ゲームプランナーを目指す「普通の人」へ① 〜ゲーム業界って難しい?〜
ゲーム業界って難しい?
ゲーム業界。ゲーム好きなら一度は就職を考える業界ですよね。
このページを見ているあなたもゲーム業界を目指すひとりかもしれません。
ゲーム業界に入ることを夢見て【🔍ゲーム業界 就職】と検索してみると、「難易度が高い」「ゲーム好きなだけでは無理」など、厳しい現実を突きつけられてしまいます。
しかし、それに落胆して諦めてしまうのはとてももったいない。
たしかに、任天堂のような人気企業の倍率はとても高いです。しかし、少し視野を広げてみれば、世の中には非常に多くのゲーム会社があることに気が付くでしょう。
ゲーム業界はとても流動性の高い業界。転職が当たり前の業界です。新卒で入ることができなくても、業界内にいればいつか憧れの企業に関わるチャンスに巡り会える可能性があります。
ゲーム業界は決して狭き門ではありません。むしろ、熱意を持った人全員にその門戸を開いている業界です。憧れの業界に向けて、まずは一歩を踏み出してみましょう。
ゲーム業界の職種について
ゲーム業界での募集職種は大きく【プログラマー】【デザイナー】【プランナー】【サウンド】【総合職】の5つの職種に大別することができます。
・プログラマー
文字通り、プログラミングに関わる仕事です。ゲームを動かすのはプログラミングに他ならないため、とても人気の職種となっています。
ほとんどの企業が文理不問としていますが、それでもある程度のコーディング力、またはゲームプログラミングへの強い熱意が無いと内定をもらうのが難しい職種です。
・デザイナー
文字通り、デザインに関わる仕事です。デザイナーに関しては、残念ながらある程度絵が描けないと入社は難しい職種になっています。ライティングやモーションなど、直接的には絵の巧拙に関係ない職種もありますが、それでも高いレベルの芸術的素養が要求されます。
・プランナー
文字通り、ゲームの企画に関わる仕事…ではあるのですが、それだけではありません。ゲームの企画はむしろ稀で、データ入力やデバッグ、発注など、いわゆる「雑用」をするのもプランナーです。他職種間を円滑に繋ぎ、制作を進行させる必要があるため、高いコミュニケーション能力が必要です。
一方で、プログラマーやデザイナーと違い、専門スキルをあまり要求されないため、ゲーム業界で最も人気・倍率の高い職種となっています。
・サウンド
文字通り、ゲームの音を作る仕事…のはずです。サウンドの知り合いはあまりいないので詳しくないです。
・総合職
経営管理や人事・販売など、「会社」を支える存在です。直接的にゲーム制作に関わることはほとんどありませんが、開発者が開発に専念できる環境を支えるとても大切な職種です。総じて開発職に比べて学歴を要求されやすい職種でもあります。
ここで紹介した職種以外にも、制作進行を管理するプロジェクトマネージャーなど、ゲーム業界には様々な職種が存在します。自分の興味、スキルに合わせて目指す職種を決めると良いでしょう。各職種の具体的な仕事内容については、興味のある企業の募集要項を見てみるのが良いです。例えば、株式会社カプコンではプランナーの仕事は次のように説明されています。
このような企業サイトやnoteを通じて、自分の興味のある職種への理解を深めるようにしましょう。企業の選考を進む上で、職種をどれだけ理解しているかはとても重視されます。「なんとなく」ではなく、何をするのか、しっかりと説明できるようにしましょう。
憧れのゲーム業界に!裏ワザ最短ルート
冒頭では「ゲーム業界は狭き門ではない」と言いましたが、それでも人気の業界であることは事実。内定の可能性を高めるには、企業に自分を積極的にアピールする必要があります。
その最大のチャンスとなるのが、インターンシップです。多くのゲーム会社は、夏と冬にインターンシップを開催しています。
インターンシップといっても、実際に会社の一員として開発に携わるようなものは滅多にありません。ほとんどのインターンシップは1dayから1week程度の「お仕事体験」になっています。
私が参加したゲームプランナーのインターンシップでは、グループでゲーム企画書を制作し、フィードバックをもらうものがほとんどでした。
さて、ほぼ全ての企業はインターンシップを「本選考とは関係ありません」としています。しかし、ここで断言をしておきましょう。インターンシップは、本選考と密接に関係しています。私自身、6社のインターンシップに参加しましたが、その全てから早期選考・特別選考の案内が届きました。
