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book02 長谷川 忠広 ~図書空間2.0~


私 ノ 夢 ~“楽しい”、“好き” を仕事にする~

 小さい頃って誰もが、“楽しい”、“好き”って、今よりも、もっと自分の中の優先順位の最初にありませんでしたか?
 だけど、僕自身、社会に出ると、どんどん、どんどん、それが後回しになってきていたんですよね。ただ、40歳頃にあることがきっかけで、楽しい、好きを大事にして仕事をしてきたいな、と意識が変わっていったんです。
 そんな僕の生き方を通して、周りの人に少しでも、好きとか楽しいといったプラスの感情が伝染していく。そんな活動を続け、僕を含め、みんなのよりよい人生に繋がる。そんな未来を思い描いています。

01 夢を持ったきっかけ

 就職氷河期時代、5、60社受けても全然受からなかった当時、やっとの思いで入社できた求人広告の仕事では、ほんと土日も関係なく働いて、帰ってくるのも11時とか、「まあ、その日に帰れたらラッキーだね。」、ぐらいの感じで働いていました。そんな生活にも僕自身、限界がきて転職。二社目の転職先はなんと台湾へ行きました。
 そこで転機があったんです。現地の台湾人に、前職時の生活を伝えた時、「あなた、それでハッピーだったの?」って聞かれ、僕は「ハッピーじゃなかった。」って言ったら、「え。じゃあなんでそんなことしてたの?」って、真顔で聞かれたんです。その瞬間、自分を縛り付けていた魔法が一気に解けた感覚がして、僕はその質問に答えられませんでした。 
 そこで初めて我に戻り、今の夢の片鱗が見えてきたんだと思います。

02 現在の活動

 「コミュニティ作りをしています。」
 日本の歴史的に元々ある村や自治会みたいなコミュニティって、めっちゃ不自由なんですよね。ルールがいっぱいあったりして。で、みんな嫌になって、コミュニティに参加しない人が増えて、どんどん個人の自由を求めていったんですけど、今度はコミュニティがなくなって、また不自由になっちゃったんですよね。
ただ、昔の村のようなコミュニティは、やっぱりデメリットの方が大きいと思うから、自由を大切にしながらも、みんなと助け合える、そんなコミュニティ作りが僕はいいんじゃないかなと思っています。
 具体的には、柔らかさとか、あと、かかわりしろのあるコミュニティを目指したいなと思っています。ここでいう“かかわりしろ”とは、くっついてもいいし、くっつかなくてもいい、ただ、関われる部分は、残しとくからね、みたいな。そんなバランス。僕自身、スクラム組んで、みたいなのが苦手で、周りからしたら何してるか分かんないじゃないですか、全員頭内側で。そうではなくて、関わってもいいし、関わらなくてもいい。自分が関われるとこだけ関わればいい。そういうくっついたり、はがれたりできる、そんな自由さがあるコミュニティを作りたいです。

03 夢を追う中で、大切にしている言葉

 「自分自身を再構築する」
 実は、僕、1歳の時に父親を事故で亡くしていて、お母さんが女手1つで僕を育ててくれたんです。そうした状況から、当時の幼かった僕は、お母さんが精神的に暗くならないように、自分は生き続けなくちゃいけないんだって考えて、自然と母親の情緒を安定させるような、そんな生き方をしていたような記憶があります。
 だから、幼少期、自分の感情を爆発させるような経験って記憶にないんですよね。
 大人になって、こうした生い立ちを、あるきっかけで知り合ったカウンセラーに話をした際、「それは大変でしたね。」って、言われたんです。
 ただ、僕としては、それが自分にとっての当たり前だったので、「何がですか?」といった感じで軽く返した時、「違う違う、違いますからね。」って、言われ、そこで初めてそういった感情を、僕は幼少期に置いてきたんだなって気付いたんです。
 だから、幼少期の感情を自分の中で、もう1度、取り戻したいって意味で、 “再構築”という言葉を大切にしていて、今の僕の夢にも繋がってくるものなんです。

04 思いはあるけど一歩踏み出せない方へ 今、伝えたいこと

「好きと感じるセンサーを磨く」
 みんな、センサーは持ってるはずなんですよね。
 ただ、多くの人は組織に属すと錆びついちゃうんです。使わないから。だからこそ、人と会ったり、新しいものに触れる中で、「あ、なんか自分の好きなものってこうだったな。」とか、そういう自分の心がちょっとでも動いた、その感覚を大切にしていくことが、その人にとってのハッピーな人生を送ることに繋がっていくと思うんですよね。
 ただ、最後に伝えたいことは、小難しいことはなしにして、ニコニコしてるやつが1番偉いと思うんですよね。なんかこう、一緒にいたくなるじゃないですか。
 だって、ずっと愚痴ってるやつよりも、ニコニコしてるやつの隣にいた方が絶対楽しいと思うから。

Profile

Hasegawa tadahiro
1980年、大阪府生まれ。2022年より「図書空間2.0」という本を介したやわらかコミュニティを開設。2022年度 Ring Hiroshima「Best Partnership賞」受賞。

 ※本記事は、2023.11.10時点の内容を下に作成しております。

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