ランニングでめぐる「石壁美術館」
高低差のある道を走っていると、道のすぐ脇に石壁が立ち並ぶ場所をよく通ります。お城の石垣とか風格のあるものを除いては、特に目を惹くこともない壁です。視界に入っていても意識していないことも多いぐらい。
そんな石壁を「キャンバス」に見立てると、雰囲気がちょっと変わってきます。石の隙間から強い生命力で顔を出す植物が「作品」です。
世間的には「雑草」とか「帰化植物」と言われるようなものが多いのかもしれません。でもこうして考え方を変えると、味気ない石壁の道を走るのが楽しくなります。
私はそんな場所を勝手に「石壁美術館」と名づけて楽しんでいます。特定の場所のことではありません。すぐ近くのあそこの石壁も、ちょっと離れた場所にある石壁も、自分が気に入れば「石壁美術館」です。春、たくさんの植物が花を咲かせる今頃の時期がおすすめです。
※「石壁美術館」の考え方は、私が大好きな高知県黒潮町の「砂浜美術館」のコンセプト、「私たちの町には美術館がありません。美しい砂浜が美術館です。」を参考に思いついたものです。
では、この春の「作品」を紹介していきます。花の名前は半分以上Google先生で確認したものです。違っているものがあるかもしれません。
これはちょっとブレてしまいわかりません。走りながら撮るとたまにこうなります。
石に限らず、コンクリートの塀も加えるとさらにいろんな場所が対象となります。
みな小さな花ですが、背景が単調な分、鮮やかさが際立ちます。
花が咲いていなくても、コンクリートとの対比で葉っぱがクッキリして見えます。侘び寂びっぽさを感じると評したら言い過ぎでしょうか。
人と自然の意図せぬ共作とも言える石壁美術館。こんな風に楽しみながら、今年の春を過ごしてきました。
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