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一卵性ソーセージ ~ある昭和のふたご~

私の夫が一卵性双生児だということを以前noteに書いた。

結婚したばかりの頃に、義父母が双子育児の思い出話を色々話してくれた。同級生に双子ちゃんや三つ子ちゃんはいたけれど、ごく親しい人で双子は夫が初めてで、新鮮な気持ちで聞いていた。もしかしたら、私も双子を授かるかも?という気持ちもあった。(残念ながら双子は授からなかった。)

一番驚いたのは、出産する瞬間まで双子だとわからなかったということ!

義母はお腹がすごく前にせり出して、ずいぶんお腹が大きいなあと思っていたけれど、出産までの検診では双子だとはわからなかったそうだ。その頃はエコーの診察はまだしていなかったから、そういうこともあったのだと思う。ひとり誕生して「もうひとりいる!」ということになって、出産の知らせを待っていた義父も二人と聞いてびっくり仰天だったという。

それからが大変。産着も、おむつも、ベビー布団も、何もかも1人分しか用意していなかったから、急遽揃えたり。幸い、義父母共に兄弟が多く、親戚が皆近くに住んでいたから人手はあったようだ。

話を聞いた時には双子の赤ちゃんのお世話の大変さはピンとこなかったが、自分もふたり育てた今は、義父母がどんなに大変だっただろう、という思いになる。義父は、両方のひざに赤ちゃんをのせて哺乳瓶で飲ませたんだよ、と目を細めながら何度も話してくれた。

お腹の中にいた時にはひとりだと思っていたから、夫と義弟は、母子手帳が2人で1冊しかない。生まれてから手続きしたらもう1冊もらえたのかもしれない。でも、当時は双子のお世話に大忙しで、そのことには全く気付かなかったらしい。そして、それでも不都合がなかったということだと思う。

ところが、夫が大人になってから意外なところで母子手帳がないことでちょっと困ったことになった。予防接種歴や既往歴がわからないのだ。

長男が水ぼうそうになった時に、夫にうつってしまった。水ぼうそうは、大人がかかる方が子どもよりずっと症状がつらくなることが多い。夫も、点滴に何度も通い、発疹の跡の治りも息子より時間がかかってしまった。

その時にあまりにも辛そうだったので、夫が今までにかかった病気や済ませた予防接種について義母に聞いてみた。風疹やはしかはどうだろうと気になって。でも、母子手帳の記録がないので、義母も双子のどちらがどうだったかがわからなくなってしまっていた。

(その後夫は、子どもからもらってしまう可能性がある病気については、改めて予防接種をしたようだ。)

そういういきさつのせいか、息子たちがうまれた時に夫は細かく成長記録をつけるようにと記録用紙などを作ってくれた。私は記録を頑張っていたのだけど、だんだん長男が動き回るようになったら記録がおろそかになって、次男の時の記録は長男より少なくなってしまった。(次男よ、ごめんね。)息子たちが興味を持つことがあったら見せられるように、記録を見直してきちんとした状態で保管しておかなきゃ。







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