【Vol.1】グローバル女子への道④:なぜ今、グロ女を目指すべきなのか
私の本業は、テキサス州ダラスにある某日系企業の半導体サプライチェーンなのですが、その傍らで「海外で活躍する日本人女性を応援しよう」という趣旨のNPO法人JCWという非営利団体も運営しています。
この団体は、今現在働いている社会人女性に加えて、将来、社会で活躍するであろう女子大生も応援しようという目的で、学生支部もいくつか運営しておりまして、その一つが東京学生支部Unlimitedです。
いつか留学してみたいなとか、将来は海外で働いてみたいという思いを持った津田塾大学や早稲田大学の女子大生達と共に、「ダラス ⇔ 東京」をオンラインでつないでイベントを一緒に企画したり、女性を支援するメッセージをSNSで発信したりと、楽しく活動しています。
ある新卒社会人女性との会話
先日、今年3月に大学を卒業して就職したばかりの、元Unlimitedのメンバーとお話する機会がありました。
え、30人中2人?
…ってことは、女性メンバーが7%にも満たないってこと?
彼女の就職先は、誰しも一度は聞いたことのある、超有名な某グローバル商社。大変な就活を乗り越えてやっと獲得した、誰もが憧れる就職先です。海外取引などもある、第一線の花形部署に配属されたと喜んでいたのも束の間、女性メンバーの少なさにちょっとびっくりしてしまったよう。
でも、ここで落ち込まないで。
女性社員がマイノリティーだからと諦めず、世界を視野にいれたグローバル女子(グロ女)を目指してほしい!と私は思います。
新卒社会人女性の皆さん、逆境に負けず、頑張っていきましょう!
なぜ今、グローバル女子を目指すべきなのか
では、なぜ今、グロ女を目指すべきなのでしょう?その答えは、日本政府が推し進めている女性活躍推進法にあります。
第1章・グローバル女子への道②で述べた、ジェンダーギャップ指数の問題や、女性が日本社会で活躍できていない問題などを踏まえて、政府は女性がもっと社会で活躍できるように、さまざまな取り組みを進めています。
2016年には「働く場面で活躍したいという希望を持つすべての女性が、その個性と能力を十分に発揮できる社会を実現するために」という趣旨の元に、女性活躍推進法がスタートしました。その後、何度かの法改正を経て、2022年7月には更なる改正が実施。情報公表の必須項目に「男女の賃金の差異」を追加するなど、少しずつ男女の差を埋める動きが進んでいます。
将来社会で活躍したい、自分らしく働きたいという女性にとって、今とてもいい追い風が吹いているのです。
ただ、その一方で、「女性ばかりずるい」とか「なぜ女だからっていう理由だけで、下駄をはかせてもらえているのか」という声があるのも事実です。
確かに、そんなの不公平だと思われる気持ちも十分理解できます。
女だからという理由で優遇してもらえてラッキーと喜ぶのではなく、あなた自身の経験とスキルを磨いていくことが大切です。そのためには、現状に甘んじることなく、常に自分の周囲以外の世界にアンテナを張っておきましょう。
女性自身はステップアップしたいと思ってる?
なるほど、確かにそういった指摘もありますね。では、ちょっと興味深いデータを見てみましょう。
当方が運営しているNPO法人JCWにて、以下の2グループを対象に「あなたは昇進したいと思いますか?」というアンケートを実施しました。
● グループ①:アメリカで働く日本人女性
● グループ②:日本で働く日本人女性
そのアンケート結果が以下です。そう、同じ「日本人女性」なのに、働く国によって、「昇進したい」という意識の差がここまで顕著に表れたのです。(当会に所属する30~50代のフルタイムで勤務する日本人女性30人対象)
同じ日本人女性なのに、ここまで意欲に差が出るのは興味深いですね。このデータを見る限り、必ずしも「日本人女性=ステップアップする意欲がない」というわけではないようです。
更なる研究が必要ですが、もしアメリカという環境が、日本人女性の昇進意欲や向上意欲に対して何らかのプラスの影響を及ぼすのであれば、やはり日本以外の国で生活してみる、海外での経験を積んでみるというのは重要だと考えられます。
環境が変わり、ちょっと背中を押されれば、「どうせ私なんて」から「不安だけれどやってみようかな」に変われるのかもしれません。そう思えたら、ドメスティック女子(ドメ女)から脱出する第一歩です!
さあ、グローバル女子の道を一歩踏み出してみませんか?
でも実際のところ、グロ女って増えてるの? 次のページを見てみよう↓↓
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