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HERMESという会社について

どうもゆうパパ(@yupapa001)です。
今回は僕が個人的に好きなブランドでもあるHERMESについて投資家としてもユーザーとしても興味があって調べることになりました。

きっかけは僕がずっと株価の成長を見ていて「現物持っているのになんか株価ばっかり上がって悔しい!!」っていう気持ちになったからです。笑

自分がエルメスの株も買おうかなって思っていて、その際にエルメスという会社に触れることでより会社を知った上でちゃんと株も買おうって思ったので今回エルメスについて記事にしていきたいと思います。調べたら結構長くなってしまいました。

端折りたい方は要所要所を読んでいただければと思います。

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1.エルメスという会社について

エルメス・インターナショナル(Hermès International)は、フランスの高級品メーカーです。大手コンサルタント会社が発表したさまざまな評価・ランキング調査では、世界で最も価値のある高級ブランドとして常に上位にランクされています。ブランドとしてのエルメスは、多くの方の知るところですが高級品の世界で象徴的な地位を確立しています。豊かな伝統、精巧なクラフトマンシップ、細部へのこだわり、製造工程全体における高レベルの品質とプロ意識の組み合わせにより、エルメスは競争が激しく冷酷な高級品の世界で圧倒的な地位を占めています。

世界的なブランド評価会社であるインターブランドによると、エルメスは「Best Global Brands 2020」の28位にランクインしました。
ブランド評価額は180億ドルで、17位のルイ・ヴィトン(評価額317億ドル)を追いかけています。ちなみに企業の時価総額は約15兆円です。三菱東京UFJ銀行と三井住友銀行を足した金額よりも大きいです。

エルメスは、本当の意味でのコングロマリットではなく、LVMH、リシュモン、ケリングなどの主要な競合他社のように、ブランドのポートフォリオを所有していません。現在、エルメスのブランド名で展開されている商品は、皮革製品、ライフスタイルアクセサリー、家具、フレグランス、時計、ジュエリー、プレタポルテ、馬具などです。

アパレルの世界では常識なのでしょうが僕を含めて普通の人間には専門用語がわからあにのでここでオートクチュールとプレタポルテについて解説します。

◆オートクチュールとは?
個人のお客様から注文を受けた服を、それぞれのブランドのお針子さんが手作業で製作し、完成した服を注文したお客様にお渡しします。そういった過程で作られる服をオートクチュールと呼びます。

◆プレタポルテとは?
オートクチュールと違って、個人のお客様ではなく、一般のお客様向けに工場で一括して生産された服を販売店が売ります。そういった過程で作られる服をプレタポルテと呼びます。

エルメス社の収益に最も貢献しているのは革製品・馬具部門であり(50%)、次いで既製服・アクセサリー部門(23%)、シルク・テキスタイル部門(9%)となっています。

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2.エルメス社の背景


現在の圧倒的ブランドの代名詞とも言えるエルメスはティエリー・エルメスによって1837年、パリに馬具工房を設立することから始まりました。もともとは、鞍や馬具などの革製乗馬用品を提供し、ヨーロッパの貴族のニーズに応えることを目的として作られています。20世紀初頭、ティエリーの息子であるシャルル=エミール・エルメスは、パリのフォーブル・サントノーレ通り24番地に店舗を移し、現在もそこがグローバルの本社となっています。

世代を重ねるごとに、エルメスの製品は徐々に拡大していきました。1880年から1900年にかけて、馬具の販売を開始し、小売店に製品を導入していきます。1900年には、ライダーが鞍(あぶみ)を入れるためのバッグ「Haut à Courroies(オータクロア)」の販売を開始しました。1918年、エルメスは、当時のプリンス・オブ・ウェールズ(英国皇太子)のために作られた、ジッパー付きの最初の革製ゴルフジャケットを発表しました。1920年代には、アクセサリーや衣料品がブランドのポートフォリオに加わりました。1922年、最初の革製ハンドバッグ「ブガッティ(後のボリード)」が製品ラインに加わりました。1925年にはゴルフウェアなど初のメンズラインを制作。1930年代、エルメスは、1935年に革製のSac à dépêches(サックアデペッシュ)(1956年にグレース・ケリーにちなんで「ケリーバッグ」と改名される)、1937年にエルメス初のカレ(スカーフ)という、今ではファッション界のアイコンとなっている製品を発表しました。1949年には、エルメス初のシルクのネクタイと、初の香水「Eau d' Hermès」が発売されました。

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1930年代には、ニューヨークのニーマン・マーカス百貨店との提携を皮切りに、アメリカに進出しました。

1950年代には、エルメスの象徴である馬のマークとオレンジ色の箱が登場しました。あのオレンジボックスですね。開けるまでに自然とワクワクするやつです。ちょっと男の僕にはあんまりわからない、、、え?野暮なこと言うなって?

1956年に、妊娠中のモナコ王妃であるグレース・ケリーが、パパラッチから大きなお腹をサック・ア・フロアで隠すように振舞った場面がLIFE誌に激写されました。この写真を見て、エルメス4代目社長ロベール・デュマはすぐにモナコ王室に電話。このバッグをケリーと命名することの許可をモナコ王室から取りつけました。

「ハリウッド女優からプリンセスへ」と華麗なる転身を遂げたグレース・ケリー。そんな彼女は、1950年代における「よき妻、よき母」というサクセス・ストーリーの象徴。女性の憧れをバッグのアイコンにすることによって、サック・ア・フロアをケリーへと新しく生まれ変わらせたのです。

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ケリーはエルメス製品の“定番”としてバリエーションが多く、時代によって変化する女性のニーズに応えてリュック型からショルダー型まで、様々なスタイルとサイズ展開をしています。多くのブランドのように、次から次へと新しい製品をうちだして消費サイクルを加速させるのではなく、同じ製品のネーミング、サイズ、スタイルを調整し続けるエルメスからは、「長く使い続けてほしい」という想いが感じられます。


1970年代には、スイスのビエンヌに時計メーカーのラ・モントル・エルメス社を設立。
1980年代には、プイフォルキャット、サンルイ、ペリゴールなどのテーブルウェアメーカーを買収し、高級品市場のこれらのセグメントでの地位を固めていきました。

1984年、当時のエルメス5代目社長CEOジャン・ルイ・デュマと女優・歌手のジェーン・バーキンが、パリからロンドンへ向かう飛行機の中で偶然乗り合わせ、彼女が持つ籠のバッグの中身があふれ出そうになっているのを見て、容量が大きくて実用的なバッグを作ることを約束しました。そして実用的なバッグとしてあの有名な「バーキンバッグ」が発売されました。バーキンの価格は12,000米ドルから300,000米ドルで、一人の職人が手作業で18時間から25時間かけて完成させる精巧なもので、繊細なクロコダイルの皮であればなおさらです。2014年には、極めて希少なヒマラヤ産ニロクロコダイルのバーキンバッグが185,000米ドルで落札され、オークションで落札されたバッグの中で2番目に高価なバッグとなりました。エルメスは、仕上がりの不完全なバーキンを燃やすことで有名で、最高級の品質へのこだわりを示しています。

