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朝食前のロング走について (1)その魅力

日の出の時間が早まるこの時期、早起きして朝食前にランニングをする機会が増えます。普段でも走るのは気持ちいいものですが、早朝だとさらに爽快です。長いときは20-30km走ります。そんな食事前の早朝ロング走、とても気に入っていますが、いくつか注意した方がよさそうだということもあります。自分の考えるところをまとめてみました。今回は、その「魅力」についてです。


「早朝」の良さ

まず、暑い季節でも早朝は比較的涼しいです。人や車が少なく、静かに走ることができます。そして何より、昇ってきたばかりの朝日のやわらかな光で、通りなれた場所でも雰囲気の違う空や景色を楽しむことができます。

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走り終えてからの1日をたっぷり使えるのもうれしいところです。休みの日ならほかの活動をいろいろと行えますし、在宅で仕事をする日でも、時間をやりくりしてその前に走ることもできるでしょう。

「食事前」の良さ

一番わかりやすいのは、サッと走りに行けることです。起きて着替えて顔を洗い、トイレなど最小限のことを済ませればあとは出発するだけです。

春から秋、それなりに暖かい季節であれば、ゆっくり目に走り始めると、起き抜けの体もあまり時間をかけずにほぐれてきます。

食事してから走ろうとすると、その準備や片付けがあったり、食後すぐに走るわけにはいかないのでしばらく待ったりと、時間がどんどん過ぎてしまいます。

また、食事前に程よく走ると、かなりの腹ペコ状態になりますので、朝ごはんがいつもよりさらにおいしく食べられます。お米と味噌汁(程よい塩分が本当に美味です)は、私にとって走った後の最強メニューです。

後で触れるように、朝食前に走ると脂肪を燃焼させやすいというのも、魅力のひとつでしょう。

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「ロング走」の良さ

朝早くに長い距離を走ると、爽やかな空気や景色をそれだけ長く感じることができます。距離を伸ばせばその分自分の好きな場所を巡ることができますし、道をゆく車も人も少なめなので落ち着いてゆったりと走ることができます。距離を伸ばせば、「脂肪をエネルギー源とする走り方」の練習を積むことにもにもなり、それはウルトラマラソン にも効果があるのではないでしょうか。

朝食前のロング走を始めたきっかけ

私が朝食前のロング走をするようになったのは、以前に紹介した、田中宏暁さんの『ランニングする前に読む本』を読んでからです。

この本では、朝食前のランニングについてこんなことが書いてあります。

・一流ランナーは、必ず早朝の空腹時にトレーニングを行う。多いときは早朝から30km走る。

・早朝の空腹時にランニングをすれば、より選択的に脂肪をエネルギー源として利用でき、脂肪の燃焼能力の向上効果が期待できる。

また、一般的なランニングのことで

・ランニングでは、移動距離1kmあたりのエネルギー消費量は体重1kgにつきおよそ1kcalで、これはどんなに速くなっても変わらない。

・体の中の糖の貯蔵量は、30kmを走れる程度

といったことも記されています。

だとすれば、平凡な市民ランナーである自分も、朝ご飯前にそれなりの距離を走れるかもしれない。そう思って、少しずつ距離を伸ばしてみることにしました。

どこまで走れるか

朝食前ラン、最初は10kmちょっとだったものが15km, 20kmと段々長くなり、最近は時間が取れれば30km走ることもあります。できれば月に一度は朝食前の30km走をしようというのを、今年のゆるい目標にしていて、これまでのところほぼ達成できています。

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「前日から普段通りの食事と睡眠が取れていれば、素人市民ランナーでも慣れると朝食前に30kmは走れる、でもそれを超えるとツラさが急激に増してくる」というのが、早朝のロング走についての私の実感です。『ランニングする前に読む本』に書いてあることとも一致する距離です。

ちょっと動くだけで汗だくになる真夏は別にして、今ぐらいの時期までなら、補給がスポーツドリンク一本だけで済むこともあります。でも、無理をするつもりはないので、使うかどうかは別にして必ずエネルギージェルと小銭は持っていくようにしています。

私の場合、32kmぐらいを過ぎると、体がグッと重くなります。実際には、走り終えた後でラップなどを見返してみると、27-28kmあたりからペースがかなり落ちていることが多いです。これぐらいから、体に蓄えられた糖が大分と少なくなり、エネルギーが出にくくなっているということなのでしょう(たとえば、懐中電灯の光が完全に電池切れになる前に弱くなるように)。

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私は、走り終えてからおいしく朝ごはんを食べ、少し休んでほかの活動をしたいので、最終盤であえて負荷をかけてスピードを維持することはしません。Long Slow Distanceというほどゆっくりではありませんが、心拍数が上がりすぎない程度のスピードで走っています。うまく走れると、エネルギーが完全に切れてしまうことはなく、それでいて走り終えたときは何でも食べれるぐらい腹ペコ、という状態になります。そこからシャワーを浴びて朝ごはんを食べるのは、至福のひと時です。

こんな魅力にあふれた朝食前のロング走ですが、何度もしていると注意すべきこともあるとわかってきました。次回はそうした点について書きます。




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