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第2回 子どもを【リスペクト】した子育てとは?

子育てで一番大切な概念【リスペクト】シリーズの 第1回『リスペクトの本当の意味』では、

⚫︎リスペクトという言葉には、下から上に見上げてスゴイなぁという、尊敬
 の意味に加えて、穏やかな関心や、愛をもって接する感覚 の意味があること
 が、わかりました。
 ⚫︎子どもをリスペクトすることが大切だということも、わかりました。

でも、こんな疑問を抱えた方も、多いのではないでしょうか?

⚫︎子どもをリスペクトすると言われても、実際にはどうすればいいの?
⚫︎子どもと大人が、同等ってことなの?
⚫︎親や先生を敬(うやま)うという感覚を、育ててはいけないの?
⚫︎子ども優先になりすぎて、わがままな子が増えるのではないの?


今日は、そんなモヤモヤをスッキリ解消しながら、子どもをリスペクトした子育てについて掘り下げていきましょう。
↓ まだ第1回をご覧になっていない方は、まずはこちらを読んでから戻って来て下さい😊


子どもをリスペクトした子育てとは?


お互いの存在をリスペクトするということ、それは、

子どもも、大人も、生まれたての赤ちゃんも、お年寄も、
人間としての尊厳は同じで、どの人も同じように大切な存在だ、という意味です。

また、どの国に生まれても、どんな人種に生まれても、障害があっても、どんな職種でも、どんなにお金持ちでも、どんなに貧乏でも、どんな嗜好を持っていても、どの人も同じように大切な存在だ、という意味です。

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どの人も同じように大切だよ

だから、
親が子どもよりも大切な存在、というわけではなく
園長先生が新任の先生より大切な存在、というわけでもありません。

みんな同じくらい大切な存在なのです。

「みんな同じ」という意味ではない

でも…、ここが誤解が生じやすいポイントなのですが、
だからと言って、じゃあ、子どもが、親と同じ権限を持つべきだとか、
園長先生が、みんなと一緒にトイレ掃除をするべきだとか、
そういうことではないのです。

人間としての尊厳が同じだということは、
みんな同じ、という意味ではないのです。
みんなを同等に扱おう、という意味ではないのです…。

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親も子も尊厳は同じ。じゃあ、何がちがうの?


尊厳は同じ。でも「特徴」と「役目」が違う

大人も子どもも赤ちゃんも、みんな人としての尊厳は同じだけど、みんな同じという意味ではない…。では、何が違うのでしょう?
こう考えてみましょう。


POINT1:  
私達は、それぞれに違う特徴をもっています。

できることが違う、得意なことが違う、苦手なことも違います。

⚫︎大人は、子ども時代にいろいろなことを経験して、大体のことができるという特徴をもっています。
⚫︎子どもは、今いろいろなことを経験しながら大人になっていく最中で、まだできないことも多いという特徴があります


POINT2:
私達は、それぞれに違う役目をもっています。
 
任されている役目や責任の、種類や大きさが違います。

⚫︎大人の役目は、子どもが育つ環境を与えて、しっかり育てていくことです。
⚫︎子どもの役目は、いろいろな経験をして、しっかり育っていくことです。


つまり、リスペクトの概念を使って子育てをするということは、
子どもの尊厳を大切にしつつ、
大人である特徴を使って、
子どもを育てていく役目を全うするということ。

それは、言うならば、その子の人生を徹底的に応援するということ!
そうです、あなたは、愛に溢れ、凛とした態度で子どもをリードしていく存在、その子の応援団長なのです。

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あなたの人生を応援するよ!

それは、言い換えれば、
”お互いの尊厳を大切にしつつ、リーダーとして人を育てていく”ということ。
それは、さらっと言えるほど簡単なことではありません。
大きな会社の管理職の方々も、一生懸命に勉強している分野です。

私たちの子育ては、これを子どもとの日々の生活の中で実現しようとしています。
子育ては、本当に奥の深い、とても意義のあるお仕事ですね!


周りをリスペクトできる子どもを育てたい

「子どもを上から下に押さえつける親にはなりたくないけど、ちゃんとしつけもしたい。」「自由に生きて欲しいけど、わがままな子には育てたくない。」
そんな願いも、ちゃんと叶います。

子どもをリスペクトした子育てをするということは、
子どもに大人と同じ権限をあげる、という意味ではありません。

何もかも子どもの気持ちを優先にすべき、という意味でもないのです。

私達は、高齢の方々や人の上に立つ立場の方々が、苦労や努力を重ね経験を積んでこられたことに対して、ちゃんと敬意や尊敬の念をもった子どもを育てたいと思います。
また、自分を大切にするのと同じくらいに、周りの人のことを大切にし、
自分の力を喜んで周りのために使えるような人に育てることを、ゴールにしています。

子どもは、子ども時代に周りに大切にされて育つことで、周りの人に対しての信頼感が生まれ、社会の一員として、自分自身も周りのことをリスペクトできる人に育っていきます。

つまり、

POINT3:
子どもをリスペクトすることは、周りをリスペクトできる子どもを育てるってことなんだ!

わかったような、わからないような(笑)
ちょっとややこしくなってしまいましたが、そんな子育てを、これから一緒に学んでいきましょう!

お互いにリスペクト!

ちなみに、
かつての「上から下への厳しい子育て」を変えようという流れができ、「子どもの存在を大切にする」という風潮が出たのは、とてもすばらしいことだと思います。

けれども、今はまだその過渡期であり、「子どもの思いを大事にするってことは、子どもに何でも好きなようにさせるべき?」という誤解や混乱がある時期でもあると思われます。
保育界でも「子どもが好きな時に来て食べる給食スタイル」を始めたり、「やりたくない子もいるのだから、みんなができるようになるまで頑張るっていうのはよくない。」と、恒例行事を廃止するなどいろいろな変化があり、園の方針がブレてしまうくらいの影響を与えた事例も多くありました。

また、子育て中の親の中には、「私は子どもの存在を大切にしているから、子どもに何でも決めさせているの」と、その子にとって大きすぎる自由や権限を与える姿もありました。けれども、子ども達は、自分で責任の取れる範囲の中でしか、本当に自由にはなれません。例えば、子どもが必要以上の大金や権限を「自由に使っていいよ」と与えられても、本当にその子のためになるということは少ないのです。

これは一つの例でしたが、
子どもをリスペクトした子育てだと、こんな風に考えることができます。

大人の役目の中には「今のその子に合った限界を決める」という役目もある。
 子どもは、限界に挑戦するのがお仕事!

大人は、子どもに限界を示すのが役目!

その示し方を「上から下」ではなくて 

子どもが自分でちゃんと実行できる状態にするという方法を取ろう!

こんな風に リスペクトの真の意味を理解し、子育てに活かし、あなたの特徴を活かして、人を育てるこの役目を、一緒に全うしていきましょう。

くり返しになりますが、「子どもの思いを大切にする」という風潮が浸透していくことは、とてもすばらしいことです!いい時代が来ているのだと思います。

リスペクトシリーズ第3回をお楽しみに。

第3回は2歳のイヤイヤ期の名場面のリスペクトの概念を使った実況中継(私の実話)です。

心の元気な子どもになぁれ!
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