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ラマダーン!

さーて、もう直ぐ始まります、ラマダーン!

このラマダーン月に、私たちイスラム教徒は断食をします。


ラマダーンとは、イスラムの暦で9月に当たる月です。

日本の暦にも、昔は名前がついていましたよね。

睦月とか、弥生とか、水無月とか、、。


イスラム暦にも、ちゃーんと全ての月に名前がついているんですね。


こんにちは ファーティマ松本です。


さて、今回はなぜラマダン月にモスリムは断食をするのか、

について書いてみたいと思います。


まず最初に「ラマダーン月 イコール 断食月」と思われていますが、

実は「ラマダーン月 イコール クルアーンの月」

なんですねえ。


クルアーンの中で、神様はこのようにおっしゃっています。


『ラマダーンの月こそは、人類の導きと(正悪の)識別の明証としてクルアーンが下された月である。』

(クルアーン:2-185)


神様は預言者さん(平安あれ)に、最初の一章を

この”ラマダーン月”に送ったのです。


神様から人間へのメッセージが、

千年以上前の ”とあるラマダーン” にスタートしたわけです。

そのことに対して 私たちは

「やったー!うれしい!ありがたい!」といった気持ちと、そして

そのクルアーンが下ったことをお祝いする、

そーんな感覚でラマダーン月というのを認識した方がいいでしょう。


ですから、この一ヶ月はただ断食をするだけでなく、

クルアーンをたくさん読むことも とても大切です。

一ヶ月の間に、最低でも一冊 最初のページから最後のページまでを読むのがいいと言われています。



さて、断食についてです。


どうして、断食をするのか。

理由はきっとたっくさんあるのでしょうが、

今日はその中の2つだけを、お伝えしたいと思います。


クルアーンの中で、神様はこうおっしゃっています。


『信仰するものよ、あなた方以前の者に定められたように あなた方に斎戒が定められた。

 おそらくあなた方はタクワを得るであろう。』

(クルアーン:2-183)


タクワを得る?

なんのこっちゃ?と思いますよねえ。

このタクワという言葉、クルアーンの中でもしょっちゅう出てくるし、

プラス

天国に入る人の特徴が、この、、、、タクワの持ち主らしいです。

それプラス

神様ご自身が、タクワの持ち主を「すごくえらい!」とみなしてくれているらしいです。


『アッラーの御許で最も貴いものは、あなた方のうち最もタクワに優れている者である。』

(クルアーン:49-13)


では、いったいそのタクワとは、なんじゃらほい?というわけですが、


タクワとは、、、


「神様の怒りと自分自身の間にバリアを置く」


といったものだそうです。

ちょっと分かりづらいですよね。


つまり、、、


神様に怒られることを畏れることを意味します。

だから、神様が「これこれはやっちゃダメだよ」と言ったことはやらないようにする、

ということです。



そしてタクワはまた、

「常に神様のことを考えている」

という意味でもあります。


常に頭の中に神様がいるわけですから、悪いことはもちろんしないし、

それだけでなく、良いことをしよう!とも思うわけです。



つまりタクワとは「神様からの懲罰を畏れるがため、悪いことをしないし、良いことをする」

といったものですねえ。


ではそのタクワが、断食とどう関係があるのかと言うと、、、



断食をすると、当たり前でありますが、、、、

お腹が空くわけですよ。

喉も渇きますしねえ。


そんな時、、

「あーー、食べちゃおうかなあ」とか「あーーお水飲んじゃおうかなあ」

なんて思うかもしれません。


でも、、、

「あーダメだ、ダメだ。誰も見ていないけど神様が見てるじゃん。」

と言って、頑張るというのは、、、

神様のことが頭に入っているからできる凄技(すごわざ)です。


これを毎日、毎日30日間もやってるんですよ。

30日間も

「腹減ったあ」「あーでも神様が、、」

「のど乾いたあ」「アーでも神様が、、」

とやっていれは、嫌だってタクワの人になっちゃいますよ。


だから、私たちをタクワの人にするために、この断食というものがあるんですね。

タクワの人であれば、天国へ入れる可能性はとても高くなります。

ラマダーン月に断食をすることによって、神様は天国への道を容易にしてくれているわけです。



確かに

神様はクルアーンの中で、このようにおっしゃっています。


『アッラーはあなた方に易きを求め、困難を求められない。』

(クルアーン2:185)


