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ローライ35Sを持ってランニング

修理から戻ってきたローライ35Sを、ランニングに持っていきました。小さいとはいえズシリとした質感で400g近い重さがあるものを、どうやってランニング時の軽装と組み合わせるか。夏からいろいろと頭で考えてきたことを、ひとつずつ試していくことになります。

それについては色々と書きたいことがあるのでまた次の機会にするとして、まずは今回のランニングで撮った写真を何枚かご紹介します。

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普段、ランニング時にいいなと感じる景色があった時はスマホでスナップ写真を撮ります。場所にもよりますが、大抵私が惹かれるのは広々とした風景で人も車も少ない場所です。周囲に注意が必要な状況でなければ、走りながらスマホを取り出してそのままシャッターを切ります。日中帯に遠景を写す分には、あまりブレることはありません。心配なときには2,3枚続けて撮っておくと、大抵の場合、少なくとも一枚はスナップとしてそこそこの写りになっています。

でも、ローライ35Sだとそうは行きません。カメラを取り出し、沈胴式のレンズを引き出しカチッと回して撮影できる形にし、レンズキャップを外して絞りとシャッタースピードを定め、それからファインダーを覗いて撮る場所を決めてシャッターを切る、という手順が必要になります。絞りと距離は、遠景を撮る分にはその日走る場所や天気に応じて事前にセットしておくこともできますが、それでもスマホ写真の手軽さとは比べようもありません。

また、ローライ35Sは一本のフィルムで多くて36枚撮りです。フィルムにも現像にもお金がかかるので、ブレやピンボケは気にせず何枚でも撮っておこうというのは、なかなかできません。

つまり、ローライ35Sで写真を撮るときは、ランニング中でもいちど立ち止まってシャッターを押すことになります。

私は速くも何ともない趣味の凡ランナーですが、普段走るときは、急な山道とか、すれ違いや追い抜きに気をつけなければならない細道を除いて、できるだけ歩いたり立ち止まったりせず走り続けるようにしています。信号待ちの際も、あたりにちょっとしたスペースがあればペースは落としてもそこを何度か回ったりして青に変わるまで走りながら待ちます。

ローライ35Sをランニングカメラとして使おうとすると、10年近く続けているこの自分のランニングのスタイルとぶつかってしまうことがわかりました。

でも一方で、走っているときにいいなと感じる景色に出会い、そこで気に入っているカメラを取り出して露出もシャッター速度もマニュアルで設定してフィルムに写しこむ、そしてどんな写真が撮れているかは現像してみないとわからないというのは、期待していた以上に楽しいものだということも実感しました。

この点、どこで折り合いをつけていけるか、考えていこうと思います。


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