みんなどうしている?リモート環境でプロジェクトをうまく進めるには
みなさん、こんにちは!ゆうこです。
今回は「リモート環境でプロジェクトをうまく進めるには」をテーマにお話ししたいと思います。
この記事はこんな人におススメ
- コロナ禍で自分も含めプロジェクトチームメンバーが在宅勤務に変わった人
- 海外のチームメンバーがいるプロジェクトを担当している人
- 在宅勤務を最大限活用したい人(特にワーキングマザー)
これを読んだら、皆さんがリモート環境を活かしつつ、プロジェクトをうまく進められるやり方の引き出しが増える、そして最終的にはうまくプロジェクトが進められることを期待しています。
なぜリモート環境でプロジェクトを「うまく」進める必要性が出てきたか
- コロナ禍で多くの会社がリモートワークに切り替え
- 完全リモートワークの環境でプロジェクトを回した経験が少ない
- ワーキングマザーにとってはリモートワークという働き方は推奨したい
皆さんご存知の通り、コロナ禍で多くの会社がリモートワークに切り替えました。
しかし、これまでリモート環境でプロジェクトを回した経験が少ないと、生産性があがるどころか、落ちてしまうという問題が発生してしまうことがあります。プロジェクトマネジメント自体は対面の環境・リモート環境のどちらでも使えるスキルですが、経験が少ないと注力するポイントがずれてしまい、プロジェクトをうまく回せないのです。
また、ワーキングマザーにとってリモートワークは柔軟な働き方の1つです。そのため、リモート環境でもプロジェクトを回していけることが、ワーママの皆さんの強みにもなると信じています。
リモート環境でプロジェクトを進めるにあたってよくある問題や失敗
皆さん、リモート環境でプロジェクトを進めるときに何に困っていますか?
下記に、リモート環境でプロジェクトを進めるときのよくある問題や失敗をまとめました。
- 進捗が把握できない
- 突然問題が発覚する
- 言いたいことが伝わっていない
- タイムリーにアクションができない/させられない
- ミーティングに参加してこない
- 成果物が完成までみることができない
- 相手の状況がわかりにくい
- タスクや成果が属人化しやすい
プロジェクト途中でこれらの問題が起こることで、遅延したり、成果につながらなかったりとプロジェクトが失敗してしまうのです。
リモート環境でプロジェクトをうまく回すためのTips5選
プロジェクトマネジメントの観点および私の経験から、リモート環境でプロジェクトをうまく回すためのTips5選をまとめました!
1)コミュニケーションの仕方を見直す
2)タスクだけではなく、成果物を合意する
3)ファイルや資料の共有・オンラインで同時編集
4)プロジェクトの見える化をする
5)プロジェクトの標準化
皆さんもすでに行っているTipsもあるかもしれません。それでも、もしリモート環境でプロジェクトを進めていく上で、うまくいかないなと感じている場合、ぜひ参考にしてみてください。
この後のパートで、それぞれの詳細を説明していきます。
1)コミュニケーションの仕方を見直す
1つ目のTipsは、「コミュニケーションの仕方を見直す」です。
なぜコミュニケーションに着目するのか?それは、プロジェクト業務の90%はコミュニケーションに関連する業務だからです!
そんなにコミュニケーションってとっているかなと思う方もいると思うのですが、プロジェクトでいうコミュニケーションとは、チームメンバー内のやりとりだけではなく、ほかの会社の方とのやりとり、部内での相談、上層部への進捗報告、プレゼン、合意などなどいろいろ含まれます。プロジェクトの主な時間はそれらに使っているのです。
また、リモートで一番影響するのも、コミュニケーションです。これまで同じ環境で横にいて口頭で話していたものが、PCを通してもしくは電話を通してなど、大きく変わることになります。
この2点の理由からコミュニケーションに着目し、やり方を見直すことが重要なのです。
1)-1 コミュニケーション方法の強み・弱みを理解する
まずはコミュニケーションの方法それぞれの強み、弱みを理解し、使い方や目的を考えてください。
リモート環境でのコミュニケーションは主に4つ。「メール」、「チャット」、「オンラインミーティング」、「1対1の電話」。
そして、リモートとは逆に、「実際に対面で会う」のも一つのコミュニケーションです。
下記の表にそれぞれのコミュニケーションの強みと弱みをまとめました。
これらを意識したうえで、どのコミュニケーションの時はどれを使うべきかを考えることが大事です!
