植物の生存戦略ヘアリーベッチ


近年日本にはいってきたヘアリーベッチ(ナヨクサフジ)は、綺麗な花をつけ、マメ科特有の窒素固定で土地を肥えさせる一方、他の植物の成長を阻害する「アレロパシー」作用も持ちます。

本種については、牛の飼料にする場合に注意が必要とされています。まだはっきりしていませんが、特に種子と生の全草に毒性があるとされ、飼料として与えるには不適切かもしれません。

マメ科植物の窒素固定

本種を含め、マメ科植物は窒素固定といって、空気中の窒素を窒素肥料として使用することができます。人間に例えると、空気を吸うだけで肉を食べたのと同じ効果を得られます。

蜜源

本種は蜜源植物としては非常に優秀です。

食害予防

どうも、本種は食害に対する耐性を持っているようです。食べたら毒性があるため食べられないのか、食べたくなくなるような物質を含むのかは不明です。

アブラムシ耐性?

本種はアブラムシに対する耐性があるようです。目視で調べた限りでは、アブラムシが集団で発生するどころか、いつも一匹しかいません。これは次のうち、どちらかであると考えられます。

・生殖阻害作用があり、ヘアリーベッチを食べると繁殖できない
・強い毒性があり、食べたら繁殖前に死んでしまう

周りの植物には集団でアブラムシがいても、ヘアリーベッチについていることはないので、アブラムシの食草として適さないのは間違いなさそうです。

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