なぜ、「国語」を学ぶ必要があるのか?

はじめに。

さて、今回はタイトルの通り『なぜ、「国語」を学ぶ必要があるのか?』ということについて考えてみたいと思います。

先に言っておきたいのは、「なぜ勉強するのか?」とかいうのは人の数だけ理由があるので、世間に数多あるものの中の一つだと捉えてくれればいいし、この後「〇〇の勉強の仕方」みたいな記事も書きますけれど、それも世の中にたくさんあるもののうちの一つと捉えていただけると嬉しいです。(勉強法なんていうのは特に、合う合わないが大きいですしね)

正直に言いますが、『なぜ、「国語」を学ぶ必要があるのか?』についても、「勉強の仕方」についても、あくまでも現段階の僕の考えであって、もしかしたら、いやきっと確実に今後少しずつ自分の中で変化していくものだろうと思っています。だから、とりあえず「2020年 4月時点での私の考え」として受け取っていただければと思います。

それでは本題に入りましょう。

なぜ、「国語」を学ぶのか?

「国語」という科目は日常的に、かつ普通に使っている言葉について学ぶ教科です。なので、人によっては「国語」(特に「現代文」)をわざわざ勉強する意味は無いと思っていることもあるようです。

確かに高校生の段階では、わざわざ学校で「国語」を教わらなくても、日常生活で困るということは少ないかもしれません。

今のところ、私は以下の2点が大きいと考えています。
1、「国語」は物事を考える上での基盤になるため
2、「国語」によって自分と周りの人を大切にするため
少し、抽象的というかぼんやりとした表現になっていますので、詳しく見てみます。



「国語」は物事を考える上での基盤になる

私たちの多くは、日本で生まれ日本で育ち、日常的に日本語を利用しています。(だから「日本語」を「国語」と呼ぶのです) そのため、私たちは物事を考える時、日本語を使って考えます。普段使っている言葉が日本語なのに、数学の問題を解くのに頭の中でロシア語を使って考えたり、物理の問題を解く時にスワヒリ語を使って考えたりすることはちょっと考えにくいように思います。

英語を学習する時だってそうです。
『ユメタン』シリーズの著者、木村達哉先生は、

後天的に獲得した外国語の能力が、母国語の能力を超えることはありません。ですので、母国語の読む力、聞く力、書く力、話す力が低い人の場合、外国語のそれらをいくら勉強してもそれほど高くなりません。
            (『【KIMUTATSU JOURNAL】 第63号』より引用)

とおっしゃっています。

例えば、「その少女は、将棋の世界大会で、前人未到の8連覇を達成した。」とかいう文章を英語に訳そうとしても、「前人未到」という言葉がどういう意味なのか分からないとどうしようもないですよね。多くの人は「歴史上初めて」とか「今まで誰も達成したことが無かった」というように噛み砕いてから、英語に訳そうと考えるのではないでしょうか? 逆に、英語を日本語に訳す時だって、日本語の語彙が多い方が訳はスムーズに行くはずです。

よって、日本語(=「国語」)を磨くということは、物事を考える上での基盤を充実させるということになるのです。

「国語」によって自分と周りの人を大切にする

前にも書きましたが、私たちは日常的に日本語を使ってコミュニケーションをしています。そのため日本語の力が無ければ、正確にコミュニケーションを取れないということになってしまいます。

例えば日常生活において「〇〇と言っていたハズだ!」という言葉をよく聞きます。ここで考えてみて欲しいのは、その「〇〇と言っていたハズ」の出来事が上手くいかなかったのは、「〇〇」の内容を理解できなかった方の問題であると同時に、一方で「〇〇」の内容を相手に理解させることが出来なかった方の問題でもあるということです。

家族や友達など親しい間柄であれば、あなたの日本語が多少不十分でも、相手が何とか察してくれるでしょう。「ヤバい」でもよくわからないスタンプでもコミュニケーションが成立するのは、相手があなたのことをある程度知っている、または理解しようとしてくれるからであって、例えば初対面の人とか、仕事上の付き合いでしか会わないような相手は、理解してくれようとはするでしょうが、本当に言いたいことは上手く伝わらないでしょう。自分の言いたいことを正確に理解して欲しいのであれば、自分の伝える力(=これも「国語」力)をしっかりと磨く必要があります。

相手の思い(想い)を正確に言葉を通じて理解し、自分の思い(想い)を正確に言葉にして相手に伝える。それがひいては、自分を大切にすると同時に、相手を大切にすることに繋がっていくのだと思います。


長くなりましたので、今回はこの辺にしたいと思います。
この「なぜ、国語を学ぶのか」うんぬんの話は今後も折に触れて書いていくことになると思いますので、少しずつ補足をしていきたいと思います。

明日は、「国語の勉強の仕方」について僕なりの考えをお話する予定です。

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