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また「バーキンが買えるぐらい仕事で成功する!」1970年代の女性解放によって社会進出を果たした女性たちにとって、バーキンは“成功した女性”のシンボルになったのです。

1993年、エルメスはパリ証券取引所に株式を上場しました。1990年代後半を通じて、エルメスは、フランチャイズ店を買収して減らし、かなりの数を閉鎖し、直営店を増やすという戦略を広範囲に行っていました。2019年現在、エルメスは全世界で311店舗を展開しており、そのうち223店舗が直営店です。

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2000年、メゾンエルメスをニューヨークにオープン。

1976年、エルメスはイギリスの高級靴メーカーであるジョン・ロブと提携、ブランドの流通範囲を広げる見返りとして、その名前を使うことを認められました。1999年には、エルメス初のノンブランド事業として、ジャン=ポール・ゴルチェのファッションハウスの株式を35%取得しました。

この間、同社は超高級品セグメントの特定のプレーヤーやサプライヤーと戦略的な協力関係を結ぶことで、その評価を高めています。その例として、以下が挙げられます。

高級ホームファニシング分野(椅子張り生地、壁紙)への進出のため、Faubourg Italia(フォンブールイタリア)と合弁会社を設立(Hermèsは60%の株式を保有)。
フランスの老舗金属部品メーカーであるJ3L社の株式30%を保有すること。
ランジェリー、家具用生地、プレタポルテ、アクセサリーなど様々なカテゴリーのテキスタイルを専門に織っているPerrin & Fils(ペランフィス)に39.5%の出資。
高級精密時計のムーブメント部品を製造・販売しているVaucher社(ボシェ)の株式25%を保有。
ツイラインの製造を専門とする長年のパートナーであるBettina社(ベッティーナ)の40%の株式を取得。

現在、同ブランドは、アメリカ、ロシア、アジアなど世界各地で311店舗を展開し、16000人以上の従業員を擁しています。2019年時点で83億米ドル以上の収益と18億米ドル以上の利益を上げており、世界で最も大きく、最も賞賛されているラグジュアリーメーカーの一つです。184年の歴史を通じたブランドの輝かしい業績は、優れた創造性とクラフトマンシップの融合、短期的な利益に対する長期的な視点の徹底など、一貫性を追求してきたことが大きく寄与しています。

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3.エルメスのブランド哲学


エルメスのブランド哲学は、元CEOのジャン=ルイ・デュマの言葉に集約されています。

ブランドフィロソフィーには、「品質」と「洗練」というプラットフォームが深く浸透しています。大量生産、製造ライン、外注を避けてきたのは、まさにこの理念のためです。エルメスによれば、ブランド名を冠して発売されるすべての製品は、職人の努力を反映したものでなければならない、とされています。今日に至るまで、クリエイティブ・ディレクターのピエール=アレキサンダー・デュマは、エルメスの製品が工房を出る前に、すべての製品にサインをしており、最高品質への彼の揺るぎないコミットメントを示しています。現CEOのアクセル・デュマ氏によると、エルメスのブランドの最大の強みは、クラフトマンシップへの愛だといいます。また、ピエール-アレキサンダー・デュマは、「エルメスの商品が魅力的なのは、人を人間性に回帰させるからだと思います......私たちのお客様は、その商品を作った人の存在を感じると同時に、その商品が五感を通して喜びを与えてくれるので、自分の感性に回帰させてくれるのです」と語っています。

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最も重要な点は、184年の歴史を持つ会社の進化の中で、ブランドを取り巻くこれらの原則がしっかりと維持されていることです。会社の所有権、経営、リーダーシップは、エルメス家の何世代にもわたって受け継がれてきましたが、エルメスのブランドの原則が希釈されることはありませんでした。すべてのエルメス製品は、ほぼフランス国内の工房(アトリエ・エルメス)で製造されており、品質を重視しています。また、エルメスは、CEOとクリエイティブ・ディレクターのコメントに沿って、各製品がたった一人の職人によってすべて手作業で製造されているとしていて、クラフトマンシップの質の高さと製品の独自性を強調しています。例えば、エルメスのシルクスカーフは、ブラジルのエルメス農場で生産されたシルクのみを使用しています。

品質と独自性のプラットフォームの原動力となっているのは、エルメスという企業が排他的であり続けたいという強い願望からだといわれています。エクスクルーシブなオーラは、ブランドとその製品が大衆向けのラグジュアリー、あるいはプレミアム・ラグジュアリーのジャンルに収まらないようにと考えています。この考えは会社にとって重要なことです。その哲学と目的は常に、ごく限られた人しか手に入れることができず、簡単には手に入らない「ウルトラ・プレミアム・ラグジュアリー」であり続けることにあります。

こうしたブランド哲学に基づき、同社にはマーケティング部門がありません。同社のビジネスエンジンの2つの核となる原動力は、直観力と創造力でです。エルメスでは、全員がマーケティングを担当していると言われています。

ウルトラって凄い考え方ですね。本当に『買うことが出来る一部の人が持つ』ことで圧倒的なブランド認知度を取りにいっているのがエルメスです。

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4.エルメスのブランド戦略


同社の年次報告書によると、エルメスの製品は、革製品・馬具、紳士・婦人のプレタポルテアクセサリー(靴、ベルト、手袋、帽子など)、シルク・テキスタイル、フレグランス、時計、その他の製品(ジュエリー、家具、ホームアクセサリー・家具、テーブルウェア、スポーツ用品など)のカテゴリーに分かれています。同社のブランド戦略は、同社が進出しているこれらの製品カテゴリーの全てに共通しています。

このような戦略をとることで、同社の製品には独占的でエルメスとしてのオーラがしっかりと織り込まれているのです。エルメスの戦略は6つの価値観を中心に展開されています。「起業家精神」「創造性」「職人技」「品質」「本物」「独立性」。

Spirit of Conquest(起業家精神)。エルメスは、世界各地のエルメスの店舗とお客様との新たな出会いを大切なものとして考えています。ブティックの店長には自身の「オブジェのメゾン」のためにオブジェを自由に選択し構成する裁量が与えられており、店舗それぞれが店長の独自の個性を持つ場所となっています。年に2回、全世界のストアから1,000人のストア担当者がパリに集まり、「ポディウム」と呼ばれるイベントが開催されます。各旗艦店は、一般的な商品カテゴリー(ハンドバッグ、スカーフ、ネクタイ、フレグランス、時計)以外の商品から少なくとも1点を選ぶよう指示されます。これは、各旗艦店がメインのラインナップではない補完的な商品を展示・販売することを後押しするための会社の試みとなっています。店長は自分の店舗の見栄えの為に考えるでしょう。これはすべての旗艦店で補完的な商品を展示・販売することを推し進めようとする会社の試みでもあります。

創造性。毎年、デザイナーには商品やデザインを作るためのテーマが与えられます。2019年のテーマは「in the pursuit of dreams」でした。また、特にホームファニシングのカテゴリーでは、デザイナーとのコラボレーションが同社のクリエイティブの柱となっています。その目的は、デザイナーと企業の双方が、互いのクリエイティブなコラボレーションと評判から利益を得ることです。

