サッカー選手がサッカーをする必要はない

私はフィリッポ・インザーギを愛している。



私の競技歴はサッカーを6年、バレーボールを10年だ。



一般的にサッカーは脚、バレーボールは手を使う競技で、なんとなく仲がよくなさそうだ。



ただ私にしてみれば、ルールの範囲で点を獲るための最善の方法が、



脚を使ってドリブルすることであり、手を使ってアタックすることだったというだけだ。



ただ、時によってはこれらは最善にならない。



固定観念や慣れというのは怖いものだ。



絶対に届かない場所でも脚や手を出してしまう、いや、出てしまう。



フィリッポ・インザーギにはそういう凝り固まったものがない。



彼はユベントスやACミラン、そしてイタリア代表で活躍した選手だ。



フォワードの中でも、点を獲ることしか頭にない選手だった。



世界的にも有名な名選手には大変失礼なのだが、



なぜ彼はサッカーを選んだのか分からない。



それくらいプレーはめちゃくちゃだ。



ヨーロッパの最強クラブを争うチャンピオンズリーグの決勝で、



彼は腕でゴールを決めた。(故意のハンドではなかったため)



wikipediaでは脚以外で決めたゴールの数が書かれているし、



YouTubeでは「汚いゴール集」みたいな動画まで作られている。



くそイケメンでいかにも王子様風な見た目とのギャップはすごいが、



あくまで点を獲るというサッカーの本質に忠実だっただけだ。



後ろには脚を極めたピルロやカカがいたり、アンドリー・シェフチェンコやロナウジーニョ・ガウーショが同じポジションで華麗に活躍していた。



この中にいると、インザーギにギャップを覚えるかもしれない。



実際は逆な気がしなくもないところが面白かった。



ちなみに私の実家の愛犬の名前は「ピッポ」で、インザーギの愛称を頂いている。



とてもストライカーにはなれそうにないデブ犬だが、かわいい。

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