結婚しない・子供を持たないという選択肢も尊重される世界になるといいな
私の中ではかなりデリケートな問題だと思っている結婚や出産、子育ての話題。
少なくとも初対面の相手に聞くことではないと思っているぐらい私の中では気軽には話さないテーマです。
私は今38歳だから、一般的には結婚していても子供がいてもおかしくない年齢なのかもしれない。
だからこそ、これまでいろんな人に「彼氏いないの?」「結婚願望ないの?」「子供ほしくないの?」とさんざん言われてきました。
気軽にされたその質問が、今ある傷をナイフでさらにえぐられるくらい辛く感じる人もいることを知ってほしくて。
そんな質問をする人が少しでも減ってほしくてこの記事を書きました。
結婚・子育てに関するたくさんの選択肢が当たり前の世の中になりますように。
初対面の相手に「子供を産むなら早くしたほうがいい」と言われた私の体験
はじめて顔をあわせた女性に、これまでも何度もいろんな人にされてきたように「彼氏はいないの?」「子供はほしくないの?」と聞かれた。
あーまたいつものやつか。
私はこういうとき、決まって「いつかできたらいいですね〜」と答えてた。
「子供を持たない」という選択肢がやっぱりまだ一般的ではないことがわかっているし、「子供を持たない」ということでさらなる議論に発展することもわかっているから。
当たり障りのない答えをしておけばたいていの人はスルーしてくれる。
だけどその人は違った。
「子供がほしいと思ってるなら、ちゃんと考えたほうがいいよ」
「あとになってほしいと思っても遅いから」
そのとき私は34歳くらいだったと思う。
相手の女性は40代かな、結婚しているけど子供はいない。
深くは聞かなかったけど、多分すごく子供がほしかったんだろうな、と直感で感じました。
後悔していることは伝わるけど、自分がほしかったからって世界中の女性みんなが子供がほしいわけではないんですよ。
まあ、このときは私が「いつかほしい」と言ったからこの話になったのだけど。
「子供はいらない」「いつかほしい」どっちにしても面倒なことになるんだな、とわかった。
あまりにもこの女性が真剣に、親身になってあげてます感満載で迫ってくるものだから、私は泣いてしまった。
HSS型HSPだから、よく泣くんですよね。
思い出してほしいんだけど、私とこの女性、初対面なんです。
このときにわかった。
彼氏や結婚のことを聞かれたら、ちゃんと「その話はしたくない」と答えよう。と。
結婚や子供を産むことはただの選択肢の一つでしかない
結婚とか子供を産むことって、たくさんある選択肢の一つでしかないんです。
それなのにあまりにも「結婚して子供を育てることが女性の幸せだと信じて疑わず、それを人に押し付ける」が多すぎる気がしています。
「結婚しない」「子供はいらない」と言うと、「強がってる」「彼氏がほしいけどできないだけでしょ」なんて言われる始末。
私が海外を転々としているのも、こういうことを聞いてくる人がいないから、っていうのも理由の一つだったりもするのです。
厳密に言うと、アジアでは彼氏は?結婚してないの?はよく聞かれるんだけど、いない、してないと言えば終わり。「なんで?」とは聞かれるけど、主に聞かれるのは男性から。
本当に純粋に彼氏がいないことを不思議に思っているだけ、あわよくばデートしたり遊んだりしたいっぽい。ただそれだけ。
だけど日本人女性(一括りにするのはよくないことはわかっています)に聞かれるのは本当に本当にめんどくさい。
彼氏は?結婚してないの?に対していない、してないと言っても話しが終わらない。子供を抱っこしてる女性から「子供かわいいよ、幸せだよ」なんて言われたりする。
もっと自分の人生だけを楽しんでください、と心の底から思うのです。
そんな私がすごく大好きな本。
ダレス・ジェンさんの『結婚したら?と言うけれど: 結婚や子育てを選択しない生き方』という本。
この本、すべての女性へ教科書として読んでほしいと思うくらい好きな本なのですが、「結婚願望がない女性たちの特徴」や「結婚しないことのデメリット」「結婚を選択する人の役割、しない人の役割」「恋愛感情や性欲を持たないセクシュアリティがあること」などいろんな結婚にまつわることが書かれているのです。