クラフトマンシップ。職人には、エルメスのポートフォリオに含まれるすべての革製品の組み立てに着手する前に、2年間のトレーニングが義務付けられています。このため、生産時間は遅くなりますが、同社の哲学は常に希少性と独占性を維持することにあります。エルメスの革製品部門では、年間200人の職人しか採用しません。この慣行は、同社の6世代にわたる職人の間で行われてきました。

品質。エルメスは、生産において最高の品質を実現するための戦略において、非常に強い原則と要素として「忍耐」を導入しました。お客様は、お店に入ってバーキンバッグを手にして帰ることはできません。その代わりに、予約注文をして、出来上がるまで数ヶ月待たなければなりません。通常の経済循環のように価格による実需で商品提供するのではなく、エルメスは「待たせること」で商品提供しているのです。経済学者の間では、エルメスのバッグに行列ができることで待ち時間に余剰需要が生まれ、それが財布やベルトなど他のエルメスの「その他」商品が買われる需給に繋がるという議論がよくなされています。また、すべての新入社員と職人は3日間の社内研修を受けます。この研修では、創業者に遡って会社の起源を辿り、各製品カテゴリーの開発の歴史を学びます。このトレーニングの目的は、エルメスの従業員全員が、会社の文化、哲学、価値観を身近に感じ、関わり、共感することであり、ブランドの品質とこれまで作られてきた製品に対する会社の献身を従業員に理解してもらうものです。

本物であること。エルメスは、ブランド構築の戦術として有名人からの推薦を一切考慮しておらず、有名人を広告塔に使うマーケティングを避けてきました(LVMHブランドでは、このような慣行がよく見られます)。スーパーAリストの特別なセレブリティや超富裕層だけが、最もプレミアムでエクスクルーシブな製品を購入し、手に入れることができるという事実そのものが、ブランドの正統な裏付けとなるという考え方なんですね。また、エルメスは、地域限定のコレクションや製品を発売する戦略をとらず、同じ製品コレクションを世界中で販売しています。そのかわりに、エルメスは「リミテッドエディション」を提案世界で期間限定の展開をします。また、店舗での製品の販売個数を制限し、最もクオリティの高い製品を展示するという取り組みをしています。

独立性。エルメスは、その持ち株構造と家族経営において、常にオーナーシップを主張してきました。そうすることで、生産のほとんどをフランス国内で行い、長期的な会社のビジョンを実現することができるのです。

元CEOのパトリック・トーマスは、エルメス一族以外で会社を経営した2人目の人物ですが、かつて「高級品業界はパラドックスの上に成り立っている」とコメントしています。彼のコメントは、エルメスがブランドのためにとっている排他性と希少性の戦略を完全に象徴していると言われています。

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エルメスはまた、超高級品セグメントにおける革新と継続的な伝統の交錯を繰り返しています。創業初期から最近まで、エルメスは、ブランドの魅力を高め、超リッチな顧客層の間で重要な欲望の対象としての地位を強化するために、独占的な製品を製造・発売しています。1970年代には、ポリエステルやプラスチックなどの新素材が流行し始め、エルメスは新規のファンを獲得するために新しいアイテムを開発することになりました。1979年、フランスの広告キャンペーンで、エルメスのスカーフを持った若い女性が登場したことをきっかけに、世界中でエルメスのスカーフへの関心が高まりました。それは今日まで続いています。1990年代には、エルメスは30,000以上の製品を提供していました。

2014年には、「オクサー」バッグ、「ノーチラス」ペン、「フォブール」ウォッチ、「オート・ビジュテリー」コレクション第3弾、「ラ・パフューム・ド・ラ・メゾン」、「H-Deco」ティー&デザートサービス、「ライティング」コレクションなど、さまざまな商品カテゴリーで新製品を発表しました。2015年、新しいものを提供し、ラグジュアリーの定義を広げるという伝統を受け継ぎ、エルメスはアップル社とのコラボレーション、「Apple Watch Hermès」という新しいコレクションを発表しました。この新コレクションは、それぞれの時計にエルメスのシグネチャーが刻印され、書体は有名なエルメスのオレンジにカスタマイズ可能で、3つの専用ダイヤルはエルメスのウォッチフェイスのデザインに敬意を表したものとなっており、真のコラボレーションに分類されています。また、新しいメンズウェアのウェブサイト「Le MANifeste d'Hermès」を立ち上げ、男性のスタイリングニーズのガイドとなることを目指しています。このウェブサイトは、GQ誌からEコマースに革命を起こす力があると評価されています。

2016年、エルメスはイギリスのヨークシャー州リーズに第1回目の「エルメス・イノベーション・ラボ」を立ち上げ、自己追跡型小包や位置情報サービスを利用したインテリジェント・デリバリーなどの新技術を導入しました。2020年には、ニューヨーク店に2つ目のイノベーション・ラボを立ち上げ、サステイナブルな素材で完全に構築し、アイコンであるケリーバッグを木製にするなど、ESGやSDGsに基づくサステイナブルなデザインへの取り組みを紹介しています。

エルメスは、新製品の開発や発売に向けてインスピレーションを得る必要があるとき、定期的に自身のルーツに立ち返ります。"ヘリテージ "は、エルメスのコア・ブランド・アイデンティティの最も強力な差別化要素の一つです。以下に最近の例を紹介します。これらはヘリテージのプロセスを見事に物語っています。

1958年に作られたリングバッグは、2014年に発売された新しいアイコンベルトにインスピレーションを与えました。
同様に、ピアノベルト(2014年発売)は、1954年のモデルを復刻したものですが、よりレトロな印象を与えています。
このような豊富なインスピレーションは、エルメスが製品コレクションごとに作成したすべてのモデルを保管する社内博物館である「ミュゼ」から得られます。
製品カテゴリーを超えたクリエイションは、新製品のリリースにおいても定期的に知恵として集まってきます。
2014年には、「ミニドッグ・バックル」と呼ばれるジュエリーが、モカシンシューズ「アーヴィング」の一部になりました。

今まで作ってきたものが資産になっていて、古いと新しいを融合させたりアイデアの源泉になっているってことですよね。これはエルメスの歴史あってこそなんだろうなって思います。

既存の定番商品も新しい製品ラインに拡張されます。2014年には、2つのクラシックなスカーフ(Ex-librisとPeuple du vent)が、偉大なアメリカ西部の伝統を模して、カウガール用のバンダナサイズに拡張されました
ジュエリーでは、新たに立ち上げた「Sangles Hermès」ラインで、馬具作りの伝統とチェーン作りのジュエリーのノウハウを継承しています。
このように社内でイノベーションに力を入れることで、エルメスはブランドの成長と超高級品セグメントでのブランドの影響力を拡大するための新しいアイデアを発見しました。その一例が、「Petit H(プティ アッシュ)」と名付けられた新しいプロジェクトです。この言葉は、エルメス製品の「ミニ」バージョンを連想させますが、実際にはまったく違うものです。Hermès Petit Hは、エルメスの製品を作る際に出てくる原材料を「贅沢にリサイクル」するという試みです。このプロジェクトは、エルメスの中で新しい商品カテゴリーとして形作られており、新しい「アトリエ」とも呼ばれています。他の製品の製造過程の残り物が、エルメスのPetit Hコレクションとして、ユニークで超高級な製品に仕上げられています。

