コーチのためのスポーツ心理学④コーチング哲学を築く
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↑以前に投稿している類似の内容のnoteはこちら↑
コーチング哲学を持つことはなぜ重要なのか
コーチのためのスポーツ心理学③インナーエッジの全体像とは?
で紹介しているインナーエッジの全体像において
コーチング哲学
は最も、インナーエッジを支えるための最基盤となる位置に位置づけられている。
1コーチとして
また1人の人としても
哲学を持つことは重要だと言われる。
なぜなら、しっかりとした個人の哲学を持ち合わせていることにより、刻一刻と変化する様々な事象に対して柔軟に自分自身の哲学に沿った意思決定を行うことができるからである。
スポーツのコーチが、コーチング哲学を持つことも非常に重要である。
プロやオリンピックのレベルで繰り返し成功を収めているコーチを対象とした研究によると、彼らの日々のコーチング実践のすべての中心は、明確に確立されたコーチング哲学であった(Lara-Bercial & Mallett, 2016)ということを明らかにしている研究もある。
スポーツにおいても、チームの状況(メンバーや、スタッフの構成、怪我人など)や直近の対戦相手や、他のチームの状況など、状況は常に変化し、コーチには、いろいろな状況下で様々な意思決定を下していくことが求められる。
コーチ自身がコーチング哲学を持つことにより、それに沿った意思決定が行われる。
多くの場合、意思決定に対する正解・不正解というものははっきりとわかるものではないが、コーチ自身が哲学を持ち、その哲学に沿った意思決定をしているのかという指針を常にチームのメンバーとも共有しておくことは、選手のインナーエッジを鍛えていく上でも非常に重要になってくる。
また、コーチ自身がコーチング哲学を持つことは、日常な些細な言動にも影響を与え、その影響は選手への指導の際にも少なからず影響してくるのではないだろうか。
コーチング哲学を築くために
では、実際にコーチング哲学を築いていくためにはどうすればいいのか
それは
自分自身を知ること
である。
コーチング哲学を築くという点においては
自分自身は、なぜ、コーチになったのか
という自身の原点に概ね答えがあるのではないのだろうか
自身の哲学に関しては、正解も不正解もない
世間に与える影響が大きいとか小さいも関係ない
自分がコーチになろうと思った原点に戻った時に、何があるのか
そして、最も重要なことはその哲学を発見することだけではなく、しっかりとその哲学を基に日々の指導や自身の私生活から実践することだ。
コーチング哲学を発展させるためのヒント
コーチング哲学をさらに発展させていくためにいくつかのヒントを紹介
①なぜ、コーチをしているかを理解する
先ほどの章と同じような内容ですが
などの質問を常に自分に問うてみることは、自身の哲学を実践すること、日々の言動を見直していくきっかけになる
初心忘るべからず
というものの、簡単に初心を思い出すことができれば苦労はしない
選手との対話はもちろん、自分自身と対話し続けることもコーチには求められる
②コーチング哲学を発達段階に適したものにする
前章で哲学には正解も不正解もないと述べているが、その哲学があまりにも指導する選手のニーズ、発達段階などを満たしていない場合は例外となる
オリンピックで金メダルを獲得できる選手を育成する
というコーチング哲学を持っていたとしても(極端な例にはなってしまうが)対象選手が小学生とプロ選手の場合では、当然少しコーチング哲学の実践方法に変化が必要となる。
自分自身が主にコーチングする年代の選手の生物学的な発達段階の特徴やその競技における各年代での指導のポイントなどをコーチ自身も学習し、自身のコーチング哲学をかけ合わせていくことで、よりコーチング哲学は洗練されていく
③スポーツ心理学の3つの目的を参照にする
前回のnoteでまとめている
スポーツ心理学の3つの目的を意識することも非常に重要である。
詳しくは、上記のnoteを参照していただきたいが、この3つがバランスを保っているときに良いパフォーマンスが発揮される。
コーチ自身の哲学が3つのバランスの取れたものになっているかという点も非常に重要である。
まとめ
今回は、インナーエッジの最基盤となるコーチング哲学についてまとめた。
哲学
という少し堅苦しい感じなので、文章も少し堅苦しい感じにしてみた。
少し書きにくい。
こんな感じでまとめておきながらも自分自身の哲学はなにかと聞かれればはっきりと答えられないのが現状である。
ただ、逆境の時にこそ真価を発揮できる選手、人になって欲しい
という哲学なのか願望なのかわからないものを今は持っていて、指導の際にも大切にしたいと思っている。(いかんせん少し現場で指導する機会が遠のいている。)
そのためにもまずは、自分自身がいついかなるときも色々な状況を誰よりも柔軟に、そして楽しんでやっていきたいと思う。
繰り返しにはなるが、大切なことは
コーチング哲学を日々実践すること
大学院時代のコーチとしての恩師にいただいた言葉を思い出しながら(少しずつ原点を振り返る時間もつくりながら)、実践していこうと思う。
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