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冨樫由美子
2023年3月31日 13:43
渡邉十絲子は『今を生きるための現代詩』(講談社現代新書)で、安東次男の「みぞれ」という詩について、 と書いている。現代詩についてよく知らない私は、「現代詩=音読不可能。テキストで完結するもの」という印象をこの箇所から抱いた。 いわゆる視覚詩に興味があったことも、そのイメージを助長した。 単純な例として自作を挙げると、 も三角形になっているから視覚詩の一種だろう。(これは小野小町の百
2023年3月3日 09:21
その春、小学校で飼われはじめたうさぎは、たちまちどんどんふえた。 子うさぎが人気をあつめ、休み時間には小屋の前に人だかりがする。 飼育係の腕章をつけた上級生だけが、小屋の中に入ってエサをやったり、掃除をしたりできる。 ある日、飼育係の男の子の一人が、ギャラリーのわたしたちにむかって、ちょっと得意げに、「うさぎの持ち方って知ってるか? 耳を持つんだ」 と言いつつ手近にいた子うさぎで実演し