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収穫時期を考える

ちょうど1週間前。秋晴れの空の下、ゆっくりとオリーブ畑を徘徊した。少しずつ、少しずつ、黒くなってきているけれど、今年はやっぱり、成熟具合が遅い気がする。遠くの方で、ガガガガガと収穫している音が聞こえてきた。「もう、収穫しているんだ…」と言うと、「いつも、この時期だから、当たり前なのだよ。」と言った。ご近所さんは、先々週、既に1回目の収穫を終えていて、どんな感じ?と聞いたら、出来たものを少しだけ、お裾分けしてくれた。凄い「緑」だった。オリーブオイルのソムリエさんによると、「色で判断しては、いけない。」と言うけれど、新しい搾りたてのオリーブオイルは、大概、抹茶のような濃い緑色をしている。少なくとも、黄色くはない。ただ、緑色だから美味しいとは限らない…という話。言葉って難しい。ご近所さんのオリーブオイルは、新しい、搾りたての、青い香りがした。これはやっぱり、トスカーナパンで味わいたい。なので、早速買ってきて味見をしてみたのだった。その味は、青い透き通った感じ。ピリピリ感はなく、どちらかというと、サラリとしていた。私個人としては、もう少しガツンという味が欲しい。収穫を先に延ばす事で、どのように変わるのか、ますます、気になる。名誉のために言っておくと、ご近所さんのオリーブオイルは、古来からの手法に則った感じで、理想的なオリーブオイルかと思う。酸度が0%。それはすごい事なのだそうだ。おそらく、ポリフェノールがふんだん。ビタミンも豊富。もう少し熟したオリーブだったら、もっとオリーブオイルとしての味わいが出てくると思うし、個人的にはその方が好みではあるけれど、ポリフェノールの量は少し減ってしまうかと思う。どちらが正解…なんていうのはないけれど、収穫時期に関する事を学ぶのに、良い勉強をしている…気がしている。

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