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不妊治療のために仕事を辞めた話

こんにちは。今日は不妊治療と仕事についてです。(不妊治療の経緯はこちら

1人目の不妊治療のとき、体外受精にステップアップするタイミング(その前に子宮筋腫を摘出するタイミング)で12年間つとめた会社を退職しました。

2人目の不妊治療では、仕事をしながら1年治療し、不妊治療が原因ではないのですが退職し、その1ヶ月後の移植で授かりました。

1人目の不妊治療のとき、退職すると決断した理由と、退職後にやっておいてよかったこと、その後のキャリアへの影響を書いてみます。


不妊治療と仕事の両立

1人目の人口授精と、2人目の体外受精の数回は、仕事しながら進めました。
自然周期の治療だったため、通院回数はそれほど多くなく、体外受精のクリニックも朝7時半から夜7時までやっていたので、スケジュール的な両立はしやすい方だったと思います。

ただ、1人目の人口授精のときは、出張もある業務についていたため、都合がつかずに、その月は見送る、ということもありました。
やはり「明日も来てください」ということもあるので、業務によっては両立は難しいのが現実だと思います。

理解がある会社だったので、不妊治療について伝え、異動も含めた業務の変更を相談すれば、スケジュールという意味では両立は可能だったかなと思います。

ただ、期限がいつまでかわからないので、異動にしても、休職にしても、先が見えづらく、逆にプレッシャーにもなりかねないなとも感じます。

退職を決めた理由

退職を決めた1番の理由は、「体調をととのえたい」ということでした。
退職したのが39歳。それまで15年以上がむしゃらに働いてきて、食生活、運動なども健康的な生活を送ってはいませんでした。
子宮筋腫の摘出という手術もあり、一度、身体を休めて、万全の体調で体外受精をしようと考えました。

あとは、性格的に仕事も妊活もがんばる、というのが気持ち的に難しいとも感じました。両立が苦手だったのです。(今もマルチタスク苦手です…)

不妊治療もキャリアのひとつ

そこで、思い切って退職することを決断しました。
夫も賛成してくれて、会社も快く応援してくださったことも大変ありがたかったです。

いつまで不妊治療をするとは決めていなかったけれど、せっかくのなので、この期間もひとつのキャリアだととらえ、やりたかったことをやってみようと考えました。

ひとつは大学院で学ぶことです。
大学は教育学科だったので、大学時代に経営や経済は学んだことがありませんでした。社会人になってから、研修や本もたくさんあって、独学でいくらでも学ぶことができました。
でも、心のどこかに行ってみたいなという気持ちがあって。。
勉強というよりは、キャリアを棚卸して、体系的に経営を学び、深く考える経験をしようと入学することに決めました。(教育給付金制度を利用しました!)

もうひとつは心理学を学ぶことです。
心の仕組み、カウンセリングに興味があり、実際、仕事や恋愛でしんどいときに助けられてきました。
心理学を学んでおけば、今後の人生のアセットになると思い、民間の機関で学ぶことにしました。

3つ目は、子ども支援のNGOで働くことです。
小さい頃から子どもが好きで、子どもにかかわる仕事をしたいという思いがありました。大学では教員免許を取得しましたが、まず社会に出て働こうと考え、就職してみたら、仕事がおもしろく、楽しく、いつの間にか時間が過ぎていました。
ただ、ずっと思いは心のどこかにあったので、不妊治療の期間を利用して、子ども支援のNGOでパートタイムで働いてみることにしました。

こう書くと忙しそうですが、大学院は夜と土日だけ週に3日ほど、NGOでの仕事も週3日だったので、仕事をしているときよりかなりゆったりと生活していました。
身体を休めながらも、不妊治療もキャリアととらえて、やりたいことをやったのはとてもよい経験でした。

出産後のキャリアへの影響

退職後、すぐに子宮筋腫の摘出手術をし、半年間、子宮を休め、不妊治療を再開しました。
ありがたいことに、2ヶ月で授かることができ、大学院に入学して5ヶ月だったので、出産前に単位をたくさんとり、産後に論文をがんばって、なんとか2年で卒業することができました。(産後の論文はきつかったですが、行政支援やベビーシッターさんの力をお借りしました)

NGOでの仕事は出産前まで続け、約1年働くことができました。

産後、論文を書きながら、再就職活動を始めました。
・不妊治療、出産と2年のブランクがある
・子どもを育てながら働くのははじめて
・保育園はこれから探します
という状態だったので、採用してもらえるか不安だったのですが、不妊治療のために退職しブランクがあることは、就職活動に影響しませんでした。
(もしかしたら、レジュメを見て、ダメだと思われたことはあったかもしれませんが)

面接でも、退職前までのキャリアのこと、どんな貢献ができるかといった一般的なことを聞かれ、ブランクについては特に聞かれず、希望の企業に就職することができました。

まとめ

不妊治療の期間をキャリアととらえて、異動して新しいことにチャレンジしたり、退職して身体を休めつつやりたいことをやるのも、ひとつの選択肢だと思います。

もちろん、今の仕事に邁進したい、担当しているプロジェクトを成し遂げたいという状態のときや、今の収入を確保する必要がある場合は、両立の道を模索する必要があります。

そんな時は、周囲に相談し、外部の方の力も借りて進めるかなと思います。
ファミワンというサービスは、妊活について、また仕事の両立についても相談できるそうです。自分が不妊治療をしているときは知らなかったサービスなのですが、これから妊活を始めるとしたらぜひ利用したいサービスです。

不妊治療と仕事、どんな選択をしても、その選択をしてよかったと思える自分になれたらいいですね。
読んでいただきありがとうございます!

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