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「Petit H」で作られた商品は世界中を巡り、さまざまな店舗で販売されています。例えば、2014年には、カリフォルニアの店舗と台湾の店舗で「Petit H」コレクションが販売されました。

2015年、エルメスは探検や放浪に焦点を当て、これらの経験をブランドに反映させることを発表しました。ロンドンで開催された「Wanderland」展を皮切りに、パリ、トリノ、中国へと巡回しています。これらの展覧会のテーマは、街を歩き回り、日常生活の細部を吸収することを意味する「flânerie(フラネリー)」です。ワンダーランド展は、複数のフロアに奇抜なテーマの部屋があり、そこにエルメスの過去の制作からの展示物が収められています。

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エルメスには、超富裕層のオーダーメイドの要望に応えるという、巨大で拡大し、収益性の高いサービスカテゴリーがあります。このカテゴリーの仕事は、「Hermès Horizons」というブランド名で行われています。基本的には、ゼロからオブジェクトを作成したり、既存のエルメスのコレクションからオブジェクトを設計したり、自動車、飛行機、ヨットのための全体的なフィッティングやアップホルスタリーの仕事など、特定のオーダーメイドのリクエストを中心にしています。これは、ブランドの知名度と影響力を拡大し、富裕層のライフスタイルにエルメスを定着させるための上手な戦略です。

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エルメスのブランド戦略のもう一つの非常に強力で特徴的な要素は、コラボレーションというコンセプトである。創業者一族の第一世代が採用した戦略を引き継ぐ形で、エルメスは定期的にアーティスト(エルメスの上級アーティスティック・ディレクターが厳選)を招き、会社のポートフォリオの中の象徴的な製品をデザインしてもらっています。象徴的なスカーフのために行われるコラボレーションは、Hermès Editeurというブランド名で行われており、簡単に言えば、エルメスのスカーフの特別版を意味しています。コラボレーションはスカーフに限らず、他の製品カテゴリーやポートフォリオの中でも行われています。

エルメスのブランドポートフォリオ以外のブランドとのコラボレーションは、一貫して超高級品の領域で行われており、John Lobbの靴やブーツ、Puiforcat(ピュイフォルカ)の食器やディナーウェア、Saint Louis(サンルイス)のグラスなどがあります。2010年、エルメスはブガッティ・ヴェイロンと提携し、エルメスの熟練した革職人が全面的に革を使用したスポーツカー「ブガッティ・ヴェイロンFbg par Hermès」を製作しました。その価格は210万米ドルで、世界で最も高価な車の一つとなりました。また、2011年にはユーロコプター社と提携し、800万米ドルのヘリコプターをデザインしました。

直近では元ZOZOの前澤さんがロールスロイスxHERMESのファントムを発注しています。

エルメスのブランド名の下での製品ポートフォリオの全体的な構造と位置づけは、古典的なアンブレラ・ブランディング戦略です。すべてのカテゴリーの製品のひとつひとつが特徴的な名前を持っているにもかかわらず、全体としてのエルメスの名前がすべてのマーケティングおよびコミュニケーション戦略の中核を形成しています。エルメスの名を冠していなくても、間違いなく自立できる製品は、その名を冠したバーキンバッグだけである。エルメスのブランド戦略の重要な戦略的要素は、排他性と希少性のオーラを維持することである。なんかディズニーとかにも似ていますよね。

■ブランド・アンブレラ戦略とは、製品ブランドにファミリー・ブランドやコーポレート・ブランドなど上位の強力なブランド(マスター・ブランド、アンブレラ・ブランド)を冠し、ブランド力を補完して投資効率を上げる手法のことです。マスター・ブランド戦略ともいいます。

例えばスポーツ用品メーカーのナイキは、バスケットボール、ランニング、サッカーなどのカテゴリーのシューズやウエア、エキップメント(時計やサングラスなど)をすべてナイキ・ブランドの下で展開し、全世界で1兆円を超える売り上げを上げています。

この戦略は、1つのブランドにマーケティング資源を集中投下でき、効率面でのメリットがある一方で、1つのブランドに依存することになるリスク、成長の限界といったデメリットもあるんですね。

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5.エルメスのファミリービジネス戦略


高級品業界で最も多くの実績を持つファミリービジネスの1つであるエルメスが、1837年以来、6世代にわたって成功を収めているのは容易なことではありません。

初代オーナー兼創業者のティエリー・エルメスは、機能的かつ装飾的な "サドルステッチ "を用いた高品質の馬具メーカーとして、会社の評判を高めました。

2代目:1870年代、ティエリーは息子のエミール・シャルル・エルメスに事業を引き継ぎ、フォーブル・サントノーレ通りに事業を移転。

3代目:1922年、エミール=シャルルは息子のエミール=モーリス・エルメスに株式を売却し、旅行やスポーツ関連の革製品への多角化を進め、既製服、時計、手袋などを発売しました。

4代目:1930年代、エミール=モーリスは、義理の息子であるロベール=デュマに家業を譲り、エルメス初のスカーフを製造しました。

5代目:1978年、ロベール・デュマの死後、四男のジャン・ルイ・デュマが会社を引き継ぎます。ジャン・ルイ・デュマは、競合他社のバイヤーとしての経験を生かし、1993年には株式を公開し、年商を8,200万米ドルから20億米ドルにまで拡大するなど、国際的な高級小売企業へと成長させました。

6代目:2010年、ジャン-ルイ・デュマは、彼の死後、息子であり現在のクリエイティブ・ディレクターであるピエール-アレキサンダー・デュマに経営を引き継いだ。2014年には、ジャン-ルイ・デュマの甥であるアクセル・デュマがCEOに就任しました。

ファミリー企業の長期的な成功は、当たり前のことではありません。所有権、経営権、家族の役割が重なると複雑な問題が生じますが、これはファミリー企業ならではの特徴です。6世代にわたるエルメスの経営者達が成功に貢献することができた特徴には、次のようなものがあります。

◆強力なファミリーオーナーシップ
エルメスのファミリービジネスは、民主的な君主制の原則に基づいて運営されています。つまり、リーダーシップとマネジメントは、3つのライン(デュマ、プーチ、ゲラン)のファミリーメンバーを中心に構成された取締役会によって、ファミリーの組織と密接に結びついています。一族の所有権と影響力を維持するために、会社の定款やCEOを変更するには75%の賛成が必要とされています。

◆強い価値観
ファミリーは、家族の文化や倫理観を常に刷新していく義務があると考えています。その価値観には、人や自然に対する敬意、新しいアイデアに対する敬意が含まれており、それが革新的な文化を生み出しています。

