バスケじゃなくてサッカーを観に行った話
私の趣味はバスケ観戦ですが、夏の3人制バスケットも中止になり、5人制はオフシーズンなのでサッカーを観に行ってみました。
私は神奈川県民なので平塚に受肉。対戦相手は是非とも観てみたかったセレッソ大阪です。
友人にチケットを確保してもらい、検温と消毒を済ませて、両サイド2席ずつ空いた全席指定席で観戦しました。5000人制限での開催で観客数は約3500人。天気も良く快適に距離を取って観戦できました。
どうしてもサッカーとバスケットボールを比較する形で観戦したのですけれど、J1ということもあり色々と洗練されているなあという感想です。
最もいいなあと思ったのは、最初からレプリカユニフォームを着て来る方の多いこと!
年代ごとにユニフォームは変わるので、今年のものから懐かしいものまでたくさんのユニフォームを着た方々をお見かけしたのですけれど、やっぱりホームカラーに染まる光景は見ていてとても気持ちの良いものです。
バスケットボールって、ギブアウェイとしてTシャツを配ったりもするせいか、あまりユニフォームを発注する、という文化が定着していません。
高額だということよりも、販売されていても受注にとても時間がかかり、開幕に間に合わないこともあったりします。
代わりにチームTシャツや推し選手の背番号Tシャツなど販売はされていますけれども、家から着てくることはあまり多くないような気もします。
やっぱりユニフォームっていいなあと思うのです。確かに安い買い物ではないのですけれど、買ったからには着て行きたくなりますしね。
あとは、やはりスタジアムグルメの選択肢が多いことでしょうか。
制限中ということもあり、スタジアムの外に並んだキッチンカーはいつもの半分くらいらしいんですけれど、それでも肉やごはん、ホットドッグやカレー、焼きそばやタコス、タイ料理や海鮮丼などのしょっぱいものから、アイスクリームやかき氷などの甘いものまで、色々選ぶ楽しみがありました。
バスケットボールはそもそも飲食できない体育館があったりと、なかなか厳しそうなのですが、次はこれ食べたいな、と思えるのは楽しみの一つなのかなと思います。
あとはお客さんのみなさんの、サッカーに対する競技としての理解度がとっても高いこと。
現状、拍手しか許されないんですが、得点に直接絡まない、いいプレーにも惜しみない拍手が送られますし、ゴールキックへの拍手もあります。
周辺の方々の感想程度の会話だけが聞こえるのですが、ファウルに対しても理不尽な態度はありませんでしたし、誰が上手いかの反応は概ね共通理解があるなあ、という感想です。
私は学生時代は平塚にサポーターとして通っていたのでとても場所としても懐かしいのですけれど、サッカーの競技としての面白さがたくさんの方々に今でも愛されているんだなあ、と強く思いました。
それはずっと、Jリーグがサッカー自体の面白さを、辛抱強く説いてきた証でもあると思います。
スポーツは、もちろん何も知らない状態でもなんとなくすごくて熱狂できるのが魅力でもありますが、深く戦術や見どころを掘り下げていくと新しい見方が増えてより面白くなるものだと私は思っています。
例えば現代サッカーは、大きな動きと、コンパクトな形を緻密に組み立てていく精密さが要求されていると思うんですが、今日の試合は両チームのディフェンスラインが機能したゲームでした。
スプリント(要するにチームの走る距離の総量)がJ1で最もある走るベルマーレと、最も省エネであるボールを止めた状態に優れたセレッソの対戦で、得点はPKの1点しかない試合とはいえ見応えがあったと思います。
私が観に行く理由となったセレッソ大阪・ヨニッチ選手のセンターバックとしてのディフェンスのケアと個人技、ラインの統率力は期待以上の素晴らしいものでした。
まずゲーム前のサイドチェンジの練習から、精度が違います。トラップやもらい方を変えて練習相手にサイドチェンジのロングパスを出すのですが、練習相手が半歩も動かなくてもいいくらいのキック精度を誇っていました。これで3800円のチケット代はもうペイできたな、と思うくらい。
試合中もここが空いたら決定的だろうな、という場所には必ずと言っていいほどヨニッチ選手が立ち塞がっており、GKのジンヒョン選手との硬いラインはかなり厄介だったと思います。
私はスポーツ全般を、競技として彼らの身体表現を楽しみに行くので、バスケットボールも、点に絡まなくてもひとつひとつのプレーに皆で歓喜できるようになったらより面白いな、と思っています。
また観に行こうっと。
2020.08.02.