最大の俗説!「人間の脳は10%しか使われていない」
みなさんは、脳科学のネットや雑誌記事で「人間の脳は10%しか使われていない」だから、もっと脳を活用しよう!というのを頻繁に見かけると思います。
これは、デタラメです。
でも、ウィキペディアにもあるので、知っている人は知っていて、「人間の脳は10%しか使われていない」だから、もっと脳を活用しよう!というのは、知っている人からは鼻で笑われています。すぐにやめよう!
スピリチュアルの人が当然の話のように使っていて、だから、潜在意識を活用しましょう!っていう文脈に持っていくわけですが、そもそも前提部分が最初からおかしいのです。
フル活動しているんだけど、でも、活用しきれていない、それをどう活用したら良いのか、もしくは、神経症など心の病をどうやって手懐けるか。これが正しい考え方です。それはお釈迦様もフロイトもよく知っていました。
最近では、これがグリア細胞や、デフォルト・モード・ネットワークの話題と結びつき、さらに科学的検証が進んでいます。
つまり、「人間の脳は10%しか使われていない」というのは嘘だというところから出発し、脳の、新しい(というより)正しい活用方法の研究がゾクゾクと出てきていますので、脳を100%正しく活用したい人は、今すぐそういう記事や本をよむのをやめないといけません。
デフォルト・モード・ネットワークについては、一部で脳の資源を浪費するだけという間違った説も流布していますが、ネットでも正しい知識が広まってきています。
人の行動を司る脳内ネットワーク
デフォルト・モード・ネットワークというのは、聞き慣れない言葉ですが、要するに、人間が経験してきた“記憶ドリブン”の行動や意思決定を導く人間存在の主役としての存在です。
【まとめ】つまり脳は全部活動しているが前提でそれを制御するDMNを理解することが大事
ということで、結論的には、脳は90%働いていないから波動を高めましょう、とかやっても完全にムダで、働いている脳を有益な方向に導くために、デフォルト・モード・ネットワークを理解して使いこなすことが大事だということです。
動いていないという間違った前提だから、動かすために波動を高める(運動量を大きくする)、という間違った考え方が出てくるのです。波動を高めても脳は活性化しません。
つーか、すでに十分活動していますから、それ以上やったら(もしまぐれでテンション高まったとしても)変なことになります。波動を高めよう!とか言っている人、テンション高くて怖くないですか?あれは、脳科学的におかしい状態なのです。幸せにはならない。
青砥さんの本は、脳はすでに十分すぎるほど動いている視点で書かれているのでとても有益です。
「記憶力」「思考力」「発想力」「創造力」を高めたい人は、ぜひ、「人間の脳は10%しか使われていない」というところから書き始めている記事と本を捨てて、この本から読み始めましょう!
そして、ここに「集中力」というのが入っていないところがポイントですね。集中力は鍛えようと思って鍛えられないのです。「記憶力」「思考力」「発想力」「創造力」は高められます。その高められた4つの能力の結果として、集中力が出てくるわけですね。
これも、集中力を高めよう!系の本は捨てて、集中力は結果であると考えると、きっと集中力が身につくはずです。
無理な集中は害を及ぼすので、今すぐすてましょう。
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