◆家族の強い誇り
エルメスで働くすべてのファミリーメンバーは、ブランドへの強い帰属意識と誇りを持ち、品質への並々ならぬこだわりを持ち、会社の資産を守るために最善を尽くします。さらに、次の世代のメンバー全員が、子会社やサプライヤーへのジョブトレードを通じて、若いうちから会社の中で濃い経験をしています。

◆強固な財務体質
エルメスにとって、株式公開は、一族の強い影響力を維持しつつ、会社の財務的安定性を高めるものである。加えて、同社は自己資金の原則を堅持しており、その結果、毎年15%の利益を会社に再投資しています。フリーキャッシュフロー55億ユーロからも見て取れますが、圧倒的な資金力です。なんでもできちゃいますね。

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6.エルメスのブランドコミュニケーション


エルメスのブランドコミュニケーションとマーケティング戦略は、常に会社の「遺産」と「独占性」の原則と一致しています。マーケティングキャンペーンは、エルメスのライフスタイルを称賛し、さまざまなアトリエの製品を直接販売することを目的としていません。また、会社のイメージやレガシーに直接合致するイベントなどは支援しています。これらに加えて、エルメスは製品の認知度を高めるために、独立したアーティストやデザイナーとの戦略的なコラボレーションを行っています。コラボレーションの主な目的は、特定の製品ポートフォリオに対する独占的なオーラを強化することです。これは、オーソドックスな「リミテッドエディション(限定版)」という販売戦略によって行われますが、エルメスの場合は、エルメスの製品自体が排他的であるため、より高度な排他性をポートフォリオに与えることになります。

エルメス自体が唯一無二であってその中の限定品というプレミアムをファンに訴求できるってことですね。

会社の伝統と馬との関連性(そして、会社が馬具メーカーとして設立されたという事実)と同期して、エルメスは世界中のたくさんの競馬イベントを後援しています。2014年の初めには、米国障害馬術チームの公式スポンサーになりました。馬術界における同社の代表的なイベントは、毎年パリで開催されるソー・エルメスのショー・ジャンピング大会です。エルメスは2010年からこのイベントを独自に企画・運営しており、自社の高級皮革製品や馬との長年の関係をアピールする場として活用しています。また、このようなイベントに参加する富裕層の間で、エルメスの知名度を高める手段にもなっています。

マーケティングとコミュニケーションの面では、エルメスは非常に革新的な組織であると考えられています。フォーブス2014年の「最も革新的な企業100選」で、エルメスは13位にランクインしています。フォーブス2020年版リストでは、29位に落ちましたが、トップ30に入った唯一のラグジュアリーブランドとなっています。エルメスは、すべてのマーケティングおよびコミュニケーション・キャンペーンにおいて、コンテンツ・マーケティングとソーシャルメディア・プラットフォームを非常に魅力的に活用しています。

直近の例として、ブランドのシルクスクウェア、ショール、ツイル、スカーフ、ストールに特化したオンラインポップアップのバーチャルストアがあります。AKQAとのパートナーシップにより制作されたlamaisondescarres.comは、複雑なインテリア、さまざまなキャラクターや生き物が登場する壮大な家をイメージしています。サイトを訪れた人は、バーチャルな家のさまざまな部屋を探索することができ、その中には600以上のエルメスのシグネチャーシルクのモデルがあり、そのすべてをクリックして購入することができるような内容です。

エルメスは、ソーシャルメディアの力を活用することに創意工夫を凝らしています。1つは「Silk Knots」というアプリで、エルメスのスカーフの24通りの結び方を教えてくれるハウツーガイドです。2つ目は「Parcel Manager」というアプリで、オンラインショッピングをされるお客様に、お荷物の視認性を高め、お荷物の受け取り方法をより自由にコントロールしていただけるようにしました。

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また、テレビ、印刷物、オンラインビデオ、オンラインビジュアルなどに多額の投資を行い、年間のさまざまな時期に異なるコレクションのプロモーションを行っています。また、印刷広告を掲載するさまざまな出版物の富裕層の読者をターゲットに、モバイル広告にも選択的に投資しています。また、広告にユーモアやコミカルなシチュエーションを取り入れ、商品を巧みに表現することでも知られています。2014年には、コミカルな握手をして2014年の手袋コレクションを紹介するオンラインビデオ広告キャンペーンを発表しました。以前には、レーストラックをイメージした磁器製テーブルウェアライン「ラリー24」をオンラインゲームに組み込んで販売しました。

伝説的な「エルメスのウィンドウディスプレイ」は、ブランドの洗練されたスタイリングとクラフツマンシップの伝統を紹介するための、非常に強力な視覚的かつ大規模なプラットフォームとなっています。このウィンドウは、世界各地のエルメスの店舗で定期的に開かれています。このウィンドウは、エルメスの職人たちへのオマージュと考えられています。

デュマ氏によると、エルメスのウィンドウは、エルメスの文化への入り口のようなものだそうです。デュマ氏は、1978年から2013年までエルメスのウィンドウデザイナーを務めたライラ・メンチャリ氏にウィンドウアートをデザインしてもらったことを誇りに思っています。この35年の間に、ウィンドウのために特別にデザインされた商品を使って136の精巧なファンタジーが作られましたが、そのうちウィンドウの中の商品は何も販売されていません。また、このウィンドウは、社内で展開されているコミュニケーション術の元祖であり、「一人一人の役をしっかりと演じなければならない小さな劇場」とも言われています。

与えられた役割をこなすだけでなくブランド意識とクラフトマンシップに最大の重きをおいていますね。

買収

7.エルメスの課題


◆LVMHによる継続的な買収の関心
エルメスが独立した存在であるために直面している最大の課題は、ライバルの高級ファッションハウスLVMHが常に関心を持ち続けていることです。LVMHは、2002年から2010年にかけて、エルメスの株式17%を水面下で購入してきました。その結果、LVMHとエルメスの間で非常に険悪で長期にわたる法的紛争が発生しました。その結果、LVMHは情報公開義務に違反したとして、1,100万米ドルの罰金を支払い、23%の株式を8.5%にまで売却しなければなりませんでした。2017年までに、LVMHは高級ブランドであるクリスチャン・ディオールの完全な所有権を得るために、エルメスの株式のほとんどを売却しました。エルメス社は、LVMHからの買収の脅威から会社の完全性と独立性を強固に守ってきました。それは、一族が株式を売却しようとする際に第一の拒否権を持つ非公開の持ち株会社を設立し、LVMHからの買収の可能性を絶ったことからも伺えます。

2011年、ティエリー・エルメスの子孫50人以上が保有する株式を「H51」という協同組合にまとめ、160億米ドルの価値をつけました。合計で50.2%の株式を保有していた彼らの子孫たちは、今後20年間、一切の株式を売却しないことを契約書にサインしています。また、5代目のベルトラン・プーチとニコラ・プーチの2人は、株式を協同組合の外に置いたまま、創業者一族に株式売却の際の第一優先権を与えることで、LVMHからのオファーを断っています。このような一族の協調的、結束的、団結的な姿勢は、エルメスが独立して事業を継続することを大切にしていることを表しています(LVMHがひそかに株式を積み上げていた時期に、エルメスの株価は30%上昇しました)。