著者はこの本で結婚しないほうがいい、子供は産まないほうがいい、ということを推奨しているのではなく、「自分の選択(=幸せ)に自信を持つ」ことを教えてくれています。
この本を読む人が増えれば、もっと一人ひとりの選択肢も尊重されるのではないかな、と感じるのです。
本当に、この多様な選択肢が受け入れられたらなぁと心から思います。
結婚しない・子供を持たないと決めた背景にはいろんな理由がある
「結婚しない・子供を持たない」と決めた人たちには、本当にいろんな理由があると思います。
子供が嫌いな人、結婚していなくても幸せだと思う人、過去の恋愛でトラウマを持った人、など。
中には初対面で話すような内容ではない理由でこういう選択をした人も少なくないんですよ。
本当に本当にいろんな理由があると思うから、「すべての女性が結婚したいと思っているわけじゃない、子供がほしいと思っているわけじゃない」ということが切実に、もっと当たり前になってほしいのです。
子供がほしくてもできない人だっている
みんな言っていないだけで、不妊治療をしている女性ってたくさんいると思います。
結婚して数年子供がいない女性に、「そろそろ子供作らないの?」って、気軽に聞いていませんか?
あなたが気軽に聞いたその女性が、本当は子供がほしくてほしくてたまらないかもしれないって考えたことはありますか?
お金もかけて時間もかけて、心から子供を望んでいる人が「子供作らないの?」なんて言われたら。
子供を授かるって本当に奇跡のような出来事だと思うんです。
言っていないだけで、流産した経験のある人や子供が産めない病気を持った人もたくさんいると思うんです。
もうほんとにほんとにさ、「結婚しないの?」「子供作らないの?」って聞かないでほしい。
この話題になったら「話したくない」と伝える勇気も必要かも
今回の記事、感情のままに書いた部分もあるから、改めて読んでみたときに子供を持っている人たちに対して配慮のない意見になってしまった部分もあることに気づきました。
私は、ただいろんな人たちと直接話すときにこの話題に触れたくないということを伝えたかったのだけど、気を悪くしてしまった方がいたらごめんなさい。でも、普段の会話でこの話題にならなければ、たくさんの人の心が救われると思うから。
子供を持たないと決めた人と、子供を産んで幸せを感じている人とは、多分わかりあえないし、わかりあう必要はないのかな、と思います。
だからこそ、この話題になったときは、「その話はしたくない」と伝える勇気を持つことも大切かもしれません。
無料部分に詰め込みました、と書いたけど、やっぱり有料部分を読まないとうまく伝わっていないのかも。。(現在は、有料部分に書いていたことを本にまとめて出版しました。興味のある方はどうぞ。)
デリケートな話題は難しいよね。
記事を書いて1日たって気づいたこと
追記です。
この記事を書いて発表して、1日経っていろんな方の意見やお話を聞いて気づいたこと。
やっぱり人間はいろいろな考え方があるから、わかりあえる人とわかりあえない人がいること。
自分がそんなこと聞かないで、と思っていても、挨拶と同じくらい気軽に聞いてしまう人もいること。
それはやっぱり辛い経験、嫌な体験をしたことのない人にはわからないことだから。
そしてこの話をしてきた相手が、子供を産み育てることで得た幸せがあるのも事実だと思うから。
だけど、もちろん子供を持たないと決めた人生でしか得られない幸せもあると思うから。
だからこそ、相手に「幸せを教えてくれてありがとう」という気持ちを伝えたうえで「私はその話はしたくない」と伝えるのが、自分の辛い過去を相手に話さずにこの話を終わらせる一番いい方法なのではないかな、と思いました。
それでもわかってくれない人なら、もう関わらない、これが私の解決策。
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