もしたし、今後は節約して暮らすばかりでなく、楽しくお金を使っていくことも大切だからだ。

また夫に生活費がいくらかかるかを理解してもらうためには、自分で収入と支出を管理し、現状を目にしてもらうのが一番だ。
夫は今まで、早く仕事を辞めて年金だけでのんびりしたいと言っていたが、自分で給料と家計を管理するようになってからは、そういうことを言わなくなった。これは新システムのプラス面である。

夫が言うには、給与が全て自分の口座に振り込まれると働くモチベが上がり、面倒でも自分のお金を管理することで、働き続けることが妻からの強制ではなく自分の選択だと感じられるようになったとのこと。

じゃあ最初からそうすればよかった、と思われるかもしれないが、それは違う。
夫は金は稼いできてくれるが、どんぶり勘定。長年自分の銀行口座をチェックせずに生活をしてきた人。有り金みんな使うタイプなので、夫が管理していたら、今頃老後資金はゼロだっただろう。

家計管理というのは、会社の経営以上に重要な責務だ。
経営センスのない人間が家庭の経営権を握った場合、家庭経済が破綻する。そして借金や自己破産、離婚ということになりかねない。会社なら破産宣告して畳めばよいけれども、個人名義の借金となると行く末は離婚。子供も含めて家族全員が不幸になる。

我が家では長きに渡って妻が家計を管理してきたが、国際結婚の財布の紐を誰が握るのが良いかは、それぞれの夫婦によって違う。
家計が破綻しない限りは、お互いハッピーでいられる選択をすればよいと思う。

大切なのは、相手国の風習にただ流され従うのではなく、最初に夫婦でじっくり話し合って双方が納得する家計管理システムを決め、どちらもそれに従って行動することかと思う。

冒頭のフランス人と結婚しているYouTuberの女性の話。
本当にフランス人は皆、金を半分ずつ出さなければ夫婦でいられないという考え方のなのだろうか。私ならそんな相手は勘弁だ。
少なくともニュージーランドでは、金は稼げる方が稼ぐ。別れる時は折半。これが常識だ。












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