例えば、話し合いは「オンラインミーティング」、しかし文面が残らないので、必ず要旨は「メール」で送るとか。
カジュアルな質問がしたいけど手を煩わせたくないと思ってしまうメンバーのために、気軽に聞ける質問コーナーを「チャット」内に開設するとか。そういった形で、目的にそって、手段を組み合わせていくといいでしょう。。
コロナかでは難しいかもしれませんが、プロジェクトの立ち上げ段階ではチーム感をつくるためにも、一度対面で会い、チームビルディングを行うことも非常に効果的です。対面が難しい場合は、全員がビデオオンにしてチームビルディングするだけでも、相手の顔をしりながらプロジェクトを進めることができるので、効果があります。
また、何はマスト(すべき)で、何はオプショナル(してもしなくてもよい)なのか、チーム内で共通のルールを設定することが大事です。
例えば、チャットでコミュニケーションをしようとしても、メンバーの誰かがチャットをみていなければ、チャットでのコミュニケーションは破綻してしまいます。その場合は、「○○といったコミュニケーションはチャット上に流すから、必ずチャットは1日1回は見てください」など、プロジェクトチーム内でルールを明確にしてください。
1)-2 リモート環境で話しやすい・話についていきやすくする工夫
リモート環境で話すことに慣れていない場合、話しやすい・話についていきやすくする工夫もとても重要です。
すでに皆さんもされているとは思いますが、すぐできる工夫をご紹介します。
オンラインミーティングの場合
・画面共有をして視覚的にも何を話しているかわかりやすくする
・事前にアジェンダを共有しておく→参加者が頭の中にアジェンダを思い浮かべて聞けるので話についていきやすくなる
・だらだらと話すのではなく、今何のテーマを話していて、テーマが移るときは必ず確認を挟む
チャットの場合
・ばらばら書き込むのではなく、テーマに対する返信がわかりやすいように、スレッド化する
・リアクションをして、書き込むことに喜びを見出してあげる(何も反応されないものこそ悲しいものはないです)少なくともスタンプでいいので、リアクションしてあげましょう
・習慣づくまでは、メンション機能で相手を名指しし、話すのを促すことをしてあげてもいいかもしれません。
2)タスクだけではなく、成果物を合意する
2つ目のTIpsは、「タスクだけではなく、成果物を合意する」です。
例えば、「プレゼン資料の作成」というタスクがあったとします。
このタスクをあるチームメンバーにお願いしているとしましょう。
これまでのオンサイトの環境であれば、すぐそばにいるチームメンバーの様子を見ていたり、途中で声をかけ、プレゼン資料(タスクの成果物)をみせてもらったりできるかもしれません。しかし、リモート環境では、そういったことが難しくなります。その場合、せっかく作成してもらったプレゼン資料が全く期待としていないものになる可能性があり、リワークが発生します。また、チームメンバーもモチベーションが下がってしまいます。
そんなことを回避するために、行っていただきたいのが「タスクだけではなく、成果物を合意する」ということです。
タスクをアサインしたチームメンバーと下記のような点で成果物を合意することがおすすめです。
・このプレゼン資料の目的(合意を取るのか、進捗の報告なのか、など)
・必ず含めてほしい項目
・資料のフォーマット(PPTなのか、Wordなのか、など)
・期待している枚数や量
以上の点を事前にチームメンバーと合意をしておけば、成果物が大きくずれる可能性は減っていきます。また、さらにリスクを減らすためには、途中で成果物を確認するプロセスを追加するといいでしょう。
次のTipsではそういった資料作成にも役立つTipsになります。
3)ファイルや資料の共有・オンラインで同時編集
チームメンバーが作成した資料を見直して、「ここはこうしたい」「ここは違う」など修正をしたいこともあるでしょう。そんな時、皆さんならどのようにしますか?
メールで修正箇所のやり取りをしますか?チャットでしますか?