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◆中国マーケット
中国で成功するために他のラグジュアリー企業と同様、エルメスは中国がもたらす機会を非常に重要視しています。しかし、他の企業とは異なり、中国の高級品市場をターゲットにした非常に忍耐強いアプローチを採用しています。1997年に中国に進出し、瞬く間に中国の19都市をカバーする28店舗にまでネットワークを拡大しましたが、2015年以降は1年に1店舗以上の出店を行わないという慎重な決定を下しています。増えすぎないようにコントロールしています。

エルメスの中国戦略は革新的ですが、リスクも大きいとも言えます。新しい店舗を利用して、中国の消費者の前でエルメスのブランド体験全体を前面に押し出すことを計画しています。2014年に上海にオープンした最新の旗艦店(Hermès maison)は、店舗がそのまま家のようなデザインで、職人が各階に配置されて実際に商品を作っており、ブランドの持つ強みや製品が作られるまでを紹介する博物館のような雰囲気になっています。リテールレベルの体験に加えて、中国の豊かなクラフトマンシップの伝統とのつながりを構築し、中国でのブランドの魅力を高めようとしているのです。この戦略は、職人が精巧な製品を製造するために必要な忍耐の原則に基づいており、アジアに存在するテンポの速い、すぐに満足できる、ショッピングモール主導の文化とは正反対のものです。

この戦略は、ライバルのファッションコングロマリット(LVMH、Kering、Richemont)の製品やブランドへのアクセス性や露出度の観点から売れ行きを取られるリスクが高い部分もあります。また、中国の高級消費者は非常に旅行好きで、世界の高級品のトレンドに定期的に触れています。その意味で、彼らは自国で提供されるラグジュアリー製品に慣れています。彼らはすぐに物を欲しがります。排他性と希少性のオーラに対する忍耐と感謝の気持ちを植え付けることは、エルメスにとって困難な課題です。

しかし、エルメスは、中国での高級品の製造とマーケティングの考え方と哲学を広げるために、興味深い並行戦略を採用しています。2012年には、ブランドとマーケティングの力を結集して、中国の高級ブランド、Shang Xia(シャンシア)を立ち上げました。Shang Xiaの創業者であるJiang Qiong'er(ジャン・チョン・アー)は、中国のクラフツマンシップの伝統を強く信じています。これが、彼女とエルメスの当時CEOパトリック・トーマスとの間の重要な接点となり、最終的にコラボレーションと中国での立ち上げにつながったのです。しかし、エルメスは、Shang Xiaブランドが中国での独自のブランドアイデンティティを薄めてしまわないように注意してきました。現CEOのアクセル・デュマは、Shang Xiaを「小さな赤ちゃん」と表現しているといいます。Shang Xiaについても、エルメスは長期的な視野に立った戦略を採用しており、2016年になってようやく利益が出る見込みです。

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中国におけるエルメスのもう一つの強みは、ブランドと製品の控えめで控えめな、非常に排他的な位置づけにあります。これは、政府主導で行われている、富、輝き、ロゴの派手な表示を取り締まる風潮が追い風になっています。Hermèsブランドは、その伝統と、流通を慎重にコントロールし、ロゴをあからさまに表示せず、有名人の推薦を一切行わないという戦略により、中国の消費者の間で変化しつつある高級品の定義と認識にアピールするのに適したポジションにあります。

しかし、中国の消費者の間では、ラグジュアリーに対する嗜好やニーズはすぐに変化するものです。製品を購入する際の要素として「忍耐」を導入するエルメスの戦略は、世界最大級の高級品市場における同社の運命に有利にも不利にも働く可能性があります。

レザーやシルク以外のエルメスのブランドエクイティの強化。ブランドとしてのエルメスは、超高級皮革製品やシルク製品の分野において、その伝統、職人技、独占性で知られています。Hermèsブランドは、レザーとシルク以外の製品も提供していますが、これらの他の製品カテゴリーにおけるブランドエクイティはそれほど強くありません。

例えば、90年の歴史を持つ時計部門「ラ・モントル・エルメス」が挙げられます。新たにCEOに就任したギョーム・ド・セインズ氏によると、時計部門は大きな可能性を秘めた小さなメティエ(仏語で急上昇を表す)であるという。彼の言葉を借りれば、時計部門の成功には2つの可能性があります。それは、「エルメスでありながら時計メーカーでもあるという、誇れるクオリティ的な成長」と「お客様がエルメスを既存の大手時計ブランドと迷わず比較するようになれば、私たちは成功したことになる」ということです。時計部門がその地位を確立するには、これまでの流れから時間をかける必要があるだろうということは創造できます。2019年、同部門の貢献度はブランドの総売上高のわずか3%でした。

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同じことは、エルメスが進出している他の製品カテゴリーのいくつかについても言えます。香水やジュエリーなどのカテゴリーは、エルメスのポートフォリオ全体に対する売上や収益の貢献度が高まっているものの、皮革・サドル製品部門の成功のレベルにはまだ達していません。多角化は、特定のカテゴリーにおける周期的な落ち込み、消費者需要の変動、より広範な経済的・社会的・政治的要因、消費者のニーズや好みの変化などをヘッジするために、高級メゾンにとって重要な戦略です。エルメスが多角化戦略を採用し、実施する上での課題は、その独占的なマーケティングモデルの本質にあります。

また、エルメスがアイコニックなバッグ「バーキン」を発売してから36年が経過しています。バーキンの独占性と神秘性を維持し、ファンの間でブランド熱を持続させるために、ブランドがまた同じようなアイコン的バッグを発売できるかどうかが問われているフェーズでもあります。

高級ブランドの観点からすると、特定の商品カテゴリーの需要が減少しても、他の商品カテゴリーの需要が増加すれば、それを緩和することができるはずです。流通を制限し、希少性のあるモデルを採用することは、これに反することになります。エルメスの場合、これはアクセサリー、時計、メンズ・レディースウェアなどのカテゴリーで特に顕著です。Hermèsは、異なる製品カテゴリーで採用するマーケティングモデルを選択する必要があります。

8.投資対象として見たときのエルメス

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ねえ、オシャレすぎない?笑

さて、ここからはこの素晴らしい企業エルメスを投資対象として見たときにはどうなのか?ということです。現物資産の代名詞でもある同社のケリーやバーキンは中古市場で毎年14%もの値上がりをしています。移り変わりの激しいファッション業界で、常に需要が供給を上回り続けているのがエルメス。前述の通りすべてのバーキンは手作業で作られているという背景があり、「需要があるのに供給が追い付かない」状態が起きたことで、自ずと希少性も生まれました。

バーキンの人気が本格的なものとなったのは、2010年代に広まったSNSが最大の理由と考えられています。SNSが広く普及したことで海外セレブや著名人がバーキンを使用していることが広く知られようになり、人気と知名度が爆発的に上がっていきました。

