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神様の世界史 アダムが学んだものとは

前回は、アダムの身体に魂が入った時、
何が起きたかを書いてみました。
魂が入った途端に、くしゃみが出たっていうのは、
ちょっと、、面白いですよねえ。
今回は、そのアダムの身体に魂が完全に入った後、
何が起きたかについてです。

こんにちは、ファーティマ松本です。

さて、神様が吹き込んだ魂がどんどんとアダムと体の中に入っていくと、
やがてアダムの目が開きました。
そしてアダムは自分の目の前に広がる天国を見ます。
たくさんの木々、素晴らしい景色、おいしそうな果物、流れる川。
アダムは急いで手に取ろうとしましたが、まだ魂が足まで達していないので立ち上がることができません。
それを見て、神様は微笑んで、こうおっしゃいました。
「人間は気短に創られている。」(2-31)

クルアーンによると、その後神様はすべての名前をアダムに教えたとあります。
『かれはアーダムに凡ての名前を教えた。』(クルアーン2:31)

凡ての名前とは、一体何であるのか。
学者さん達によるといろいろな解釈があるようです。
まずは、本当にすべての名前。
例えば、犬とか、猫とか、野菜とかといった名前、名詞ですね。
これらは確かに大事です。
物の名前なくして、会話をするのは難しいですからね。
「あれだ、これだ、ほらそれだ」と言いあっていては、なかなか意味ある充実した会話を楽しむことはできません。
歳を取ると、
「あー、なんだっけ。あれあれ、それそれ。」といった会話だらけになってしまうのが実に残念でありますが。
まあ、しかし兎にも角にも、物に名前があるというのは、とても有難いことであります。

続いて、凡ての名前が意味するもの第二番目。
それは地球を運営、管理するために必要なありとあらゆる知識ではないか、という意見もあります。
覚えていますでしょうか。
人間をハリーファとして創ると神様がおっしゃったことを。
その地球の管理者、運営者として必要な知識、知恵というものを神様はアダムに全て教えられたという解釈は、なるほど なんとなく正しい感じがします。

他にもあります、凡ての名前が意味するもの。
それは、神様のお名前なんです。
「えっ! 神様に名前があるの?」
「そんなの聞いたことがない」と思われた方もいるでしょう。
しかし、実際神様にはたくさんの御名前があるのです。

一番有名なのは、アッラーではないでしょうか。
この御名前はもう超有名ですから、多くの人が知っている御名前でしょう。
ただ、アッラーだけが神様の御名前ではなく、他にも数多くの御名前が存在しています。

預言者ムハンマドさん(平安あれ)はこのようにおっしゃいました。

「アッラーは99個の名前 を持っていられる。誰でもそれを知り得た者は天国に入るだろう。」

預言者さん(平安あれ)は、神様は99個の名前を持っていられるとおっしゃいましたが、
決して99個だけしかない、という意味ではありません。
なぜなら、神様のお名前とは、神様がどんなお方だかを表すもの。
神様の性格、又は特徴というものを、うまく表現しているもの、それが神様の御名前です。
ですから、私達人間の頭では考え付かないほど、実際はたっくさんあるそうです。

では、ここでいくつか、神様の御名前を挙げていきながら、神様とはどんなお方なのかを考えていきたいと思います。
神様がどんなお方なのかを知らずして、本当にその神様を拝めることは不可能です。
ましてや、神様の事を好きになる、なんてこともちょっと難しそうですから。

では、まず始めにアッラーとは一体どんな意味があるのか。

アッラーという御名前は、クルアーンの中でなんと3500回も出てくるお名前です。
そのお名前の意味するところでありますが、学者さんの間にもいろいろな意見があるようです。
どの学者さんの意見も決して間違っているわけではないのですが、本書では、最もポピュラーな見解を紹介します。

アッラー、この最も有名な御名前の意味。
それは、崇拝されるべき存在、ということです。

では、この意味を踏まえたうえで、神様の特性を表すそのほかのお名前を見ていきましょう。

まず、神様のお名前の中で有名なものの一つにアルラフマーンというのがあります。
このお名前は、「信じられないほどものすごく慈悲深いお方」という意味です。

他には、アルカリーム
こちらの御名前は、「とてつもなく寛大なお方」という意味です。

そして、アルガッフールという御名前もあります。
これは度々(何度も、何度も)許されるお方という意味であります。

アッラーとは、崇拝されるべき存在という意味であるとありましたが、
これらの特性を考えてみると、確かに、アッラーは崇拝されるべき存在であることがわかります。
つまり、
神様は、とてつもなく慈悲深いお方(アルラフマーン)だから、崇拝されるべき(アッラー)なんだ。
神様は、ものすごく寛大(アルカリーム)だから、崇拝されるべき(アッラー)なんだ。
神様は、何度も赦してくれる(アルガッフール)だから、崇拝されるべき(アッラー)なんだ。

このように、神様が一体どんなお方であるのか、どんな特性を持っていらっしゃるのかが分かるのが、神様の御名前ということです。

ちなみに、99個の名前を覚えれば、天国へ入れると預言者さんは、おっしゃいましたが
そのお言葉が意味するのは、ただ単に暗記すればいいというわけではありません。
知るというのは、そのお名前の意味を理解し、それを自分自身の性格に少しでも取り入れるということであります。
例えば、アルラフマーンという御名前が、とてつもなく慈悲深いお方であると理解できたなら、自分自身をも人に対し慈悲深くあるようにするべきなのです。

アルガッフールという御名前が、度々(何度も、何度も)許されるお方という意味が分かったなら、
自分自身も、周りの人を何度も何度も許す努力が必要になってきます。

アルかリームという御名前は、とてつもなく寛大なお方という意味ですから、寛大な神様の特性を、自分の性格に少しでも取り入れようと努力するようにする。
自分の周りにいる人たちに対し、ケチケチしない。
そして、自分自身に対しても、ケチケチしないというのが大事ですね。
なぜなら、人に対し寛大な者には、誰よりも寛大なお方(アルかリーム)が寛大に扱ってくれるからです。

同じように、人に対し慈悲深い人は、最も慈悲深いお方(アルラフマーン)が慈悲深く扱ってくれます。
周りの人を許す人は、何度も何度もお許しになられるお方(アルガッフール)が何度も許してくれます。

神様のお名前を学ぶことは、どんな学問よりも勝っているはずですから、きっとアダムもそれを学んだのではないか
というのが学者さんの意見でありますが、もっともですね。

今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!

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