私のおすすめは、オンラインミーティングをして、クラウド上の資料を同時編集することです。
3)-1 まずはここから!ファイルや資料のオンライン上に保管しよう
そもそもの前提として、プロジェクトに関連するファイルや資料はすべてクラウド上(つまりオンライン上)に保管し、チームメンバーと共有することがとても重要です。チームメンバーがそれぞれのPCにローカル保存(つまり個人のPC上にしか保管されていない状態)にして更新すると、ほかのチームメンバーが即座に最新版のファイルを見ることができなくなります。
チームのルールとして、ファイルをオンライン上に常に保管することを徹底してください。
昨今、Office 365、Google Workspaceなど、クラウド上にデータを保存&共有できるクラウドストレージサービスは沢山あります。セキュリティ上活用が難しい業界も中にはあるかもしれませんが、これらを使わずにリモート環境でプロジェクトを行うのは至難の業です。ぜひともクラウドストレージの活用をご検討ください。
3)-2 一番早い!オンラインで同時編集
そのうえで、チームメンバーとのオンラインミーティングでは、クラウド上にあるファイルをチームメンバーとともに開きましょう。
これまでの例にあげていたプレゼン資料を修正する場合、資料作成者が修正したものを即座に確認し、OKなのかさらに修正が必要なのか判断、そして必要ならばさらにアドバイスやフィードバックをその場で与えることができます。
プレゼン資料以外にも、タスクの洗い出し、リスクの洗い出しなどを行うミーティングでも、全員で同じファイルを同時編集することで、抜け漏れなく、時間も無駄にせず、全員が合意した状態のプロジェクトマネジメント資料を一気に作成することができるのです。
4)プロジェクトの見える化をする
リモート環境では、チームメンバーの状況も含めプロジェクトの状況がわかりにくくなります。プロジェクトマネージャーは、できる限りの見える化を行い、チーム一丸となって同じ方向を向いて、計画通りに進められているかを把握、そしてチームメンバーにも理解してもらう必要があります。
見える化するべき点
- プロジェクトの内容そのもの(特にプロジェクトの目的)
- チーム内のルール(コミュニケーションルールなど)
- タスクとその進捗度
- リソース(特に人的資源)の負荷具合
- コスト
- (業務プロセスを変更するプロジェクトであれば)業務プロセスの図
意外に忘れがちで重要なのが、「プロジェクトの目的」です。プロジェクトの目的を全員が正しく理解していないと、途中で迷走してしまうことがあります。必ず、「このプロジェクトは○○のために」「1.○○、2.XX、3.△△を行い」、「最終的にこうなることを目指している」ことを明記しましょう。これはリモート環境だけではなく、オンサイトのプロジェクトであっても重要なことですが、状況が見えにくいリモート環境では特に注意しましょう。
見える化には、プロジェクトマネジメント資料の作成をおすすめします。基本的にはWordやExcelがあればできます。見える化をする手間を少しでも省くために、プロジェクト管理ツールを使うのもおすすめです(ただチームメンバー全員が使えることが必須条件なので、予算や使いやすさなどで判断が必要)。
「そんな時間がない!」といって作らない場合も多々あると思いますが、リモート環境で特に複雑なプロジェクトの場合、文書を作成してプロジェクトを見える化するだけで、あとあとかなり楽になりますよ。
5)プロジェクトの標準化
見える化にもつながる話ですが、プロジェクトマネジメント資料を一から作るのではなく、会社で標準化されたフォーマットを使用するもしくはそういった標準化したフォーマットを作ると効果的です。そうすることによって、時間の短縮と一定の質を担保することができます。特にリモート環境では、状況が見えにくいので、一定の質を出せるのはとても重要です。
また、これは属人化を防ぐ役割もあります。「あれはあの人に聞けばいいよ」のようなベテランの助けはオンサイトであってもリモートであっても大変ありがたいのですが、リモート環境ではそんなベテランの助けをもらうハードルがあがってしまいます。誰でもできる標準テンプレートがあれば、人に頼らずにある程度のところまで自分でできるようになります。
私は比較的大きな会社に勤めていたのもあって、プロジェクトの標準化はかなり進んでいました。標準化されたテンプレートがいくつも存在し、それにそって必要な情報を埋めていけば、プロジェクトマネジメント資料を簡単に作ることができたのです。
標準化したうえで、ベテランから助けをもらう、チームメンバーの独自性を活かすことができれば、さらに強力な武器となるでしょう。
まとめ
今回は、リモート環境でプロジェクトをうまく回すためのTips5選をお伝えしました。
1)コミュニケーションの仕方を見直す
2)タスクだけではなく、成果物を合意する
3)ファイルや資料の共有・オンラインで同時編集
4)プロジェクトの見える化をする
5)プロジェクトの標準化
いかがでしたでしょうか?
皆さんがリモート環境を活かしつつ、少しでもプロジェクトをうまく進められるようになれば、うれしいです。
ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました!
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