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君に『夢』で会えたら

夜になって、ただただ涙が止まらなくなった。

急にどうしたんだろう?

そう思ってカレンダーを見ると
君と別れて、ちょうど2週間だった。

「あー私は寂しかったんだ。
どんなに前を向こうと、もがき動いても
本音はずっと辛かったんだ…」

コップが溢れるように、私の感情が溢れ出す。
記憶喪失になれたらどんなに楽だろう。

私は、彼が好きだった。
人一倍優しくて、思いやりがあって
自分よりも人のことを考えるそんな彼が。

言葉が不器用で、たくさん喧嘩もした
傷つくこともあった。泣いた日もあった。

でも同じくらい、楽しいこともあった。

科学館の前を通れば、チームラボや映画に行ったデートを思い出す。もう2年前なんだね。

ミスドに行けば、福袋を買うために
付き合ってもらったお正月を思い出す。

伏見を通れば、待ち合わせして
身体を重ねた日々を懐かしく思う。

アクアイグニスのCMを見ては
いちご狩りを楽しんだ記憶が蘇る。

その狂おしく愛しい日々が忘れられない。

私の27年の人生の中で
彼と過ごした時間は2年間だけ。
それでも濃い時間を過ごせたと思っている。

喧嘩して仲直りして
お互いを理解していったように思う。

『似た者同士』だからこそ
居心地がよかったのだと思う。

今、ただ彼に会いたい。会って話をしたい。

いつかのあの日のように
ただ本音で話して笑って、少しでいい
一緒の時間を過ごしたいと思う。

後先考えず、素直に気持ちを言えるなら
「会いたい」

でもこれを伝えることは、今できなくて。
偶然どこかで会えたらいいのにとさえ思う。

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