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第16回 関西クィア映画祭2023に行って

先週末とその前の週と、大阪と京都で「第16回 関西クィア映画祭2023」が開催された。

だいたい毎年、開催されるこの映画祭には、スタッフとして関わっていることが多くて、今回、お客さんとして行くのは初めてだった。

映画祭の詳しいことは、ホームページを見てほしいと思う。

とは書いたものの、一応、どんな映画祭なのか、ホームページの文章を引用する。

あなたはどんな性別で暮らしていますか?

恋愛やセックスは好きですか? どんな恋愛やセックス、人との関わり方をしていますか?

「男らしさ」や「女らしさ」が期待されることに、しんどくなった経験はありませんか?

もう既に「男女という制度」の枠組みから出て、自分らしい性を生きている人たちが、沢山います。

典型的であってもなくてもいい。変(=クィア/queer)でもいい。性のあり方は多様だ。私たちは生きていける!

「クィア」を切り口に「性」をテーマにした映像作品を上映する関西クィア映画祭は、そんなメッセージがあふれる「みんなのお祭り」です。

https://kansai-qff.org/2023/mission.html
第16回 
 関西クィア映画祭2023 趣旨のページ

今年は、パートナーと一緒に見に行くことにしたので、スタッフとして関わらなかったけれど、実際に会場へ行くと1年ぶりに会う人たちがたくさんいて、「久しぶり!」と言いまくった。
本当に驚いたけど、10年ぶりに会う人もいた。

スタッフとして関わるときは、見たいなと思う作品を数作品、見るくらいで、あまりたくさんは見ない。(わたしが担当する業務も関係している)

しかし、今年はたくさん見た。短編が何個も上映されるプログラム(短編集)も見たので、体感としては、めっちゃ見た感じがした。

今年は、レズビアンや女性がたくさん出てくる作品が多く、かつ悲しい結末を迎えないハッピーなものも多かったように思う。
トランスジェンダーの作品も多かった印象。Aセクシャルな作品があったのもすごいなと思った。(本当に見つけるのが大変だったと思う)

セクマイの登場人物がいる映像作品でも、安心して見ることができない、つまりは「マジョリティに都合よく消費されるだけのキャラクターとして出てくること」が多いから、最後まで不安な気持ちが拭えない場合が多い。

けれど、関西クィア映画祭はそういった不安をあまり持たずに見られる作品が多いと思っているので、リラックスして楽しむことができる。

京都会場では桟敷席が前列にあって、横になったまま鑑賞できたので、それも良かった。桟敷席も用意するのが大変だから、本当に有難いと思う。京都会場のプログラムは、ほとんど桟敷席で見た。

上映後にトークがあるプログラムもあって、質疑応答の時間があるときもある。そのときは、質問することができて、楽しさが増した。プログラムが終わってから、監督と直に喋ったりもできたのは有難いことだ。

完璧な作品、非の打ち所のない作品はないと思うけれど、どの作品にも良いところがあって、ここでしか見られないし、ここでしか聞けないこともたくさんある。
だから、本当に行って良かったなと思えた。

関西クィア映画祭に関わったことがあるからこそ、今年も開催してくれたことが本当にすごいことで、めちゃくちゃに大変なことだということがわかる。だから、開催してくれた実行委員のみんなには「ありがとう」という気持ちでいっぱいだ。

本番は1週間くらいだが、そのために実行委員は1年ずっと何かしらの作業をしている。週末は会議をして、平日は自分が受け持った作業をする。学校に通いながら、働きながら、そういう生活を1年続ける。そういった大変な労力があるから開催できるのだ。

わたしは、正直そんな生活ができない。1度はやったけれど、2度目は途中でやめてしまった。本当にわたしから見ると過酷な1年なのだ。

だけど、映画祭が続いてほしいと無責任に思う。映画祭が続いていくためには、責任を負う人が必要だと知りながら、それをしない。できない、と言い訳をする。

わたしができることは、応援するくらいのことで、それは本当にちょっとしたことだ。些細なことだ。

それでも、続いてほしい。そう思う。

もし、同じように続いてほしいと思ってくれる人がいたら、実行委員になるとか、当日お手伝いするとか、寄付するとかしてくれると、わたしも嬉しい。

実行委員になりたいと思ってくれたなら、以下のページから映画祭へ連絡してほしい。

また、映画祭へ寄付することもできる。関西クィア映画祭は財政的にも、とても厳しく、映画祭へ持ち出している人もいる。
もし、できるなら以下から寄付してほしい。
(一定額以上の寄付、継続的な寄付で「関西クィア映画祭をサポートする会」に入れる。今年は「京都・大阪パス」の後に入場できる特典があった)

そして、もし、来年の開催が決まったら、お友達を映画祭に誘ってほしい。お客さんとして来てくれる人たちがいないと、映画祭は成り立たない。
いろんな人がいるから、関西クィア映画祭は開催される。当たり前のことだけど、大切なことでもあると思う。

わたしにとって、関西クィア映画祭はすごく大切な場だし、なくしたくない場だ。感謝しなければならない人がたくさんいて、今年も行けて本当に良かったと思う。

次の開催があるかどうかは分からないが、もしあるならば、必ず行きたい。

今年の映画祭に関わってくれた全ての人へ、ありがとう。

100円からサポートというかたちで投げ銭ができます!面白いな、いいなと思ってくださったら、ぜひサポートしてください。活動費にさせていただきます。よろしくお願いいたします。