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又次さんがそれを見せた理由【夢日記】

 そこは飲み屋か食べ物屋か、いや誰かの店舗兼事務所のようなところだったか。とても古くて小さい建物だった。壁も窓も全部木製で、風が吹けばガタガタいうような建物。形は正方形に近かった。

 そこは私の馴染みの場所でもあって、比較的気楽に出入りしていた。そして、そこに私の好きな又次さんもたまに来ることがあった。私と又次さんは会えば少し話をする程度。距離は近くも遠くもない。そして、又次さんは結構な有名人でもあった。

 又次さんがそのお店にいる時に、私も立ち寄った時があった。それは又次さんの何かの門出のような、節目のような、そんな時だった。私は変わらず又次さんが好きだったので、又次さんと同じ空間にいておしゃべりできるだけで嬉しくて、十分だった。

 でも、そんなふうにくつろいでいた私の元へ又次さんが寄ってきて、手のひらに大事そうに乗せたあるものを見せてくれた。それは、以前私が又次さんにプレゼントした小さい何かだった。包みが開かれて、ポツンと赤い何かがが置かれてある。それは小さくてもろいものだったから、又次さんはそれを保護するように小さなゴム性のもので巻いて壊れないようにしてくれていた。

 私はびっくりした。こんなことがあろうか。あの有名な又次さんがいちファンである私のプレゼントをこんなにも大事に、しかも何年間も持ち続けてくれていたなんて。又次さんの愛を勝手にひしひしと感じてしまう。
 又次さんはとても大事にしていたんだと言ってくれた。
 私の気持ちが何年か越しに伝わったかのような気持ちになったが、そうじゃない。私の気持ちはそのプレゼントをした時から、いやもしかしたらそのもっと前から伝わっていたということなのかもと思ったら、今までの全てが塗り変わった。

 でも、なぜ又次さんはこのタイミングで私にそれを見せたのだろう。又次さん自身の人生の節目のタイミングで。

 真意はわからなかったが、私は又次さんの思いを受け、又次さんも私の気持ちを受け、受け取りが成立した。でも、だからといってこれからの現実的な生活は変わらないこともお互い請け負っていた。

 

//夢ここまで
at 20240403

~筆者雑記~
文章にするとなんてあっけないんだ。いや、私の表現力のなさゆえだろう。
本当はもっともっとこの何十倍も暖かかったのだ。
ただ、自分の人生に変化が起きたと思ったけど、実はそうではなかったことに最後小さく落胆していたことも書き添えておこう。
でも、現実が変わっていないように見えて、実は水面下で、意識では気づかないところで変わっていることもある。要チェック、要観察である。

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