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精神科入院日記(22日目)

3/22  晴れ   月曜日  7時起床    今日は外は風が強くて肌寒い。 

ピンク、黄色、紫、黄緑、色鮮やかな色達が肌寒い中、春の景色を彩る。私が退院するときは、恐らく夏の香りを感じ始める頃だろう。その清々しさに私の心はついていけるのだろうか…

そんな事を考えながら、朝食、瞑想、体操をいつも通りにこなし、午前中の作業療法をすませお昼を食べる。 

隣のお婆さんが今月で退院する事になったらしい。毎日同じ様でも状況というのは常に変わってゆくものだなぁと感じる。次はどんな人がくるんだろう… 

それからお風呂に入り、午後の作業療法でペン字をする。書く文章には名言のようなものもある。今日書いたのは「苦労から抜け出したいなら肩の力を抜くことを覚えなさい」斎藤茂太   だった。     何となく自分の境遇と文章が重なった。    

 ここに来る前、私は姑からも夫からも子供からも完璧な母を求められている気がしていた。(実際に求められてもいた)でも、もう少し笑って肩の力を抜いていれば、今の状況はもう少し違っていたのかもしれない。 そんな事を考えながら、青い空をゆっくりと流れるな雲を、窓からぼんやり眺めていた。

それから隣の自殺未遂をした老人の経緯を(家族が自分を除け者にする、嫁と合わない、年老いていく辛さ)二時間ほど聞いた、、悩みの無い人なんていない。歳をとればそれ自体が悩みとなるのよ、と言っていた。なんだかどっと疲れた。そして、夕食後は消灯を待つのみ。今日も無事1日が終わった。お疲れでした。

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