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半年間ありがとう&本の紹介コーナー

春休みにあたり、学校の生徒に向けて書いた半年間の感想&メッセージ&おすすめ本紹介の文章をのせてみまーす。

ちょこっとおさぼり🍩休憩~!

次回はちゃんと書きます!

〈メッセージ〉
私は8月からの途中参加でしたが、みなさんと一緒に授業ができてとても楽しかったです。
信じてもらえないかもしれませんが、毎日、みんなのことを「かわいい人たちだな~」と思いながら授業してました。
この学校に来て、教室でみなさんの前に立った時、ふいに、若い人たち(高校生)の前に立ち、何かを話したり授業をしたりするというのは大きな責任だな~と実感しました。
授業はもちろん一生懸命行ったけれど、私は私の言葉で話せていたかな? 私の話ができたかな? みんなの声や、投げかけてくれた問いにこたえることができたかな? それから、若い人たちにちゃんと愛と光を届けることができたかな??? 
……ということを、今こうして書きながら考えたりしています。
授業や休み時間のお話を通して、みなさんと一緒に新しいことに気付いたり、感動したり、大笑いしたりしたことは、私にとっての希望でした。毎日とても楽しかったです。たくさん話しかけてくれてありがとう。

〈おすすめ本紹介〉

①津村記久子『エブリシング・フロウズ』


私がいちばん好きな作家です。津村さんがいるから生きていける。その中でもいちばん好きな小説です。大阪(大正区のイケアとか)が舞台の少年少女の物語。進路と人生に迷う中学3年のヒロシ。中学生って自由が少なくて、学校も塾も家もおもんない。自分の好きなこと(絵を描くこと)を見つけても、親に反対されたり進路のことを考えたりして、つい思いとどまってしまう。
不良とか性悪な大人も出てくる。力はないけど、自分や人のために立ち向かうしかない。意志は持たされるものじゃなくて、自分の心にしかやってこないのだから。弱い人間でも、ずり落ちていきそうな人の腕をつかんで救うことはできる。
ヒロシの周りのみんなが、価値観を押しつけたり、「友達だろ」と強要しないところもいい。ふつうに親切でふつうに思いやりがある。
大阪が舞台で、関西弁のやり取りっていうのが、愛知県出身の私には萌えます。
サイン会に行った時、津村さんが、「力はないけど、正しいことがしたい」って、サインの横に書いてくれたのがいつまでも心に残っています。
同じ著者の『ミュージック・ブレス・ユー』も超オススメ。

②若林正恭『社会人大学人見知り学部卒業見込』


毎週金曜日は「音楽の日」にして、授業で1曲流していたのですが、最初の金曜日に流したのが中島みゆきの『ファイト!』でした。
著者の若林(オードリー)は、人を応援する際の「がんばれ!」という言葉の是非について悩み、代わりにどんな言葉をかけたらいいのか考えます。あれこれ迷った末、大好きな『ファイト!』に出てくる、「闘う君の歌を闘わない奴らが笑うだろう~♪冷たい水の中をふるえながらのぼってゆけ~♪」を聴いてピンと来て、コンテスト前の芸人仲間に「冷たい水の中をふるえながらのぼってゆけ」とメールを送ると……。
人見知りで(今は克服)、ネガティブで、自意識過剰な若林が自分の内面を見つめ、変化に向き合いながら自分らしい道を模索するエッセイです。毎週土曜日のラジオ「オードリーのオールナイトニッポン」もオススメ。

③朝井リョウ『世にも奇妙な君物語』


高校生たちの姿を描いた『桐島、部活やめるってよ』もオススメですが、こちらは短編なので読みやすいかも。みんなは『世にも奇妙な物語』って知ってるのかな? 知っていても知らなくても楽しめるので大丈夫です。ちょっと怖くて、リアルなんだけど異世界っぽくもありつつ、皮肉とユーモアを交えて現代社会を描いている。毎回、伏線と落ちがあるのも、高校生のみんなのお気に召すのではないかな?
第1話「シェアハウさない」、第2話「リア充裁判」、第3話「立て! 金次郎」、第4話「13,5文字しか集中して読めな」、第5話「脇役バトルロワイヤル」……タイトルだけでもう面白そうじゃないですか!
朝井リョウは、人の暗部やネガティブな部分を書くのが上手な作家で、インタビューでも「私の作品は読んでいてあまりいい気持にはならないことが多いと思うし、私自身、『読者に素敵な気持ちになってもらおう』とは考えてないところがある」と言っています。でも、彼の小説を読んでいると、人の嫌な部分をちゃんと書き、「なかったこと」にしないのは、作家の仕事のひとつかもしれないなーと思うのです。何より、とても面白い! ちなみに著者の朝井リョウと、②の若林はお友達同士。わかる気がする。

(おわり)



今思うと……

朝井リョウならもっといい本あるやろ~!何もこんな後味悪い系ミステリーじゃなくても…って!提出してからずいぶん思ったけどしかたないなあ。若林とか、私からしたら外せないけど、他の先生たちとはずいぶんラインナップが違っていて、私はやっぱり変な人って感じ。教育的によろしくなさそうな感じも、今思えば何だか悪かったかなあって気もしてきたけど、ほんの少しそういうのがあってもいい気もしたりしなかったりして、学校ってのは難しいなあ~~って、いつも思うことをまた思った。

だって、読んでもらえなきゃ意味ないじゃんね!!まずは↑の紹介の文章を。そして、本を。そしたら、真面目で難しい本なんてつまんないじゃーーーー🐾ていうのはここだけのお話🐫

本が好きになってくれるといいな~

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「ててて日記」を読むと、もしかしたら、一人だけど一人じゃないなあって思えるかもしれないです。 ほんの時々、これは知らせたいぜひ! っていうことを、急に書いたりします。 最近は、学校の話が多いです。 好きなのかも。 あとは、家族の話、生き方についてや悩んでいること…。 購読したいけどシステム的に(?)難しいなどの方はお知らせください~。

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