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Cholitas

作文は苦手で、なかなか思ったことを言語で表現できない私。そのうえグータラなので、ちっともまとまらず書けないでいたら、南米旅行から戻って、もう一カ月が過ぎようとしている。

とりあえず、南米で思ったこと、これを最後にちょろっとメモしておく。

パタゴニアでは山とか海とか氷河とか、自然の広大さ、スケールのでかさに、ほとほと感心して過ごした。バスで延々と移動するときも、かなりの時間を「空と大地だけ」の、見渡す限り人工物は道路だけの風景を眺めることもあった。

チリという、とても変わった形の国土をまじまじと見る機会でもあった。マテティーの茶道を教えてくれたチリ人のガイドによると、パタゴニアは、チリ側からのアクセスが悪かったらしく、アルゼンチンのガウチョ文化が強く根付いているという。「唐辛子の形」と言われる国土の形は、アンデス山脈という、絶対的な存在が、人間の歴史、国境、文化に多大な影響を与えた証拠のようにも見える。

Wトレックから

チリの首都サンティアゴ、ボリビアのラパズなど、大都市も興味深かった。少し、歴史を勉強しようと、ポッドキャスト「The Rest is History」の1970年代のチリを聴いた。軍事政権下のチリ。折しも私たちの泊まっていた通りはLondores 38という博物館があった。ここは1970年代初頭、拷問に使われていた建物で、路上の石畳に名前と年が刻まれていた。怖くて一度も中には入らなかったが、そこを通るたびに、消えていった命を考えずにいられなかった。と、同時に、数メートル先のレストランで美味しいランチを食べれる幸せな時代に生きている自分は、なんと幸運なんだろうと思わずにいられなかった。

こういう古い石の建物が並ぶおしゃれな通りなのだ。

ボリビアでは高地にずっといた。幸いゆっくり体を慣らしていったので、富士山より高い地に2週間ほどいたが、体調を崩すことなく、観光できた。
原住民の文化がしっかり引き継がれていて、スペインその他のヨーロッパ文化と見事に混ざっているのが印象的だった。
街歩きガイドの話しは興味深く、「チョリタス(原住民の女性たち)の長い三つ編みの髪は『Wisdom (知恵、見識、経験)』の象徴」と聞いて、納得してしまった。
坂道ばかりのボリビアでは、ふくらはぎがチャームポイントだ、という。寄ってくる男性を気に入ったら、スカートをひるがえして、ふくらはぎをアピールするとか。日本の「小股の切れ上がった(足首という説アリ)」にも通じるようで、面白かった。

”捧げもの”が並ぶ店先

私は漠然と、スペインとポルトガルの植民地であった広大な中南米は、疫病と植民地支配により、ほとんどの文明が消えてしまったんだと解釈していた。しかし、そう単純でもないらしい。(←無知すぎる)
色々な場所で色々な部族は、外部の影響を受けながら生活を変化していったし、植民もいろいろな国からあり、ドイツやウェールズといった開拓者の文化を色濃く残している地域も多くある。
しかも、研究が進んでいるおかげで、コロンブス以前の中南米の歴史は、以前よりもっと解明してきているようだった。

Museo Chileno de Arte Precolombino

ラパズのNational Museum of Ethnography and Folklore (MUSEF)内の、原住民の音楽と世界観についての展示が素晴らしかった。木の切り株が徐々に加工されて太鼓となり、植物からフルートが作られ、それらによって奏でられる音楽は、精霊(?)との会話であり、人間の生活が宇宙を含む自然界にずっしり根付いている様子が、大きなホールに絵と光もを使って表現されていた。

ラパズには日系人のコミュニティーもあるようだ。

アステカの歴史をポッドキャストで聴いていて、「フクロウ」のくだりになり、なんとなく、アジアに近い世界観や概念を持つ文化だったかもしれないなあ、っと思った。(興味のある方、The Rest is History聴いてください。英語ですけど。)

まだまだ魅力の尽きない中南米。いつかペルーに行くぞ!と思っているので、それまで細々とスペイン語学習に励みます。
それでは。Adios!

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