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恋愛のはなし’24

1「 恋愛したいのに、できない」

私はちゃんと恋愛をしたことがない。こんな事を恥ずかしがらずに言い切ることができるのは、恋愛事情の息苦しさは消えないけれど、恋愛以外の生き方が世の中に知られ始めた時代だからだとは思う。私は恋愛に興味がないわけではないのだが、何故だか機会が少なかったり、家庭の事情だったり、恋愛の時間がなかった。ようやく重い腰を上げ「ちゃんと恋愛しよう!」と思ったのが、26歳の頃だ。今考えても遅い青春だ。

 「さあて、恋愛するぞ!」と思ってみても、、正直うまくいかなかった。そもそも出会いに行くのが億劫で、趣味を極めても、料理をしてみても、服の系統を変えてみても、しっくりこない。開き直って趣味に熱中したり、仕事を頑張ってみたり、そんな時間が過ぎていった。そしてある時壊れてしまった。相手に対する出費、恋愛で傷つくことの苦しさ、仕事の辛さ、家庭の辛さ。
それらに耐性をもっていないため、「養い稼げるほどの自信がない」もしくは「恋愛だけがすべてではない」などと言っては恋愛から遠ざかるようになった。恋愛することに夢や希望はあれど、恋愛は美しく醜いのだと。その現実に耐えられる人間だけが恋愛をするべきなのかと、時間が経つにつれてそんなことばかり思うようになってしまった。それを悲しいと捉えるか、それとも真実だと思うべきか。今瀬戸際に立っている。

 私たちは恋愛と『幸せ』について考えるべき時なのかもしれない。何を持って幸せと言うのか。コロナ終息後の世界は未だ新しい時代に入ったとは言い難い。何かを変えなければ、と思っても周りと違うことはできない。周りと違うことをすればするほど、反感を買う。目くじらを立てられる。そんな環境の中で変革者と呼ばれる人を待っていても変わらない。むしろ同じような毎日が繰り返されるだけ。嫌になるのにも程がある。ウーバーイーツを頼もうとしてもやってるお店は無いし、仕事帰りにスーパーで安い弁当を買い、生活ギリギリ。毎日くたくたになって帰って、お風呂に入って寝る。ストレスなんか消えない。そんな中でそれぞれ、幸せを感じたいと願う人が多くいる事を私は歩きながら、考えていた。

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