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【短歌】タルトタタン

冬の午後 母娘で待ったタルトタタン
こっくり甘い林檎の宝石

12月、京都岡崎にタルトタタンを食べに行ったときの歌。

タルトタタン、って言葉の響きが好き。口に出してみると、なんだか、懐かしい気持ちになる。押し入れの隅から宝箱の缶を見つけると、昔好きだった絵本とか玩具が詰まってて、胸がキュッと温かくなる、感じ。

食べてもそう。煮詰まった林檎の甘みを噛み締めるたびに、じわじわ懐かしさが込み上げてくる。

淡い冬の光がなおさら、そんな気持ちにさせたのかもしれない。

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