ゲーム業界への最短ルートは、「特別なエントリーシート」でも「トンデモスキル」でもなく、インターンシップへの参加だったのです。
もちろん、インターンシップに参加したからといって必ず内定をもらえるわけではありません。インターンシップで自分の能力をアピールすることが大切になります。この点については、別の記事で取り上げたいと思います。
絶対参加したい!プランナー優良インターンシップ
上に述べたように、インターンシップへの参加は企業へのアピールの絶好の機会となりますが、一方で自分のスキルを伸ばす機会でもあります。
本記事は「普通の人」を対象としているため、ここでは「普通の人」がスキルアップするのに役立つであろうインターンシップを開催している企業を紹介します。詳細な内容はお伝えできかねますが、およその活動内容の参考にしていただけると幸いです。
・G2 Studios
G2 Studiosは『僕のヒーローアカデミア ULTRA IMPACT』や『ブラック★ロックシューター FRAGMENT』などの開発を手掛けるゲーム会社です。
モバイルゲームに非常に強く、インターンシップではモバイルゲームの開発・運営にあたって重要な考え方を深く教えてくれます。また、業界研究講座も非常に詳しいため、ゲーム業界入門編のようなインターンシップと言えるでしょう。
・SEGA
SEGAは言わずと知れた有名ゲーム会社です。SEGAのインターンシップでは、「コンセプト」と「ゲームシステム」のつながりを深く学ぶことができます。また、優秀者には別開催の特別なインターンシップへの案内が届くこともあります。
・カプコン
『バイオハザード』や『モンスターハンター』で有名な会社です。インターンシップでは、グループで一つの企画書を作り上げます。企画書制作の前に「企画書作成講座」があるため、企画書を書く際に考えるべきことを1から学ぶことができます。超一流ゲームメーカーの企画書の作り方は非常に勉強になるはずです。
・プラチナゲームス
『ベヨネッタ』や『NieR』が有名なゲームデベロッパーです。応募人数に対して募集人数が非常に少ないですが、参加できれば現役プランナーから非常に丁寧な企画書添削を受けることができます。スキルアップに最も直接的につながるインターンシップと言えるでしょう。
※情報は2025年度のものとなります。26卒以降は内容が変わる可能性もある旨をご承知おきください。
上記のインターンシップはいずれもとても人気であり、いずれも「抽選」という名の「選考」が行われることがほとんどです。つまり、エントリーシートと(大抵の場合)企画書の提出を求められます。
この選考を通り抜けることができなければ、当然参加することができず、企業へのアピールの機会を失ってしまいます。
そこで、次の記事では書類選考を突破するためのエントリーシートの書き方や企画書の書き方について、まとめようと思います。(予定)
さいごに
本記事の結びとして、ゲームプランナーを目指す上での心構えをお伝えしておきます。
ゲームプランナーを目指す「普通の人」であるみなさんの多くは、ゲーム制作などしたことがないでしょう。おそらく、ゲーム業界を目指す理由は「ゲームが好きだから」「大好きなゲームに携わることができるから」といったものであるはずです。
もちろん、そのようなゲーム愛はとても大切です。しかし、より大きな比重で重視されるものがあります。それがコミュニケーション能力と経験です。
「コミュニケーション能力」については、職種紹介でお伝えした通りです。職種間を取り持つ役割を持つゲームプランナーには、様々な人と円滑なコミュニケーションをとる力が要求されます。コミュニケーション能力の有無は、面接で驚くほど明らかになってしまいます。他愛もないことですが、普段から色々な人と関わることを心がけましょう。
「経験」については、何もゲーム制作には限定されません。何でもいいから作ったことがあるか、それを他人に見せてフィードバックをもらったことがあるか、それを通じて何を感じたか。
ゲーム業界の面接では、ほぼ確実にこのようなことを聞かれるはずです。このような質問を通して、人事はあなたが「ゲーム好き」なのか「制作好き」なのかを見極めようとしています。
ゲームをプレイすることとゲームを作ることは、当然ながら異なります。ゲームプランナーを目指すのであれば、「私はゲームを作ることが好きだ!」という確信を持てる経験を、一度は得ておくべきでしょう。
何でもいいからまずは作れ! それがゲーム業界への第一歩になります。
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