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【みこ宇宙論】タイムマシン乗って過去のやり直し⇒トラウマ書き換えるぞ!

あなたはタイムマシンで未来に行く?それとも過去に行く?


 タイムマシンの話は、文系理系問わず、いくつになっても面白いですよね。未来に行けたり過去に行けたりしたらどんなに楽しいことか……。

 あなたは未来か過去どっちかに行けるとしたらどっち行きたいですか?

 自分の未来を知りたい、もうすぐ年末なので年末ジャンボの当選番号を知りたい人は未来へGO!


 でも、もしかすると過去に行きたい人も多いかもしれませんね。過去をやり直すっていう、自己啓発や心理学によくある話は、タイムマシンで過去に行ければかなり劇的な荒治療ができると思います。

 未来に行くっていうのは、未来世界の科学技術文明での私たちの生活を知ったり、くじの当選番号が分かったりと、どっちかというと明るい話が多いかも?過去は、暗いって言うわけじゃないけど、文学的だと思います。

 SF映画でも宇宙戦争とかのなんだか派手な話は未来へタイムトラベルしますが、過去をいじる話というのはそこに、文学的な深みが出てきますよね。

 過去世界でお母さんと恋愛関係になると自分が消滅する……。

 なかなか、奥深い話で、これは時間モノSFの定番「親殺しのパラドックス」の変形版といえるでしょう。

 あと、「ターミネーターシリーズ」もそうですし、最近話題のこれも、過去に戻れる装置を使ってやってきた人が現在の平和をぶっ壊したりする。

 つまり、未来はまだ起きていないことなので、破壊されても影響がないわけなんだよね。だから、空想でいいわけだけど、過去に遡れてしまうと現在の自分や未来の自分が影響を受けるということになるので、過去を扱ったタイムトラベルは文学的な厚みが出るのじゃないかな、とみこちゃんは思っております。

タイムマシンは過去に行けない説が有力だけど……

 さて、では実際に過去にタイムトラベルはできるんでしょうか。「テネット」では、ノーベル物理学賞を受賞したソーン博士が映画の監修(さすがに監督ではない)をしているので、荒唐無稽ではありません。だから、物理学的に絶対に過去に行けない!というわけではないのですが、強く「過去に行ける!」と主張している人はそんなに多くはありません。

 なぜなら、あのビッグネームアインシュタインが、こんな模型を提唱して、過去にはいけないよ!と断言しているからです(たぶん)。


公益社団法人 日本天文学会「光円錐」

 下(過去)から上(未来)に一直線に時間軸が書かれています。

 この過去から未来への方向は外せないのですが、なぜかというと、ご存知のように相対性理論は、速く移動していればいるほど時間の進み方がゆっくりになり、光速で移動すると時間が進まないことになってる。

 未来方向で「時間の流れが止まる」ところまで行くわけなので、それ以上止まる方向で頑張っても、未来を突き抜けるだけで(上方向)、下には行かないですよね。

 ものすごく速いロケットに乗って地球に帰還すれば、自分だけ歳をとらず、未来の世界に行けてしまう。浦島太郎は宇宙旅行をしていた説はこっからきてました。

 そして、未来を現在に投影することまでは可能です。量子力学的、仏教的に考えれば、時間は未来から現在に向かって到来します。


『思考は現実化する』ってのもこれのことだね

 でも、やっぱり現在でストップしてしまいますよね。

過去にも行きたいのでなんとかして欲しい!!

 なんとかならないのでしょうか。


かわいいみこザウルスのお願いの図

 大丈夫!最先端の(古い方じゃない)量子力学を使えば、アインシュタインの光円錐をちゃぶ台返しできそうです。

 この中で言われている理論を簡単に言うと、こういうことになります。

揺らぎは時間と空間の区別さえ崩壊させる

素粒子である時間は不確定性原理によってあっちこっちに揺らいで、位置や速度を決めることができません。〈シュレーティンガーの猫〉で、箱の中の猫が「生きている」か「死んでいる」かに決まるのは、あなたが箱を開けて中を観測したときである、ということのように、誰かが観測したときに決まるのです。

たとえばアインシュタインが考えた、因果律を表す光円錐も揺らぎます。光円錐では、光が進む線を表す境界線は、斜め45度に描かれます。ところが、時空が揺らぐと光円錐も揺らぎ、時間を表す方向が空間を表す方向になるといった、時間と空間の入れ替えが起こると考えられているのです。

講談社Rikejo「時間の大きさをまじめに測ったら消えちゃったって、どういうこと!?」

 アインシュタインは光を絶対的な特権的な地位においたので、光の性質だけは変わらない(過去から未来へ変化する)と考えました。

 でも、量子力学だと、光も素粒子のひとつ(光子、フォトンと言います)なので、観察するまで方向性は確定しないわけです。だから引用部分にあるように因果律を表す光円錐も揺らぎます。ということになります。

 文字だとわかりにくいので、イラストで説明しましょう。

天才量子力学学者カルロ・ロベッリは星一徹だった

あ(゚0゚)間違いた!

 間違えました。こっちです。これが、量子力学による光円錐のちゃぶ台返しです。


講談社Rikejo「時間の大きさをまじめに測ったら消えちゃったって、どういうこと!?」

 図では、まだ星一徹(の仮面をかぶったカルロ・ロベッリ)が円錐を倒し始めたところで終わっていますが、これが、量子の世界ではくるるくるくるくるーーーっと回っている感じで、あちこち飛び回ってます。だから、時間はどっち行くかわからないので、何らかの技術で下方向に「えいやあ!」と固定できれば時間の矢印が過去を向きます。

 その固定したときにピンどめして、動かないうち、その隙きにサササッとタイムマシンに乗れば過去に行けるというわけですね。

 時間が消えた!?

そんな(ほかのあらゆる物質と同様に)あやふやなものを、あえて「時間」と呼んで特別扱いする意味があるだろうか。ロヴェッリはそう考えました。
時間とは、あらかじめ決められた特別な何かではない。時間は方向づけられてなどいないし、「現在」もなければ、「過去」も「未来」もない。だとするなら、あるのはただ、観測されたときに決まる事象どうしの関係だけだ。これまでは量子力学も、時間の発展を前提としていたが、もはや時間は表舞台からきれいに姿を消してしまった。時間とは、関係性のネットワークのことである。

講談社Rikejo「時間の大きさをまじめに測ったら消えちゃったって、どういうこと!?」

 時間は方向づけられてなどいないし、「現在」もなければ、「過去」も「未来」もない。

 これが、最新の量子力学の時間の考え方です。この考え方で決まり!ではなく、このカルロ・ロベッリ率いる研究集団が推し進めているループ量子重力理論が正しいのか、他の有力候補の超弦理論に軍配が上がるのか、いま頭のいい人たちが盛んに実験したり、議論したりしているようです(どっちかに決まりそうらしいですよ)。

まとめ 自己啓発と量子力学はその大本命の核心的議論のところで直結

 いずれにしても、過去に遡るというのはアインシュタインの断言とは違って、量子力学の研究を推し進めればできそうな感じがしてきました。

 そうすると、過去のトラウマというのは、完全に治療可能になる、どころか、トラウマ消したり、トラウマ消すついでに、逆にもっとすげーポジティブな体験に書き換えたりとか、やりたい放題(!)になるわけですね。

 自己啓発とタイムマシン。そして自己啓発と量子力学、そして記事が長くなりすぎたので触れませんでしたが仏教では雑乱住の「因・縁・果」。これらの知見は、その大本命の核心的議論のところで、やはり相互直結しているようです。

 ではまた!(^~^)

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