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名刺を鼻で笑われる_トーキョー奮闘自営生活

名刺を鼻で笑われる…なかなか得難い経験ですが、自営の中でも特にフリーランスの先輩たちと話すと結構同じ体験をしている人が多いので、今後フリーランスを志す方のためにも綴っておきたいと思います。

フリーランスことはじめ、名刺の作成

自営を開始して早々にするべきことの一つに名刺作成があります。企業に勤めていると、名刺は社内システムで発注したり総務の方にお願いすれば数日後にはデスクの上にポンと置いてあるものですが、フリーランスの場合は自分で作成する必要があります。
ラクスルやCanvaのフォーマットを使って手弁当で作ったり、クラウドワークスやココナラでプロにデザインをお願いしたりと作り方は様々ですが、「よし自営でやっていこう」と思った瞬間から必要になるのが名刺です。
私の場合はお金をかけたくなかったのとプロに依頼する時間がなく、ロゴジェネレーターとGoogle図形描画(ほぼPowerPoint)を駆使して作成しました。超手弁当ですが、配置やフォントを気にすれば意外とバレませんww

株式会社と全然違うフリーランスの名刺

自営の中でもフリーランス特有ですが、社名も肩書きもありません。フリーランスは「個人事業の開業届出書」という紙を税務署に提出しますが、その際に「屋号」を任意でつけることができます。商店や飲食店の場合は店名だったり、コンビニの入口扉に○○酒店と書いてあるのが屋号に当たります。

ところが、ライターやエンジニアなどの仕事だと屋号という概念があまりしっくりこないことがあり、屋号は付けたり付けなかったり、人によって様々です。私の場合は先のことも考えて屋号を登録しましたが、屋号は社名ではないので、私の名刺には屋号はあれど社名はありません。

また、当然一人でやっているので役職名としての肩書きはありません。株式会社ではないのに「代表取締役」と書くのは当然NG。そもそも仕事内容が伝わりにくいと名刺交換している意味がないので、「ライター」や「エンジニア」など、仕事内容を記載しているフリーランサーが多いと思います。

一般的な会社に勤めていると、社名があって、部署・肩書きがあって名前、というのがあまりに一般的なので、フリーランスの名刺を出すと戸惑われることが多いです。「ライター」や「エンジニア」など分かりやすい仕事のフリーランサーならまだ良いのですが、私の場合(完全に自分のせいですが)肩書きもフワッとしていて、名刺交換をするたびに相手の顔に「???」が浮かびまくる事に、恥ずかしさと申し訳なさを感じていました。

名刺を鼻で笑われる

「え?あ、これ(屋号)は社名ですか?」
「あれ?ご所属は・・・?」
「へぇフリーランスなんですね。社名はどう決められたんですか?」

???な表情だけならまだしも、フリーランスの名刺に馴染みのない方からはちょっとズレた質問やコメントをいただくことがあります。

そして、ちょっと鼻で笑われます。

「なんだか良く分からないけどまぁいいか」そんな感じで軽く鼻で笑われます。おそらく、いや絶対、何の悪気もないと思うのですが、良く分からないからふふっと笑って名刺交換は終了、という感じです。

最初のうちはこの謎の雰囲気に言葉が付けられなかったのですが、何度か繰り返すうちに「鼻で笑う」という言葉が一番しっくりくるなぁと思うようになりました。

最初の頃は私も上手く自己紹介ができず、グダグダ自己紹介をしていた事が一番の原因で、相手は全く悪くありません。名刺交換と自己紹介を繰り返すうちにだんだんこ慣れてくると、鼻で笑われる事も少なくなってきました。

与えられた社名・部署・肩書きを話すのと異なり、自分で決めたやりたい事、自分の強みや仕事をエレベータートークのごとく名刺交換のタイミングで簡潔に話すというのは意外と難しいものです。ライターやエンジニアなど、相手がイメージしやすい仕事以外の時はなおさらです。

でもこの「鼻で笑われる」という斬新な経験は、フリーランサーとして働いているという事を再認識する、とても良い機会となりましたし、繰り返す事でフリーランスとしての自己紹介が違和感なくできるようになってきました。



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