見出し画像

「手越祐也」という生き方

手越祐也さんは自由奔放で我が道を突っ走る身勝手な青年と思われがちだけど、本当に自分のことしか考えていない人だったのだろうか。もしかしたら、「手越祐也」というアイドル像に縛られ苦しんでいたのかもしれない。
今回は「手越祐也」の生き方を分析しつつ、わたしが感じたことを述べていきたいと思う。

手越祐也さんはジャニーズ事務所所属のアーティストであり、NEWSというグループに所属していた。
しかし、2020年6月19日に事務所を退所し現在はフリーで活動している。
2020年6月23日に開かれた記者会見はyoutubeでライブ配信され、130万人が視聴するほどの注目を集めた。
2020年7月現在の「時の人」なのである。

彼の世間一般的なイメージは、「イッテQで体を張っているコメディ色の強いアイドル」「週刊誌によく登場するスキャンダラスなチャラ男」といったところだろうか。
今回退所に至った原因も「コロナウィルスの蔓延による活動自粛要請中に三度に渡り外出をした」(それに女性も伴っていた)ということだし、より遊び人のイメージが根強くなったのではないだろうか。
彼自身も表現していたように、「破天荒なアイドル」というのが世の中の印象だろう。

しかし、ファンが持つ彼のイメージはもっと純真で真っ直ぐなものだ。
ファンが彼を表現する際、「真面目な努力家」「負けず嫌い」「女性に優しい」といった言葉をよく使用する。
NEWSは2020年6月19日までは4人だったが、結成当初は9人だった。当時の「手越祐也」は一番端っこにおり知名度も人気も最下位。最年少かつ入所日がもっとも遅かったので仕方のないことだが、彼自身はその状況が許せなかったそうだ。
「最下位」から脱出する為に彼が取った手段は、「長所を伸ばす」ことだった。彼は歌唱力をジャニ―喜多川氏に認められてNEWSのメンバーに選ばれた。だから、彼は歌の先生を雇って歌唱力の向上に勤しんだ。その結果、「星をめざして」という楽曲の際はNEWSの絶対的センターである山下智久氏と並んでセンターに立つ夢を叶えた。「努力家」や「負けず嫌い」な顔が見える一面である。
また、ジャニーズ所属のタレントの中でも高い知名度と人気を誇る山下さんと錦戸亮さんがNEWSを脱退し4人になった時も手越さんの「努力家」で「負けず嫌い」な一面が顕著となる。NEWSの人気を継続させより大きなものとする為、彼は髪を金色に脱色しチャラ男キャラを確立させた。センターとしてNEWSを引っ張っていく覚悟を決めたのだ。
NEWSの為に自身のスキャンダルすら笑いに昇華するメンタルの強さには、感服する。
「女性に優しい」一面は、イッテQで女性芸人と接している時に垣間見える。スタッフがイモトアヤコを貶す発言をした時も、彼は女性扱いをしていた。また、ガンバレル―ヤのよしこが肌荒れで悩んでいる際もアドバイスをしていたと聞く。

ファンが評する「手越祐也」を耳にするたび、世間で言われる「アイドル・手越祐也」は彼自身が作り出したアイドル像であって、彼の本質ではないのかなと考えてしまう。
ジャニーズ事務所に所属し「手越祐也」を演じている間、彼は苦しかったのではないだろうか。だからファンの間でも賛否両論あるにせよ、彼はジャニーズ事務所を退所して正解だったのかもしれない。

NEWSはグループ名の頭文字4つからなる4部作のライブツアーを行っていた。「NEVER LAND」「EPCOTIA」「WROLDISTA」「STORY」というツアーで、それぞれコンセプトは違うものの数珠つなぎのように関連する部分もある。だからこそファンもメンバーも4人でやり遂げることを願っていたが、
「STORY」は今年の3月から6月の間に開催する予定だったが、コロナウィルス蔓延の影響により延期になった。また、手越さんの退所が決まり中止になった。
一部のファン(特に手越氏以外の3人のファン)からはSTORYをやり遂げてから退所すべきだったのでは、という批判が起きている。しかし、手越さんは芸能活動自粛前後問わず何度も「STORY」をやりたいと口にしていた。
「STORY」完結まではNEWSの「手越祐也」として活躍したかったものの、そうはできない何かがあったのだろう。
「STORY」の完結という志半ばに陣地から日引かざるおえなくなった彼の気持ちを思うと、胸が痛む。

Twitterを見ていると、彼の無邪気で天真爛漫な笑顔はポケットモンスターのピカチュウのようだと言うファンがいるし、夢に向かって一直線な姿はONE PEACEのルフィみたいだと表現するファンがいる。
つまり、手越さんは主人公気質なのかもしれない。
「手越祐也は主人公気質」というのは、彼について調べていく中でわたしも感じているところだ。無名でありながらNEWSのメンバーに抜擢された「裸足のシンデラボーイ」な姿も「星をめざして」懸命に努力してアイドル像を確立した姿も少年漫画の主人公のよう。一定の地位を築いても現状に満足せず一人大海原に飛び出す「SPIRIT」からは目が離せず、そこにも主人公らしさを感じる。
大海原に繰り出した彼はもしかしたら時に孤独を感じることがあるかもしれない。でも、振り返れば応援してくれるファンがまだ残っている。
「U R not alone」——「手越祐也」は一人じゃない。

筆者は手越さんと同じ1987年に生まれた。
だから彼の半生を通して、自身の半生を顧みることがある。
小学生の頃にモーニング娘。が流行っていたこともあり、私はアイドルを夢見たこともある。しかし、東北の片田舎で堅苦しい両親の元で育つわたしがそんな夢を口にすることはなかった。(余談だが、当時男性教諭二人に「美人」と言われたことがあるので実現不可能な夢ではなかったと思う)
そんな消極的で夢の為に抗うことのできなかったわたしと違い、手越さんは積極的で夢の為なら大手事務所にも抗うことができる。その強さには大きな憧れを抱いている。
三十路を越えた今の夢は、「文章」を通してインフルエンサーになること。夢に向かって満身邁進していく為、まずはnoteで大好きなアイドルやアニメについて執筆しダイエットの記録も残していこうと思う。
だって、人生は一度きりで有限。好きなことをして生きていきたいではないか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?