【Vol.6】ペイ・フォワード③:海外から見た日本 ~良い点編~
今までは主に、日本側から世界を見た場合の説明をしてきました。
今回は逆に、海外に渡航した後のグローバル女子(グロ女)のマインドについて、触れていきましょう。
日本を客観的に見てみると、良い点・悪い点がそれぞれ見えてきます。
本章では主に良い点を、そして次章では悪い点(と言えば語弊がありますが)、今後の課題となる点をコメントしてみたいと思います。
客観的に日本を見てみよう~良い点~
海外から日本を見る。その最大のメリットは、何と言っても、今まで国内からでは見えていなかった日本が、客観的に見られるという点でしょう。
● 日本の美しさ
まずは日本の美しさ。春夏秋冬を彩る四季折々の季節に始まり、日本の伝統建築や芸術など、世界に誇れる日本独特の美しさがたくさんあります。日本庭園などに見られるような、あえて派手さを前面に押し出さない「わびさび」的な奥ゆかしさや、龍安寺の石庭などのデザインに秘められた物事の不完全さを示すメッセージ性、そして「無常」や「もののあはれ」という言葉に代表されるような日本人ならではの美意識は、特筆すべきものでしょう。
また、伝統的なもの以外にも、日本のアニメやコスプレ、最近の「萌え」や「映え」に代表されるような若者コンセプトも、海外に誇れる新しい日本的な文化だと思っています。
● メイドインジャパン
メイドインジャパンの製品は、今も昔も日本の誇りです。
私はダラスで車を運転しているときに、ときどき暇つぶしに「今から何台の日本車とすれ違うかな?」と思いながら運転しているのですが、全体のおよそ70%が日本車です(あくまで私個人の統計)。日本車、頑張ってる!
そうそう、ダラスと言えば、日本が誇るToyotaさんの北米本社が、2017年にカリフォルニア州トーランスからダラスに引っ越してきてくれました。ダラス市民として大いに嬉しいです。
【Toyotaさんの北米本社のオフィス紹介動画 ↓↓ 】
また、日本製品といえば、テレビやパソコンなどの電化製品、そして女性が気になるコスメやメイクアップグッズなども、海外で日本勢が頑張っていますよね。ダラスには、おなじみのDaisoに加えて「TESO LIFE」というドラッグストアがあるのですが、そこには日本のコスメや日用品、お菓子や薬がずらり。あれ、私今マツキヨにいるんだっけ?と一瞬勘違いしてしまうほど、ザ・ジャパンが感じられます。
ニッポン、頑張れ!
さまざまな日本グッズに加えて、2013年に正式にユネスコ無形文化遺産に登録された日本食も、私達の誇りです。一昔前のダラスでは、「生魚なんて食べたくない!」などと言っていたアメリカ人も多くいたのですが、今では寿司も完全なる市民権を得ています。
定番の寿司や天ぷらに加えて、ラーメン・たこ焼き・うどん・カレー・とんかつ・そばなども、どんどん海外に広まってきています。
2024年4月に東京外国語大学が発表した記事によると、オックスフォード英語辞典に新たに23の日本語由来の語が追加されたそう。
しかも今回追加された単語を見ると、食べ物ばかり!(太字フォント参照)
donburi(どんぶり)
hibachi(火鉢)
isekai(異世界)
kagome(籠目)
karaage(唐揚げ)
katsu(カツ)
katsu curry(カツカレー)
kintsugi(金継ぎ)
kirigami (切り紙)
mangaka(漫画家)
okonomiyaki(お好み焼き)
omotenashi(おもてなし)
onigiri(おにぎり)
santoku(三徳)
shibori(しぼり、纈)
takoyaki(たこ焼き)
tokusatsu(特撮)
tonkatsu(とんかつ)
tonkatsu sauce(とんかつソース)
tonkotsu(豚骨)
tonkotsu(とんこつ)*昔の「煙草入れ」の「とんこつ」
washi tape(和紙テープ)
yakiniku(焼肉)
和名がそのまま英語となって、海外にそのまま浸透していっているのが、手に取るように見えますね。
食べ物といえば、ホント、日本の野菜や果物はおいしい!
もちろん海外にも野菜と果物はありますが、糖度や味わいの深みなどは日本の比較にならないと私は個人的に思っています。
● 「OMOTENASHI」精神
日本ならではの丁寧なおもてなし精神も、アメリカ含め、海外ではなかなか見ることができません。
日本の空港職員が1つ1つ丁寧にスーツケースを扱う姿は、複数のSNSで称賛されたので、一度は見たことがあるもいるかもしれません(そう、海外の空港ではスーツケースは放り投げっぱなしです)。
【空港での荷物のハンドリングの国際比較 ↓↓(日米英豪)】
たまに帰国して、日本のきめ細やかな接客を受けると、「ここまでしてくれて本当にありがとう!チップをはずみたい!」などと思ってしまいます。もちろん日本はチップ制度ではないので、結局「ありがとうございます」と言葉で示す以外に何もできないのですが。いつもアメリカで、チップってめんどくさいな~と思ってしまいがちなのですが、感謝の気持ちを表すのにはもってこいなのだなと思い知らされます。
いつの日か 日本に来るかな チップ文化 (字余り)
● きちんとしたニッポン
時間通りに来る公共機関の乗り物も、日本の誇りですよね。ダラスにもDART(Dallas Area Rapid Transit)と呼ばれる公共の電車やバスがあるのですが、そもそも時刻表がありません。ダラスの大学に留学している日本人女子大生達がDARTを使っているので、一体どうやって時間通りに目的地に着くようにしているのかと聞いてみたら、「とにかく時間に余裕を持って、ひたすら根気よく待つ」のだそうです。そんなの、やってられないですよね。道理でアメリカは車社会のままなわけだ。
時間通りに来る乗り物に加え、日本には素晴らしい点がいっぱいあります。
ゴミのない清潔でクリーンな街並み(というか、ゴミ箱がそもそも道端にない)とか、夜に女性が街を1人で歩いても大丈夫な治安とか、石を投げたら当たるくらいそこら中にある便利な自動販売機とか。
オシャレな美容院のヘアカット、お手頃な値段で買えるステキなデザインの洋服や靴、かゆいところに手が届く使い勝手のいい日用品や文房具など、日本の良い点を書き出したら枚挙にいとまがありません。
ここに記した日本の素晴らしさは、日本に住んでいたら当たり前すぎて、おそらく言われるまで何とも思わないでしょう。
でも海外に住んでから日本を見直すと、このような日本の素晴らしさに再度気がつけるのです。
良い点もあれば、改善が必要な点もあるはず。でも、それって何?
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