その証拠に、20年前に発売されたバーキンの定価が平均50万円程度だったのが、現在では平均で120万円前後、希少カラーだと250万円まで跳ね上がります。35年間ずっと値上がりを続けているんですね。そしてこれは今後も続くと思われます。当然なのですが新品価格が上がれば中古市場も値上がりしますので中古市場での価値も上がります。ゆえに資産性が保たれるとはこういった背景があります。現物として使えるし満足もできて中古でも売れるってエルメス最強じゃん?ってなりますけどまさにその通りつよっつよですね。

タイム誌によると、「バーキンバッグは、過去35年間でS&P500や金の価格を上回った。バーキンの年間収益率は14.2%で、S&P平均の年間収益率8.7%、金の年間収益率1.5%と比較しても遜色ありません」とも書かれています。

また、株式市場でのエルメスはどうなのかというところですがここ数年エルメスの株価は上昇を続ける一方です。エルメスの株価は2016年と比較して約4倍にも成長しており、過去1年の成長は75%成長。2021年に入ってからは45.75%の株価上昇。2021年8月現在のS&P500の上昇が18%なのでパフォーマンスは2倍を超えています。

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時価総額は世界時価総額ランキングの76位につけており素晴らしいとしか言えないということですね。この素晴らしいところは200年近く続くエルメスの伝統が世界に認められて彼らのポリシーをわかった上で更にこの株価評価になっているという点です。エルメスの方針は時代に合わず、ニーズに合わせず自分勝手と捉える人もいるし傲慢だと言う人もいるかもしれませんが世界が評価をしているからこそ株価も成長を続けています。

なんでもっと早く気づかずに僕は買わなかったんだ...。悲しい。
いや、気づいてたんですよ?知ってましたよ?
でもね、僕は現物のカバンを買ってしまったんですよー!!!(心の声)

気を取り直していきましょう。エルメスの成績はずっと成長を続けていて2021年上半期の売上高は42億ユーロになり昨年より77%増、2019年に比べても33%増加しています。利益率は41%になりました。素晴らしいですね。日本での売上は59%増加、中国を含むアジアは87%の増加をしています。利益は前年の3.5倍となっています。

以下決算資料抜粋↓↓

2021年上半期は、第1四半期の傾向を引き継いだことにより、すべての地域で力強い成長が確認され、米国では加速し、欧州では回復しました。グループの店舗における売上高は、恒常為替レートベースで前年比81%増、2019年比では41%増となりました。ネットワークは、店舗の開設と拡張、および世界各地でのオンライン販売の拡大により、引き続き発展しました。ホールセール事業は46%増と回復しましたが、特にトラベルリテールの影響を受けました。

日本を除くアジア地域の売上高(2年間で87%増および70%増)は、同地域全体の好調な動きに支えられています。第2四半期に一部の国で新たな規制が導入されたにもかかわらず、大中華圏での好調な業績と、シンガポールおよびタイでの売上高の加速が売上を牽引しました。4月にはマカオに店舗がオープンし、北京のチャイナワールド店とオーストラリアのブリスベン店は改装と拡張工事を終えて再オープンしました。6月には中国の成都で、エルメスのファッションアクセサリーで遊ぶ初のイベント「HermèsFit」が開催されました。


日本(前年比59%増、2年間で22%増)は、健康上の緊急事態を受けて新たな施策が導入されたにもかかわらず、地域のお客様のロイヤルティにより優れた業績を達成しました。2月にオープンした東京・表参道の新店舗が成功を収めました。


米州(2年間で115%増、25%増)は、地域的な制約があるものの、第2四半期に加速しました(2019年同期比で35%増)。デトロイト近郊のトロイにある店舗は、歴史的に豊かな地域に6月にオープンしました。

フランスを除く欧州(2年前比52%増、3%減)およびフランス(2年前比35%増、16%減)は、一部の国における規制や観光客の減少の影響を受けていますが、現地のお客様のロイヤルティやオンライン販売の成長により一部相殺されています。チューリッヒの店舗は、改装・拡張工事を経て、5月に文化・金融地区の中心に位置する指定建造物内にリニューアルオープンしました。欧州は回復しきっていないですね。


2021年6月末時点では、すべてのビジネスラインが成長を確認しており、プレタポルテおよびアクセサリー部門、時計、その他のエルメスのビジネスライン(宝飾品およびホームウェア)が顕著な伸びを示しました。

革製品・馬具部門の売上高(2年間で63%増、25%増)は、2020年末に行われた大幅な納品がきっかけとなり、好調に推移しました。需要は、再発明されたクラシックと、馬術の世界を中心に革と金属製品を組み合わせたエルメス・デラ・カヴァレリア・バッグのような新モデルの両方で持続しています。6月にはモンテローの工房(セーヌ・エ・マルヌ県)が開設されました。9月にはギュイエンヌ工場(ジロンド県)、2022年にはルヴィエ工場(ウール県)、2023年にはアルデンヌ県の新工場、2024年にはオーヴェルニュ県の第2工場の開設が予定されており、生産能力の増強が続いています。エルメスは、フランスにおけるローカルなプレゼンスを強化し、雇用を創出し続けています。

レディ・トゥ・ウェア&アクセサリー部門(2年間で98%増、40%増)は、レディ・トゥ・ウェアとファッション・アクセサリーのコレクションの成功により、ダイナミックな成長を続けました。レディスとメンズのプレタポルテコレクションは、3月にパリのGarde républicaineで、6月にパリのMobilier nationalで、それぞれオンラインと実物で発表されました。

シルク・テキスタイル事業は、お客様にご好評をいただいている作品、素材、フォーマットの多様性により、力強い成長を遂げました(2年間で72%増、6%増)。また、リヨン近郊の拠点開発の一環として、革新的な印刷ラインが新たに稼働しました。

香水・ビューティー部門(2年前比65%増、17%増)は、新しい男性用香水「H24」の成功により、成長を遂げました。Rouge Hermès」の発売から1年後、「Beauty」シリーズは、チークとナチュラルで詰め替え可能なサステイナブルなリップエンハンサーのコレクションである「Rose Hermès」を発売し、発展を続けています。

時計部門(2年間で121%増、80%増)は、幾何学的でスポーティなデザインの新しいメンズウォッチ「Hermès H08」の成功により、時計製造の技術的な専門知識とコレクションの創造性を反映し、優れた業績を確認しました。

その他のエルメスのビジネスライン(2年間で+100%、+92%)は、ホームウェアとジュエリーのおかげで、その勢いを確認することができました。新しいジュエリーコレクション「Kellymorphose」は、ケリーバッグにインスパイアされたもので、新しいジュエリーのシグネチャーとなっており、パリのフォーブル・サントノーレ店で発表されました。

2021年上半期の優れた業績

店舗および生産拠点の閉鎖を余儀なくされた2020年上半期には、全世界の従業員の雇用と基本給が維持されましたが、2021年上半期には、売上高の急激な回復と、特に高い在庫消化率が寄与しました。

経常利益は17億2,200万ユーロとなりました(2020年上半期は5億3,500万ユーロ、2019年上半期は11億4,400万ユーロでした)。コストを抑制しつつ、売上高の堅調な伸びによってもたらされたレバレッジ効果により、経常営業利益率は2020年6月末時点の22%に対して41%に達しました。