一ヶ月も続く断食は、ちょっと辛いですが、そのおかげで天国への道が楽になるのです。

神様は私たちに易きを求め、別に困難を求めているわけではありません。 



実際、、、

多くの人は断食イコール異常なる困難、と思っているかもしれません。

しかし、実はそーーんなにびっくりするほどのことではないんです。


それは多分に、神様が私たちのために ”何か” をしてくれているからかもしれません。

私たち人間には分からない ”何か” をしてくれているおかげで

普段だったらできないような一ヶ月もの断食が、結構簡単にできてしまうのかもしれませんよ。

ラマダーン月の不思議な力です。


本当に、

神様は私たちに「易きを求め困難を求められない」というわけです。




続いて、、

なぜラマダーン月に断食をするか、第2の理由!


それは、

人間には、3つの欲望があるようです。


第一に 体の欲望。

これは、食欲とか性欲などですね。

基本的な欲求でしょう。


第2に 知的欲望。

あれが知りたい!これが知りたい!といった欲求です。


第3が 精神的欲望。

スピリチュアルな欲求。

何か目に見えないものを信じたい、といった感じの欲望でしょうか。


普段、私たちは”体の欲望”には、

忠実すぎるほど忠実に、その欲求を満たしていると思います。


しかし、、

食欲、性欲といった基本的な欲求にばかり気持ちが入っていると、どうしても

他の欲求は二の次三の次になってしまいます、当たり前ですが、、、。


しかし、、

断食をして、第一の体の欲求を極力抑えることによって、

他の欲望に、気持ちが移っていきます。


イスラム教徒が断食をするのは、それが神様からの命令でやっているわけですから

第2の欲望を通り越して(!?)

第3の欲望、精神的な欲望に自然と気持ちが入っていきます。


精神的欲望、それはイスラム教徒にとっては、

神様との距離がもっともっと近くなりたい、と思う気持ち。

そして神様に今までの罪を許してもらって、

天国へ入れてもらいたい、といった気持ち。


ラマダーン月以外でも、常にこのような気持ちをもっていることは大切ですが、

実際はなかなか難しい。

しかし、このラマダーン月は断食をしているおかげで、強烈にこの気持ちを持つことができるわけです。

これも「タクワ」に通じる精神状態ですね。


これらがラマダーン月に断食をするメリットの、ほんの一部分です。


他にもメリットはたくさんあります。

自己鍛錬になる、とか。

貧しい人の気持ちが分かるようになる、とか。

体のデトックスになるとか、、、。

いっぱい、いっぱいあります。


でもやはりキーワードは、、、タクワでしょう。

ラマダーン月は、神様からのタクワというプレゼントを受け取る月なのです。


もちろん!

タクワを得られるようになるだけではありません。


なんと!

この月は、善行倍率が普段の月よりも多いらしいです。

善行倍率、覚えていますか。

何か良いことをしたら、右肩の天使がそれを記録して、神様がそれを倍増してくれるのでしたよね。

その倍率が、ラマダーン中はすっごい!らしいですよ。


そして、この月はまた「許しの月」でもあります。

神様は、私たちのたくさんの悪行を消し去ってくれます。


善行は増えるし、悪行は減るしで、、、

この月はまさしくゴールデンチャンスの一ヶ月です。


一年に一度しかないこのチャンスを、無にしないように、

たくさんの善行に励まないといけませんね。

私も頑張ります!!(キラッ!)



今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。

みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!


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※レビューが2件つきました。(o^^o)*

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