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2023年は”つながる”読書体験を増やしたい

2022年は多くの本を読むことはできなかったが、とてもよい読書体験ができた年だった。例年、冊数を追い求めてしまうことが多いが今年を振り返ってみると結果、自分のためには量より質のほうがいいのでは?と思っている。

題名にもあるように下半期はとくに”つながる”読書をすることができた。
この”つながる”は人とつながるの意もありつつ、どちらかというと自分の経験・行動につながることも意味に含んでいる。下半期の読書は、自分の行動と行動を繋げるものとして読書があった。

『2022年のベストセラーは?』と聞かれたら、『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』をあげる。

2022年 Yahoo!ニュース 本屋大賞 ノンフィクション本大賞を受賞しているので、どこかで耳にしたことがあったり、読んだ方も多いのではないだろうか?
本の内容はもちろんとてもよかったが、それ以上にこの本を巡ってとてもよい体験が得られたからベストセラーに選んだ。

この本との出会い

先日公開した金沢旅行記②でも掲載をした通り、金沢21世紀美術館を訪れた際、お土産コーナーに偶然この本があり、たまたま手にしたのがこの本との出会い。
それまでにタイトルを聞いたことがあったかも…?くらいで、本当にインスピレーションで購入をした。

長年行きたいと思っていたところで偶然手にした本。読んでみると内容もとても面白かった。
でも内容よりも気になったのが、本の中で出てくる対話型鑑賞というもの。

対話型鑑賞では、美術作品を専門家による研究対象としてのみ捉えることを否定し、作品の解釈や知識を鑑賞者に一方的に提供するような解説を行なうことをしない。鑑賞者が作品を観た時の感想を重視し、想像力を喚起しながら他者とのコミュニケーションがなされることで、組織化された対話や交流が可能となる。

出典:現代美術用語辞典−アートスケープ

白鳥さんとの鑑賞でも、同じものを鑑賞しながらそれぞれが自分の考察や考えを述べ合い、そして新たな気付きを得るプロセスがとても印象的だった。そして、それを自分もやってみたいと素直に思った。

”つながる”体験

色々と調べてみると、対話型鑑賞をファシリテーションする”対話型鑑賞ファシリテーター”という仕事があることを知る。コロナ以前は、上野の東京都美術館などでも開催をされていた。
ファシリテーションを行うにあたってのHowtoもまとめられているようで、養成講座を見つけた。そして、たまたま講座の募集をしている…。

ここ数年、コーチングやキャリアコンサルタントの勉強をしており、人と話したり、おしゃべりな自分が誰かのためになれることとして、こういうことはアリではないだろうか?と考えていた。
対人支援の方策を模索している状況で、自分がずっと大好きだったアートと対話が重なるものがあるということを知り、とてもワクワクした。

ここからはあっという間だった。年明け開講の講座に申し込んだ。
ということで来年は年明けから対話型鑑賞ファシリテーターの勉強をすることになった。

ずっと行きたかった21世紀美術館で偶然手にとった本が、新たな道を拓いてくれた、この一連の出来事はとても不思議な体験だった。
不思議ながらも、自然と導かれている気もして、なるべくしてなったのだなという気もしている。

偶然、友人のしゅーぞーくんにラジオに誘ってもらい、そんなことをお話させていただきました。(初ラジオだったけど、とても楽しかった!)

まだまだ”つながる”体験

ある日、Twitterをみていると著者の川内さんが東京ドキュメンタリー映画祭にエントリーしていることを知る。その名も『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』。本では白鳥さんの周囲の人がメインで書かれていたが、映画では白鳥さん自身が主人公になっている。

この告知も上映の前々日に知り、たまたま観に行けそうな時間だったのでチケットを予約して観に行った。映画も本とはまた違って視点をくれて、とても面白かった。本当に白鳥さんは白鳥さんの人生を受け入れて、全力で楽しもうとしているんだなと。
それに相乗っていく周囲の人たちもとても楽しそうなのがすごく印象的だった。

来年は都内の数カ所で上映するようなのでもう一度観に行こうと思う。

(ゆったんを探せ!)

そんなこんなで…

1冊の本がきっかけでこんなに体験が広がるとはとてもおもしろいなぁ〜と思っている。とてもワクワクしながら、追い風に乗っている気持ちで物事が進んでいる感じ。

さぁ、来年はどんな体験が待っているんだろうな〜。

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