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結婚指輪

出かける時に玄関の鍵をかけて歩き始めた頃に「結婚指輪をはめてくるのを忘れた!」ということが最近多い。

家で家事をしている時には指輪はたいてい外している。だから、お出かけの機会がぐっと少なくなったこの春以降、忘れがちになったみたいだ。

ちょっと買い物に行くだけの時でも、どうしても時間がないとき以外は家に戻って指輪をつけてから出かける。

左手の薬指が裸ん坊だと、落ち着かない。結婚していることを強調したいとかではなくて、私にとっては指輪はお守りのようなものになっている。指輪をしていないと何か不測の事態が起こりそうに思えて出かけている間じゅう胸がざわざわしてしまう。

そんな風にいつでも私の指にはまっている指輪だから、細かい傷もついているし私の手の方も年季が入ってきている。ちょっと悲しいことだけど、歳と共に指の節は太くなってくる。

「子育てと家事を頑張った勲章だもん」

そう呟いてみても、まじまじ見ると私の手が結婚指輪を買った頃とはすっかり変わってしまっている事実は隠せない。たくましくなっている。もう10年以上前に一度指輪のサイズを大きくしてもらったのに、最近またきつくなってきた。また直してもらいに行くの、少し恥ずかしい。でも、きっとそう遠くないうちに直してもらって、ついでに磨いてもらうのだろう。

私の手がシワシワになっても、今まで通り指におさまって私を見守ってくれるように、時々は磨いてあげて、大切にしよう。

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