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駅チカ低山ハイキング|神戸・摩耶山へ

 春の陽気が感じられる頃に行きたくなるのが、低山ハイキング。

 関西を代表する低山と言えば、神戸・六甲連山の西に位置する『摩耶山』だ。標高702mの山で、徒歩はもちろんのこと、ケーブルカーとロープウエイを使って山頂へアクセスすることもできる。

 2月の立春を過ぎた頃のこと。春のように暖かな気候だった。ひと足早い春を体感したいなぁと、久しぶりに神戸行きの電車に乗った。

 目指すは摩耶山。どんな山旅になるだろう。柔らかな風に胸を高鳴らせて、新神戸駅からスタートした。

 

▽今回のルート
新神戸駅→布引の滝→布引貯水池→地蔵谷出合(黒岩尾根方面)→摩耶山(山頂)・掬星台きくせいだい→上野道→摩耶ケーブル駅

標準コースタイム)5時間15分
距離)8.2㎞


新幹線駅のすぐ裏側が登山口
右方向へ進みます
ここから布引の滝へ

 布引の滝は観光スポットなので、登山目的以外の人たちもたくさん訪れていた。水の近くは、空気がひんやりと冷たい。滝までの道は、沢の横を歩くルートになっているので、常にさぁさぁと、水の流れる音がしていた。

布引の滝の「雄滝」到着。
落差43mあるのだそう。
驚くほどの透明度!


 手軽なハイキングなら、この滝の少し先にある「見晴らし展望台」まででも十分愉しめそう。30分かからないくらいの距離感で、神戸の街と海を眺めることができる。

 見晴し台でひと息ついたら先へ進む。ここまでは舗装路が多かったけれど、この先は布引貯水池(ダム)を経て、いよいよ本格的な登山道となる。

煌めく貯水池。神戸の人々の生活水だそうです。

 ここから山頂に向かって歩く。当初の計画では「トウェンティクロス」と呼ばれる沢道さわみち(川沿いの道)を歩く予定だった。けれど実際行ってみると、登山道の真ん中に、どーんと通行止めの看板あり。崩落箇所があるそうだ。

 うーん、どうしようかなぁと思った。登山アプリの活動記録によると、通過はできそう。けれど、想像していたよりも危険だったら…。

 こういうときは、無理しないほうがいい。危険を感じたら、来た道を戻るか、ルートを変えるかどちらかだ。今回は予定を変更して、すぐ横の尾根道を歩くことにした。


山と高原地図『六甲・摩耶』より。
今回選んだのは赤線の道。
人気なのは青線。
王道ルートは黄色かな?
山道を進んでいきます!

 急な登り道が続く。ハアハアと息を切らしながら進んでいった。切りのいいところで、ふぅ、とひと息。2月なのに、十分汗ばむ陽気。暑すぎず、寒すぎず。絶妙な気候の中を歩くのは、最高に気持ちがいい。

 振り返ると、木々の隙間から神戸の港がキラキラしていた。神戸の山だなぁ、としみじみ。


山頂までもうちょっと。
なんだけど、疲れたのでコーヒータイム。
気ままな山登りなので。
摩耶山山頂到着!
この、だだっ広い神戸の景色が好き。
夜はここから1000万ドルの夜景を楽しめます。


 山頂のベンチに座り、30分ほど日光浴をして、さぁ今日はロープウエイで帰ろうと山頂にある星の駅に向かう。けれど、どこの入り口も閉鎖されている様子。なぜ?と思い調べてみると、なんと運休日とのこと!(2024/1/9~3/26)

▽ロープウエイを使うなら下記をご参考に
営業時間・料金 - 六甲・まや空中散歩 (koberope.jp)

 あちゃー。まさか休みがあるとは思わなかったので、下調べしておくべきだったなぁと反省しつつ、急いでルートを再選定して下山した。

 

ロープウェイ沿いの道を歩いて下山します
敢えてこのままにしているとの説明書きあり。
この下をくぐります。
史跡公園を通過していく


 下山したのは摩耶ケーブル駅近く。住宅街の片隅に、登山口があった。

 そういえば。まだ本格的に山登りを始める前に摩耶山に登りに来たことがある。けれどこのケーブル駅が見つけられなくて、街をさまよったことを思い出した。

 これも、山と街が近い神戸の街ならでは。登山口と、思わぬ形の再会である。

 プチハプニングはあったものの、それも含めて充実した山歩きとなった。神戸の水源をたどり、山に残る歴史の痕跡を感じた春の旅。心地よい疲労感を味わいながら、帰路についた。

 

下山後の温泉も忘れずに!
(ドライヤーに10円玉いるよ)


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