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【心理カウンセラーでいたい理由】アメリカの中学生の仲直りの瞬間が感動的だった話

こんにちは、心理カウンセラーのYukoです

私はカリフォルニアの公立学校でスクールソーシャルワーカーをしています

今日は私が、カウンセリング・コーチングに関わっていたい理由をシェアさせてください

(※)ある女の子(12歳くらい)が、

お友達と喧嘩をしてしまったので
あなた(私、Yuko)と、その相手と自分の3人で話をして
仲直りしたい
ここ数ヶ月無視されている、話ができていないのだ

とやってきました

どうやら少しすれ違いがあったようです。


話を聞いていると、その相手は男の子であることがわかり
どうやら少しロマンスのにおいがしました

女の子に、「その男の子は、あなたのことが好きだから、あなたに嫌われたと思ってガッカリしたんじゃないの?」と言うと

ものすごく嬉しそうに、顔を赤らめて
「そうかなそうかな?!?だといいんだけど。早く仲直りしたい!」
と言っていました。



数時間後に二人を教室から呼んで、話すことに。
先に到着したのは男の子。
「あの女の子が、あなたと話をしたいって言ってるから呼んだのよ」と説明すると、
ボクは話すことはない、あの子が来るならボクはクラスに戻る、と怒り気味


でも、「仲直りしたいって言ってたよ」と言うと
え、そうなの?!?とびっくりした様子でした。


女の子がなかなか来ないので、カウンセリングルームの外に様子を見に行くと、すごく遠くから全速力で走ってくる女の子が見えました

なんだかその姿だけで、彼女の早く仲直りしたい、という気持ちが伝わってきてグッと感動してしまいました。


はあはあ言いながら彼女は席につき、
私たち3人の会話がスタート

と言っても、私の役目は進行係
ほぼ喋りません


二人の間にtalking piece(話をする人が持つおもちゃ・それを持っている人だけが話をすることができる・持っていない人は話が終わるまで待つ)
を置き、さあどちらから?と促すと

男の子から話を始めました

嫌だったことをシェア

女の子はそれについてまず誤り、誤解だ、と説明

その間「どうやったら彼を怒らせることなく伝えられるのかわからない」というので、できるだけIステートメント(私は〜、で始める)を使ってみてと促すと、一生懸命、私は〇〇で、、、と自分のことを説明していました



それを受けて、男の子も、女の子の言い分を受け入れてから、自分の見解をシェア

それを受けて女の子も、男の子の言い分をまず受け入れてから、自分の見解をシェア

それを何ターンか続けて行くと、だんだんと二人の間の緊張が解けていき
最後の方はもうtalking Pieceは必要ありませんでした



二人は笑いながら、会話ができるようになっていき

自然とこれから喧嘩になった時・喧嘩にならないためのルールを設定していきました

最後は、どうする?どうやって締める?と促すと
握手して、仲直り

その後はもうものすごく楽しそうに、二人で会話を始め
しばらくしてから仲良くクラスに戻っていきました



この間、男の子は始終ティッシュを握りしめて目を拭いていて
それだけで私まで泣きそうで
最後、自分達だけでルールを設定し、自分達の力で仲直りしたこと
ものすごく感動してこっそり涙を拭きました

(本来はクライアントが泣いているのに、私まで泣くことはちょっと違います。でも勝手に涙が出てきてしまいました。)

12歳って、こんなにきちんとコミュニケーションが取れるんだな、と感動しました。だって、大人でも、これができなくて、喧嘩ばかり、衝突ばかり、ということは十分にあるからです。


「これ」というのは、
1)自分の順番を待って、相手が話を終えるまで邪魔せず聞くこと

2)相手の言い分をまず受け入れること
   ーこれはなんでも相手に譲る、とか言うことを聞いて謝る、ということではなく、相手はそう感じている、相手にはそう見えている、という事実を受け止めて、相手にそう伝えること(例:そうなんだね。そうだったんだね。・あなたがそう感じてしまったこと、謝るよ。・そんな風に思っていたんだね、等)

3)そして、Iステートメント(私は〜)で話をすること。あなたはいつもそう。あなたはああやって言ったじゃないか!など、相手を非難したり否定するように、主語を「あなた」にすることなく伝える。

4)今後はこうしようね、と二人で納得できるルール・約束事を決める。そしてそれを守ることを互いに約束する。


子どもであるか、大人であるか、
このようにコミュニケーションをとることができるスキルは関係ない
二人がお互いと真摯に向き合っている姿に、すごく感動しました
きちんと自分の想いを伝え、相手のことを理解しようと努めていました。

二人がお互いとしっかり向き合って、
最後はニコニコハッピーで、笑顔で笑いあっているのを見ていると
幸せでした


人の強さ、たくましさ、美しさを感じました

私はこんな風に、感動したくて
たくましさや美しさを感じたくて
心理カウンセラーをやっているんだよなぁ、と
私事ながら思いました

私にとっては
人が笑っているのを見ることが
一番嬉しく、感動することです


胡蝶蘭が今年も、つぼみをつけました
植物に新たな芽を見つけたりすることも
なんだか生命の神秘と力強さを感じて
感動します

(※)この話は実際の体験をもとに、フィクションにしています
クライアントさんから個人的に伺った話を勝手にどこかで話す、ということは絶対にしません

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