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今の社会は「終え方」を探求するべき時代

皆さんは「終える」という言葉にどんな印象を持っていますか。


仕事を始めた、誰かと付き合い始めた、事業を始めた、新しい趣味を始めた、新しいことを学んでみた、新しいチームで働き始める。


どんなことも「始める」にはこれからどんなことが起きるんだろうというウキウキした気持ちと高揚感があるように思います。


では、仕事を辞める、恋人と別れる、事業を閉じる、続けてきたものを辞める、チームの解散

だとどうでしょう?


始めるときの高揚感は薄れ、寂しいもの、悲しいこと、と何だかネガティブな気持ちが湧いてきませんか。


私たちは、テクノロジーの進化と情報社会の中で何かを「始める」ことはとても簡単になってきましたし、今広まっている情報の多くは「始め方」「続け方」に関するものです。


ただし、私は「辞める」「終える」「閉じる」ということは「始める」「立ち上げる」と同じくらい、いやそれ以上に大切だと考えています。


なぜなら、「終え方」は工夫次第で、新たは始まりを産む終え方 (=次のイノベーション ) になりうるからです。


少し前にTwitterで話題になったこちらの記事をご覧ください。

皆さんも一度は、何かのチーム、コミュニティ、組織から自分が抜ける、またはその組織そのものが解散という経験をしたことがあると思います。


辞める、抜けるときの対応で、その後組織を好きでいるか、嫌いになるかが分かりますよね。だって、辞めると言って手のひらを返すような対応をする組織は、「続けてくれる人しか大切にしません」を言わずして伝えることに他ならないからです。


でも、記事で書かれている通り、「いい会社だったな」という気持ちとともに辞めてもらうことができたら、今後「社内の仕事」をする人ではなくなるけれども、ずっとその組織をPRしてくれる強い存在になりうる。


似たような例ですが、オンラインサロン も「辞め方」「終え方」を丁寧に考えておくことが運営を続ける上で非常に大切です。

会員数2万人以上を誇る、日本最大級のオンラインサロンを運営されているキングコングの西野さんですが、ここでもサロンの運営は退会のさせ方に鍵があるということが書かれています。


西野さんの退会のさせ方は、ルール違反をした人がいたとしたらちゃんとDMでやりとりをして、わかってもらえていないと思ったら会いに言って説明をするというくらい丁寧なもの。


オンラインサロン って入会した時は「ようこそ!」と歓迎し、自己紹介しあえる仕組みを作っているところは多いのですが、退会は退会申請をしたらそのままグループから削除になってて終わり、というところも多いです。


あまり運営側も「終え方」を考えてスタートすることが少ないのだと思います。



また、何かの事業を終えるときにはどうですか?  こちらの団体の「終え方」が素晴らしいと思ったので、ぜひ見てみてください。

 " 一団体としてではなく、防災業界という視点、日本という視点、世界という視点、さらには未来という視点で考えたときに、「防災ガール」という存在があり続けることは、業界の停滞や思考停止の原因にもなりうるのではないかという考えに至りました。"


ミッション達成のために、有機的解散が最も良いと考え、培ったノウハウを継承する事業を最後に行ってから解散をするというもの。


団体という組織の理想的な「終え方」の選択肢を社会に示した例だと感じました。


終え方には新しいイノベーションの可能性がありますが、それが表立ってこないのは「続けるを良しとする無言の前提」があるから。


私は、「終えることも選択肢の一つ」として持っている人と、「続けるのが良い」と考えている人は、働き方、生き方の大きく異なるポイントの1つだと考えています。


例えば、私はチーム・組織の支援をする仕事をしていますが、

・チーム、組織はとにかく存続させるべし
・チーム、組織は自ら終わりを選択することもあり

と考えて支援するのは、働き方が全く変わりますよね。


また、私は仕事などでパートナーを組むときに「どうなったら組むのを辞めるか」を話しておくことが結構あります。 怪我をしたら、引っ越したら、などの物理的な条件とともに、続けるのが目的になったら辞めよう、とか目的達成したら一旦は辞めようとか。


辞め方、終え方を話す中でお互いが大切にしたいことも分かってくるし、それこそ「続けやすく」なる感覚があります。


今のパートナー、仕事、参加しているコミュニティや関心があって始めて見たこと。


始めやすく、終えづらい今の社会。あなたは何を「どうやって」辞めますか。

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