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知らない昭和30年代に、思いを馳せる


子供と図書館に行った際に見つけた一冊の本。

私は、昭和30年代に以前から興味を持っています。
それは何故かと言うと、
母の実家が岐阜県の揖斐郡池田町というところでした。そこは古いこじんまりとした今は寂しい商店街。

この街は明治の頃にでき、その頃は芸姑置屋があるほどの栄えた花街でした。東北などから奉公に出た若い娘たちが働いていたそうです。

母が子供の頃、まさに昭和30年代にはまだ、隣の料亭に芸妓さんが出入りしていたそうで、芸妓さんたちに可愛がられたという話を聞いたことがあります。桜の季節になると、近くの霞間ヶ渓という桜の名所で、その料亭の出店の手伝いを芸妓さんと一緒にしていたそう。

母の実家の反対側の隣には、銭湯がありました。
家にはお風呂はなく、毎日隣の銭湯へ札(回数券)を持って行っていました。
私は小学生の頃から、夏休みや春休みに長期滞在していたので、その銭湯に通い番台のおばちゃんにいつも見守られていました。
「いくよー!」と、女湯から男湯に石鹸を投げ渡す。なんて光景もありました。
私は姿を一度も見たことのない釜焚きのおじさんに、洗い場からお客が「もうちょっと焚いて」とか注文していたのを覚えています。銭湯の駐車場にはいつも木くずがたくさん落ちていました。

こういった空気感が、当時の私(平成初期)には新鮮で、夢物語みたいに想像の世界が広がって、大好きでした。

そんな経緯もあって、昭和の戦後から30年代〜、それに限らず明治·大正の現代に直結していることが実感できるような歴史に興味があります。
外国への輸出などで成功し、財力を持った人達が私財を投じて鉄道や発電施設を作ったり…そういった 地方のThe開拓者の話や、地名の由来、鉄道の道筋を決めた経緯とか、裏話も面白いですね。



NHKの新日本紀行という番組。これが少し前に再放送されていました。今もBSプレミアムで放送されていますね。昭和30年代〜57年の日本各地の一般市民の暮らしが映し出されています。

ナレーションが独特で、「旦那衆」とか「女たち」とか、「老婆」とか…現代では考えられないような露骨な表現が面白いです。男尊女卑の時代、しかしこんな時代があったからこその、今なんですよね😊

愛知県に限らず日本各地、近代歴史に関する書籍があると思います。
重要文化財とか若い頃は行ったこともなかったですが、この本をきっかけに、今尚残るそういった場所へ出かけてみたいな。と思っています。

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