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久々の映画館:「ゲド戦記」感想辛辣でスマソ

メンバーズカードを作ったのもあり、ここ数年はTOHOシネマズにばかり行っていた。

しかし今の家から自転車で行けるところにもまた別の映画館があるので、交通費を使わずに限定公開中のジブリが観たくてお天気のいい日に行ってきた。

最近の映画館では、もうチケットを買うためにボックスのお姉さんに観たい映画の名前を言ったり、画面やラミネートの座席表を見せられて流暢なおすすめとともに、ややプレッシャーを感じながら席の選択を迫られたりすることもない。

私が映画館でバイトをしていた頃、綾瀬はるか主演の『おっぱいバレー』という映画が、タイトルを口に出すのが恥ずかしくて観づらいという苦情がきていたことを思い出す(それは制作会社に言ってほしい)。

さて、現代ではロビーにたくさん設置されているファミポートみたいな機械で、誰とも会話することなく観たい映画と上映時間を選び、飛行機の予約みたいに周囲の空き具合を確認しながら座席をゆっくり選ぶことができる(特に今はフィジカルディスタンスを保つため、あらかじめ多数の座席間隔が設定されている)。

上映時間が近づいてスクリーンまで行くときも、もちろんスタッフにチケットは見せるけど、いわゆる「もぎり」はない。半券どころか、フル券を持ったままだ。なんだか違和感。せっかく点線入ってるんだからちぎってくれよ(もしかしたら、これも不要な接触を極力減らすためかもしれない)。

さて、私が観たのは『ゲド戦記』。今公開されている4つのジブリ作品の中で、唯一内容を全く知らない作品だったので、この機会に観てみることにしたのだ。

------✂︎ 出た!ここからネタバレだよ! ✂︎-----


もうね、これね、好きな人がいたらめっちゃ怒られるかもしれないけど、うーん、これは私の期待を下回る、よくわからない作品でした笑!!ごめんなさい。

もしかしたら、わざわざジブリが観たくて、初めて行く映画館にわくわくしながら、期待を高めすぎていたのかもしれないけど。

もう映画を観ながら言いたいことがふつふつと湧いてきすぎたので、せっかくだから全部正直に書かせてください。


------✂︎ ここから本格的なネタバレだよ!  ✂︎-----


・まずね、主人公?のアレンくん(CV. 岡田准一さん)。ネガティブすぎ、陰気すぎ、クズすぎ笑。なんやこいつ。しょっぱなから最後までイライラする。声がV6の岡田くんということで、某ハウル(CV. 木村拓哉さん)ばりのかっこいいキャラを期待してたけど、違った。無念。

・テナーさん。ウサギに家を襲撃されて、「また来るぜぇ〜」とまで言われてるのに、何の防犯対策(?)もせず、のんきに荒らされた畑と木の柵だけを直し、夜になって女2人になったところを訪ねてきた、正体のわからない人相手に無用心にドア開けてあっさり捕まるいや、え、馬鹿なの?もうちょい危機感持って。

・しかしテナーさん口だけは達者なので、もしかしたらこいつも魔女の力を使って何か活躍するのか・・・?と期待だけはさせときながら、特に何もできない、ただの女。おい!何やねん

・キャラクターの顔。感情がたかぶったとき(怒ってるときとか)、表情筋がよく仕事しているのはわかるんだけど、口元や目元のシワがやけに老けた顔に見えてしまい、かわいくもかっこよくもなく、あんまり魅力的でない(本当にすみません)。ジブリのキャラクターは基本的にどんな表情をしていてもかわいくてかっこよくて美しいことがほとんどなので、登場人物たちの絵が・・・あまり好きになれなかった。

・急に出てくる手嶌葵さんのアカペラ歌はすばらしい。この歌だけが、劇場での見所のような気がする。

そしてタイトル『ゲド戦記』といいつつ、大して戦っていないゲド。しかもゲドは真の名前という設定で、劇中ではハイタカさん。ゲドって単語、たぶん作中にぼそっと一回出ただけ。これ、予習してなかったら観終わったあと「何がゲドの戦記だったんだろう・・・?」ってなるやつ。

・ていうかゲド(ハイタカ)の戦いではなく、どっちかっていうとアレンの心の成長物語?タイトルとメインビジュアルから想起される、龍をモチーフにした戦い・・・・では全然ないストーリー展開に、予想を裏切られまくってもうびっくり。

・魔法で顔を変えたりできるハイタカさん。「顔に傷がある男」って噂されてめっちゃ顔指してるんやから、街に出るとき、普段から顔変えといたらいいのに。ってか、あんたのせいで正直全然関係ないテナーさんが巻き込まれて誘拐されてるんやで。堂々と縛られてないで、もっと責任感持って行動してほしい。

・魔法の力が込められた剣の設定もよくわからない。アレンは結局何なの?

・剣を届けに、見るからにやばそうなクモの館に勇敢にもひとりで乗り込むテルーちゃん。あなた、ここ、魔女の家ですよ。人間のおっさん相手でも、口だけは達者なわりに簡単に掴まって簡単になぶられてしまうくらいの実力なんだという自覚を持って、もうちょっと足音立てずに館内を移動してください。なんでクモはこいつの進入に気づかない?

・激弱なテルーちゃんがめちゃくちゃ危険を犯して、いちるの望みをかけて剣を渡しに(何百段もありそうな階段をバタバタと足音立てながらかけあがって)来てくれたのに、まじでふぬけたクズ野郎のアレン氏。これまた関係ないのにあんな目に合わされてもめげずに必死にここまで来て、一生懸命2人を助けようって懇願してるのに「僕はだめなやつなんだ」「僕にはできない・・・」とか言ってくるクズ男を、やさしく抱きしめて励ますテルーちゃん。いやいや私があなたなら、こいつまじでぶん殴ってるで。キャラクターの感情に全くついていけない。

・そして急に覚醒し、人が変わったようにやる気を出すアレン氏。いやいや待って。どうして?何があった?私、1時間以上集中してあなたたちを見てきたはずなのに、全然ついていけてない。

・お前も殺してやるうぅぅとかめっちゃ言ってるのに、結局アレンもテルーも殺せないクモ。いや、全然殺せたよね?隙だらけというか、隙しかなかったよね???どっからどう考えても、クモのほうが実力も魔力も何もかも強いのに、戦いがポンコツすぎ。なぜそんな簡単に負けた????

・テルーは龍だった(?)。謎展開。爆

・光と影の設定も、なんとなくわかったような、よくわからんようなままエンディングを迎えた。

・いのちの大切さ・・・生きるとは・・・・みたいなメッセージを伝えたかった作品なのかなって感じはするけど、ほとんど伝わってこなかった。何だったのこれ・・・?って感じだった。ほんとごめんなさいい

・エンドロールのキャスト紹介で、
テルー 手嶌葵(新人)
「(新人)」いる??????何のアピール??????歌は素敵でした!

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この作品がどうっていうよりは、タイトルとメインビジュアルから想起していた戦いも、これといったかっこいい名場面もなく、ちょっとキャラクターたちの感情の動きにも行動の背景にもついていけず(笑)、期待とはちがったって感じかもしれません。なんか本当にすみません。でもこの映画を見たことは全く後悔していません。


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