連結純利益グループ帰属分は、2020年6月末の3億3,500万ユーロに対し、11億7,400万ユーロとなりました。

営業投資額は2億1,400万ユーロで、調整後のフリーキャッシュフローは12億3,600万ユーロに達しました。

普通配当の支払い(4億7,600万ユーロ)と自社株買いを経て、再修正後のネットキャッシュは2020年12月31日時点の49億400万ユーロに対し、6億1,700万ユーロ増加して55億2,100万ユーロとなりました。

上半期にエルメス・インターナショナルは、流動性契約の枠内で完了した取引を除き、142,131株を162百万ユーロで償還しました。

エルメスグループは引き続き採用活動を行い、上半期には400名近くの従業員を増員しました。2021年6月末現在、グループの従業員数は16,966人で、うちフランス国内の従業員数は10,607人です。

エルメスは、2018年の基準年と比較して、自社の活動(スコープ1および2)に関するGHG排出量を絶対値で50%削減し、その他の間接排出(スコープ3)については原単位で50%削減するという2030年の目標に沿って、天然資源の保護、地域社会の支援、炭素排出量の削減に対するコミットメントを再確認しました。これに関連して、エルメスは6月に「第3回ライブリフッドカーボンファンド」へのコミットメントを更新しました。

Hermèsは、教育とノウハウの伝達の分野でのコミットメントを追求し、Hermès Apprentice Training Centre(l'Ecole Hermès des savoir-faire)を立ち上げました。さらに、Fondation d'entreprise Hermèsは、小学生に工芸品を紹介するManufactutoプログラムを、フランス、イタリア、イギリスの学校に拡大しました。

今後の見通し

2021年については、COVID-19パンデミックの影響を評価することはまだ困難です。しかし、高度に統合されたクラフツマンシップモデルとバランスのとれた流通ネットワーク、そしてコレクションの創造性とお客様のご愛顧が、私たちに未来への自信を与えてくれます。

中期的には、世界中の経済、地政学、金融の不確実性にもかかわらず、当グループは恒常為替レートでの収益成長という野心的な目標を確認しています。

2021年は "オデッセイ "と呼ばれています。私たちは、未来への確信を持ち、世界の不確実性に直面しながらも、自分たちらしさを失わずに旅を続けます。

独自のビジネスモデルにより、Hermèsは、創造性、ノウハウの管理、単一のコミュニケーションに基づく長期的な開発戦略を追求しています。

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こうしてみるとアジアの需要が増えていることがわかりますが決算資料からは、アメリカの需要も回復しているとありました。

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製品ラインナップ別の表記です。時計や服アクセサリー、その他製品カテゴリーの成長が見られます。主力の革製品や馬具も好調です。

秋冬に向けた新発表もあって新店舗の出店など順調に進んでいるようです。従業員の採用も続いており、現時点で16,966人(うちフランス国内10,607人)がエルメスで働いています。

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10年間の売上高と利益の推移です。2020年は流石にコロナの影響で店舗が閉まっていたこともあり売上が下がっていますが毎年綺麗に成長していることが伺えます。

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10年の株価推移です。時々下がるんですがしっかり上がっていて堅調です。正直株主としては安心出来るレベルの成長です。しかも5年で株価4倍になりますしたからね。ただし注意点があります。株価が上がりすぎているという点です。競合他社に比べてお金もありますし投資効果もいいしで盤石ですが配当はほぼありません。また投資効率がいいので株価も落ちにくいし株主がある程度決まっている上自社株買いもしているので上昇の期待のほうが大きいと思えます。また、上述されていますがエルメスは創業者一族が株式を保有して全ての経営における決定権を持ち続けてきました。競合他社からの買収から身を守る為に2031年までは50.2%の株式は市場に出ずに守られます。あと10年はそうなるということですね。そしてこの方針でエルメスのブランド戦略や商品展開がうまくいっていることを考えるとこれから先の展開にも期待感が高まります。

僕の個人的な意見ですが現物ももちろんですが株式も保有して応援したい会社だなって思います。ただし現時点の株価が結構割高だと思うので下がるタイミングを図りたいのが正直なところです。しかしそうこうしている間に株価が上に伸びたのを1年半も横で見ることになりました。もはやこの企業は更に成長するようにしかみえません。

※購入を推奨しているわけではありません。投資は自己責任です。

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9.結論

エルメスのブランドは超高級品であり、今後もそうであり続けるでしょう。エルメスは間違いなく、超高級品として成功した企業です。限られた流通、独占性、コントロールされたマーケティングにより、会社全体とその製品カテゴリーの多くが、定期的に前年比2桁の成長率を記録しています。これは、世界の高度な富裕層におけるエルメスのブランド力を如実に表しています。同社は、強い歴史、精緻な職人技、優れた品質によって差別化されたブランドを見事に生かし、強化してきたのである。あらゆる高級ファッションハウスの中で最も革新的だと考えられているのは、ユニークで、強い魅力を持ち、優れたクラフツマンシップの明確な印を持つ超高級製品を常に製造し、発売するという同社のコミットメントに対する正当な評価だと考えられます。

今後も超高級品市場での優位性を維持するためには、レガシー、オーセンティシティ、プレステージのアイコンとしてのファミリーブランドの力を活用し、常に進化と差別化を図っていく必要があります。

しかしエルメスのこの戦略は売上と株価にしっかり反映されていて着実にファンを増やし成長を続けています。株価も商品も割高だと思う部分もありますが、これがエルメスのブランドだというのであれば今後も世界の超高級品のメゾンとしてその存在を世界に知らしめ続けるんだろうなーと思った次第です。

今後のエルメスのブランドの成長とファンを喜ばせる素晴らしい作品に期待したいと思います。

10.おわりに

ここまで読んでいただきありがとうございました!最初にエルメスの話をしよう!ってなったときにここまでのボリュームになるとはまったく思っていませんでした。でも僕自身がエルメスを好きで使うこともあり、資産性にも非常に優れていて現物のカバンも所有し株式も購入しようと考えていることから、今回この企業の歴史や強みなどを紐解いていくには「一度エルメスをちゃんと見よう!」と思ったことが一番大きかったです。結果的に自分で紐解いてみて中身を見て思ったことは「より好きになった」ということでした。企業には様々な考え方、成長戦略があります。エルメスは約200年に渡る歴史と企業の文化を脈々と伝え続けていてそれが社員にDNAとして刻まれているのがわかります。誇りを持った仕事って今どれくらいの企業でできているんだろうなって思いますが本当に僕自身勉強になりましたし、とても参考になりました。そりゃ株価もあがるわ!笑

ぜひここまでのNoteを読んでいただき面白かった方は「スキ」をNoteにいただけると嬉しいです。僕の努力が報われます!笑

また僕自身は他にも資産運用やお金とライフスタイルについてののNoteを書いています。1万人以上の方に見ていただきこちらもご興味があればとても好評なのでよかったらぜひ。

今回も読んでいただきありがとうございました!
Twitterとかクラブハウスとかやっているので良かったらフォローもお待ちしてますね!では!

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