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「wevox values card」で自己理解ワークショップ

こんにちは、「ゆーの」こと田中優之介です。


僕は「アートな場」をつくることに興味がある物理工学専攻の学生なのですが、「一緒にやろうよ」「話してみたい」と声をかけてもらえないかと思いつつnoteを書いております。



今日は、さいさん(@aragakisai)企画の「自己理解ワークショップ」なるものに参加したので、その内容についてのレポートです!



自己理解、ってカードでできるの?

今回のワークショップが企画されたのは、さいさんが「wevox values card」というものを手に入れたことが始まりでした。

これは、さまざまな価値観を表す単語が、80枚以上のカードに書かれているだけのシンプルなものです。それぞれの単語は日本語と英語で書かれており、ニュアンスの誤解が生まれないようになっています。


手に取りたくなるシンプルなカードのデザインに感心しながらも、一方で、僕はこんなことを思っていました。


「カードなんかで自己理解ができるのだろうか」

そもそも、自己理解って、とても難しい。
時間をかけたからってできるわけでもないけど、時間をかけないとできないものです。

それを単語しか書かれていないカードを使って、ましてや1プレイ30分程度の間にやってしまうなんて、果たしてできるのだろうか?


もちろん、このカードを使ったワークショップに参加することが楽しみではあったのですが、そんな疑念が参加前の僕の心にちょっとあったこともまた、事実です。



すぐに面白さに気付いた

このカードゲームのルールは簡単です。

①みんなの手持ちのカードは、いつも5枚。
②初期手札の5枚を配ったら、残りは山札として机の中心に置く。
③自分のターンになったら、山札から1枚取り、手札と合わせて合計6枚から自分の価値観と一番遠いカードを1枚選び、自分の目の前に表を向けて置く。

はい、これを繰り返すだけです。
ただし、②で山札から1枚取るかわりに、他の人が捨てたカードを1枚取っても構いません。


例えば、僕の最初の手札はこの5枚。

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(本物のカードはさいさんがおうちに忘れてきてしまったので、急遽模写した代用品を作成し使っています。(良くないことです))


この5枚から始めて、ターンが回ってくるたび山札や他の人の捨てたところからカードを取ってきては入れ替える、ということをするわけです。



さて、このゲーム、開始早々からみんなの唸り声が聞こえてきました。

「どれも、捨てられない...」
「どっちもちがうんだよなぁ」

など、みんな笑ってしまうほど真剣に捨てるカードを悩んでいるようだったのですが、僕にはこの、他の参加者の様子を見れることが、まさにこのゲームの醍醐味である気がしました。


とにかく、他の参加者のカードが面白すぎるのです。

自分だったら絶対に手元に置いておきたいようなカードを捨ててしまったり、反対に、自分だったら絶対に捨てるようなカードを即決で残したり。

山札が全てなくなり、みんなが今の手札に満足したら、順番に手札とそのカードを選んだ理由を発表していくのですが、その頃にはもう、他の参加者のカードの組み合わせは、僕にとってよく分からない単語の羅列でしかありませんでした。


しかし、面白いのはここからです。

本人に説明されると、全く無関係に見えた5枚のカードがストンと腑に落ちるのです。

カードの選び方への納得感と、垣間見えるその人の人生観。
その2つが僕の中でパチっと繋がって、ちょっとした感動を生みます。すると、ずっと目の前にいたはずのその人が、全然違うふうに見えてくるのです。

今回の参加者は、ほとんどが初対面。
なのに、さっきまで赤の他人だったはずの人が急にかっこよく見えてきて、「もっと知りたい、もっと聞きたい」と思えてきます。そう思えてきてしまう自分も面白いのです。


そうして最初のプレイが終了して、他の参加者のことをわかったような、わからなかったような、でもちょっとワクワクしてる気分で休憩に入りました。

不思議なことに、この空間が、始まる前よりも居心地よく感じられました。お互い、そんなにたくさんのことを知ったわけでもないのに、です。



2プレイ目は、ちょっと違うテーマで

休憩が終わって、ワークショップの後半。
せっかくだから、と2プレイ目は少しルールを変えてやってみようということになりました。

変えたルールは2つ。

ルール変更①:手札は3枚とする。
ルール変更②:テーマは「現在の自分」

今回はテーマを「現在の自分」に絞ります。つまり、カードを選ぶときに「今、自分が(すでに)大切にできているものかどうか」「今、自分が(すでに)やっていることかどうか」という条件をつける、ということです。



ここで、少し話が逸れますが、このようにルールにアレンジが加えられることもこのカードの良い点だと感じました。

この「wevox values card」自体は、あくまで80個程度の価値観が書かれたカードセットに過ぎません。つまり、テーマや質問を変えてプレイするだけで、全くちがった自分の一面を知ることができるのです。

なんてお手軽なのでしょう。
参加前、カードの効果を疑っていたことが嘘のようです。



さて、話を戻して2回目のプレイについて。

テーマを変えたせいか、手札を減らしたせいか、僕の体感ですが、2回目のプレイでは、今度は自分自身についてたくさんの気付きを得ることができました。


あのカードも欲しい、このカードも欲しい、と思う自分に「今でも、自分がすでにできていることって意外と多いんだな」と気付いたり、かと言って、絶対に捨てたくないカードは少ないなぁ、と気付いて「まだまだ大切にしきれていない価値観も多いのだな」と思ったり。

特に後者については、みんなそこで悩んでいる気がしました。


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▲2回目のプレイで、最終的に僕が選んだ3枚



自己理解は、相変わらず難しい。でも、

ワークショップを終えた今でも、「自己理解は、難しい」という感想は参加前と変わりません。

でも僕は、このカードのおかげで、あの場のおかげで気付けたものが確かにあったと思うし、なにより、自己理解においてとても大事なことを学べたと思うのです。


自己理解において大事だと感じたこと。
それは「質問」と「比較」です。

他の参加者から“質問”されることで、はじめて、無意識にやっていた行動や持っていた価値観に気づかされますし、他の参加者と自分を“比較”することで、はじめて、僕らしさ、が見えてくる。

そんな気がしました。


決して、このカードをあの場を通して自己理解が完成したわけではありません。でも、自己理解のやり方って、案外今日やったようなことの繰り返しに過ぎないのかも、と思います。

その点で、いつでもどこでも誰とでも手軽に楽しく自己理解のステップを踏めるこの「wevox values card」は、いいカードだなぁ、と感じました。


企画してくださったさいさんと、他の参加者の皆さん!
今日は本当にありがとうございました。



おまけ

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▲捨てられたカードたち。捨てるときは納得していても、見返してみると「そんなもの捨てちゃって!」と少し笑えてきます。家族は、捨てちゃダメでしょ。



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対話と場づくりの人。散策者劇団員。東京大学物理工学専攻。 20以上の自主企画ワークショップ制作を通じて、大切にしているモットーは「ゆらぎ」。好きな言葉は「わかりあえなさ」。介護やケア、現象学、当事者研究、組織文化の醸成にも関心があります。趣味は銭湯と築城。