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統合失調感情障害と減薬の話

今日は久しぶりに自分の病気、統合失調感情障害の話です。
この病名がついたのは私が24~26歳くらいの頃だったと思います。
私は今年33歳ですので、もう10年ほどこの病気と付き合っています。
それ以前は14歳ぐらいには不眠症や自律神経失調症と診断されており、あまりに頭が痛くなるので脳ドックなどで脳の検査を受けたこともありました。
それでも異常はなく、適切な薬や治療が見つからず、言っている間にうつ病のような症状も出てきてしまい、うつ病の薬をたくさん飲んでいました。

そうして桑名の病院では今と違う薬を出されていたのですが、ある日、大きく幻聴や妄想が出てしまい、認知症のように自分の家への道がわからなくなり警察に保護されるという事件などもあり、精神科に保護入院になりました。そのときの緊急入院の管轄が四日市だったため、私の入院先は四日市の大きな病院になりました。

そこで新しい主治医につき、療養生活を半年ほど受ける中で、薬をいろいろ試したのでしょう。デパケンというてんかん・躁鬱・うつに効く薬と、インヴェガという統合失調症(妄想・幻聴)に効く薬を出してもらうようになり、ぴたりと頭痛や幻聴が止みました。夜も眠れるようになりました。
この二つの薬は、24時間穏やかに効くタイプの持続性のあるものなので、以前は朝昼晩の服薬が大変でしたが、夕食後、一日一回飲むだけで良くなりました。薬の飲み忘れが減り、ますます状態はよくなっていきました。

いままでに飲んだことのない薬で、入院生活を終え、桑名の主治医の元にかえると「あちらでは、こうなんですか?!!」と先生も処方に驚きを隠せない様子で、効いているのならと桑名での薬に戻ることはなく、それ以来3年間四日市の先生が出してくれた処方箋のまま、同じ薬を飲み続けていました。

イライラが強くなった時期に、インヴェガが6ミリから9ミリに増えました。意欲の低下や眠気が気になる、と相談するとデパケンが減るのですが、3錠だと落ち着いているのに2錠にすると不安感や頭痛が強くなってしまい、一ヶ月で元に戻すと言う事もありました。

つまり、退院してから薬は3ミリ増えており、また精神を取り崩すようなことがあればまた薬は増えます。
調子が良いときには、薬を減らす努力をしたほうがいいのではないか、と思いつつも、それにはパニックや幻聴・妄想症状の再発のリスクもあり、入院のリスクが伴います。

そんな中、幻聴を聞こえないようにするのがゴールではなく、減薬をあきらめずに向き合っていこうという本に出会います。

著者も医師で統合失調症を患って入院経験があり、ほんとうの回復とは、なんだろうかという問いかけをしています。

薬を飲むと幻聴はおさまるものの、だるくなったり眠くなったり気力を奪われたりと弊害があることを著者はよく知っていました。

それなら、多少幻聴があっても薬を飲まないほうが自然なのではないか。でも、薬を飲まないことはリスクもある。完全にやめることをゴールとせず、薬を飲んだり、減らしたりしながら上手く付き合って自分の最高のバランスを見つけるべきだと書かれていました。

わたしも、少し病気を怖がっていて、薬を多めに飲んでいる節がありました。少しイライラが続いただけで、薬を増やしてくださいとお願いしていました。
それは楽な方法ですが、昔ほど絵を描く意欲が失われていることも気になっていたこと。薬を減薬している時期、電子書籍を四冊も執筆するほど活動的であったこともあり、それが本来の私なのではないかとも思えました。そして、またもう一度挑戦してみようという気になりました。

頭痛とは向き合わなくてはなりませんが、
無理をしない範囲で、今年は減薬を目指してみます。

統合失調感情障害は統合失調症と躁鬱病の合併症です。
元気すぎるのも、「躁」というテンションの高い状態で危なく、
躁のあとには鬱症状がくるというのが躁鬱病です。

私は薬が効いているのか、鬱症状はほとんどありません。
躁鬱の人の中には躁もつらいが、躁のあとにやってくる鬱転が酷く辛い、と訴える人もいます。なので、とても助かっています。

統合失調症は、妄想や幻聴・幻覚が主な症状です。誰かが自分の命を狙っている、という被害妄想なども症状に含まれます。
私も一時期こうした症状が出たため、病名がついたわけですが、この3年間一度もその症状は出ていません。

いまは躁鬱の症状も、統合失調症の症状もろくにないのに、病気であることには変わりは無く、薬は飲み続けなくてはならないのです。

薬を飲んでいるから普通でいられることを忘れてはいけないのが私たちで、安易な薬の中断は再発リスクがあります。

また、家族が過保護な場合と、放任の場合、どちらも再発のリスクを高めるという研究があります。

そのため、自分のペースで生活ができるひとり暮らしを推奨される病気でもあります。

実は、私の彼も昔幻聴を経験し、同じように薬を飲んでいた経験があり、病気に理解があります。そのために恋愛が成り立っているところもあります。
彼は自然に薬をやめ、今は通院もしていませんが症状はありません。
治る人は治ってしまうようです。

私はというと、頭痛という悩ましい症状が出るためできるだけ薬を飲み続けたいのが本音です。鬱や、統合の症状がなくても、脳の病気には変わりないので頭が痛いのです。

つまるところ、頭痛が出ない程度に減薬するのが目指すところであります。
明日から薬が一錠減るのですが、その効果が現れ始めるのは一週間~二週間後です。ひょっとしたらもう一週間ほどで、前よりも感情的になったり、感傷的になったり、攻撃的になったり、ハイテンションが続いてしまったりとおかしな様子にもなるかもしれません。それでもなんとか病気と向き合っていきたいので、どうか、インターネット越しの皆様も、温かく見守ってもらえたらと思います。

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