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私がはじめて英語に出会った時のはなし

私が覚えている限りで初めて見た洋画はハリー・ポッターと賢者の石でした。DVDは擦り切れないけれど、日本語だけでなく英語のセリフも少しずつ覚えてしまうほど、何度も何年も見続けたことを覚えています。ハリーポッター以外の映画にもハマり、高校生の時には『映画をアメリカで学びたい!』と夢見てその後に渡米。でも実は、ハリーポッターに出会う前から、私は英語に出会っていたのでした。

初めて英語に出会ったのは私が5歳の時。親戚のおばちゃんの家で久しぶりに、いとこ(実際にはもう少し離れた存在なのですが、年齢が1つ下だったので、私にとってはいとこのような存在)と遊んでいました。

2人で遊んでいる途中に突然の電話が…。それは遠く離れたところに住む、いとこのお父さんからでした。「パパからの電話よ。」と言われ、受話器を受け取ったいとこ。すると彼女は私と遊んでいた時とは違う、私が今まで聞いたことのない言語で話し始めました。

何がどうなっているのか、私にはさっぱりわからなかったけれど、何だか彼女はとても楽しそう。少し大きくなってから、彼女は外国で暮らしていて、お父さんはイギリス人だと知り、2人は英語で会話をしていたと納得したのでした。

初めて生で聞いた英語。初めて目の前で見たバイリンガル。その当時たった5歳の私にとって強い衝撃でした。私の知らない言葉で話せることが、とってもカッコイイ。私よりも年下の子が英語を話せるなんて、負けられない!あの子のようになりたい!と強く憧れたのです。

それから約3年後にいとこと久々の再会を果たしました。その頃私たちはハリーポッターにどハマりしていて、住んでいる国が違っても共通の話題で盛り上がれたのがうれしかったです。

「私、いつかホグワーツのようなイギリスの大学に行くの」

またの衝撃でした。彼女はあっけらかんと将来の夢を語っただけですが、強い憧れと嫉妬(子供の頃なので大人の嫉妬とは違う種類)で私の心がザワザワ。映画のような魔法の世界に実際に行けるの?私も行きたい!

そして英語を勉強してみたい興味が湧きました。でも、その当時の世の中には「小学生や幼児期から英語を!」という風潮がまだ浸透していませんでした。それに、私の親は私を子供らしくのびのびと育ててくれたので、私が自分の言葉で「英語の勉強をしたい!」と意思表示するまで私には英語に触れる機会が全くありませんでした。なぜか英語の勉強をしたいと言い出すのが恥ずかしいと感じていました。

というわけで、私の小学校生活のなかで英語に触れたことは皆無でした。ローマ字は覚えさせられましたけど。

心の中で沸々と湧き上がっていた英語への憧れが少しずつあふれ出し、ゆっくりと私の状況が変化していくのですが、その話はまた別の機会に。

そうそう、いとこは遂にハリーポッターのロケ地となった大学で学び、卒業したのです。彼女の信念の強さというか、圧倒させられるばかりです。でも魔法使いにはなれなかったので、私と同じくマグルのままです。



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