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第4章 出発 ③「内容変えず、言葉を変える」

 こうしていろんな土地に行けることを楽しみにしながら派遣していただく。派遣講話は、基本的に学校で行われる。対象は小学生~高校生と幅広く、例えば修学旅行の事前学習のようなケースでは一学年のみが対象になる。
 中には小学生全学年とか、高校生全学年といったこともある。たいてい、全学年が対象となるのは平和集会や夏休み中の登校日における講話だ。

 これの何が大変かと言えば、生徒の学習・理解度合いに大きな差があるということだ。高校生全学年ならまだいい。しかし、小学生全学年となると一気に難易度が上がる。なぜなら、1年生はついこの間まで保育園児・幼稚園児だった子で、対して6年生はもうすぐ中学生になる子だからだ。

 つまり、両者を比較すると、知っている言葉や事柄、「平和」「戦争」という抽象的概念の理解力が全く異なるのだ。だから、みんなが理解できる言葉でわかりやすく伝える必要がある。
 どこかの学年に照準を合わせる方法も良いが、どの学年が聞いても理解できてなおかつ面白いと思ってもらえる講話が理想であろう。

 講話の内容は同じでも、伝え方や言葉は相手によって変える。これも私達の大事な仕事だ。


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