夫の転勤についていかない結婚が「普通」になればいいのに
「旦那さんについていかないの?」
別居婚をしていると言うと、90%以上の確率でこう聞かれる。
夫は全国(コロナ前は海外)を出張して飛び回る仕事をしている。一方の私は都内の会社に勤めているので、結婚しているのにほぼ別居状態だ。最近家を購入したけど、夫婦が揃うのは週末のみ。日曜の夕方には、夫は出張先の東北へ帰っていく。まさに「別居婚」「週末婚」とよばれる夫婦関係だ。
一般的に、結婚したら夫婦一緒にいる場合がほとんどだ。同じ家で暮らし、夫が転勤になれば、妻と子供がついていく。また違う場所に転勤になれば、一緒に引越し。最近は在宅ワークなどで状況は変わっているかもしれないけれど、やはり「妻は夫についていくもの」と考えている人が多い。
だから別居婚をしていると言えば、高い確率で「ついていかないの?」と聞かれる。目上の人だけでなく、同世代の人からも。
なぜ夫のいる場所についていかないのか?
なぜなら私には「夫婦一緒にいる」よりも大事なこと、もしくは同等に大事なことがあるからだ。
例えば、わたしの仕事。今年編プロに転職したばかりだから、まだまだ色々な知識・経験を身につけないといけない。将来子どもができたら自由に働きづらくなるから、それまでには実力がないと辛い。そう考えると、夫のいる場所についていくよりも、今首都圏でガッツリ働いていた方が自分のためになる。
ほかには、1人の時間を大切にしたいから。読書をしたり、1人noteを書いたり、仕事関連の勉強をしたり、見たい映画をゆっくり見たり……。お互い1人でいる時間が長いから、自分の時間を好きなように使える。2人でいると、つい自分の時間をほったらかしにしてしまう。週の大半を別々で過ごすからこそ、お互いが自分を大事に出来る。
別居婚は、2人がそれぞれ自立した生活を送る基盤をつくっている。この基盤さえあれば、一緒に暮らす未来はもちろん、この先どんなことがあっても、お互い楽しく暮らしていける確信がある。
別居婚は、世間が思っているほど悪くないのだ。
「旦那さんについていかないの?」と聞かれるたび、なんで別居婚=寂しい・悲しいと思われてしまうんだろうと感じる。結構いいものなのに。世間がもっと別居婚のよさに気づけば、「旦那さんについていかないの?」と聞いてくる人はグッと少なくなるだろう。
「夫婦一緒にいる」よりも大事なことがあるって、別に悪いことじゃない。むしろそれぞれの人生をより豊かにするキッカケになったりもする。もちろん「夫婦一緒にいる」が一番大事な人を否定するわけではない。
ただ「夫婦一緒にいる=当たり前、常識」と信じ、自分の可能性を失おうとしている人に、「別居婚って生き方もあるよ」と言いたいだけだ。
いずれ働き方や結婚が多様化して、別居する夫婦も珍しくはなくなるのだろうか?そうなれば夫のいる場所についていくのが当たり前じゃなくなって、別居婚で独立した暮らしをする夫婦が普通になっていくのかな。
「旦那さんについていかないの?」と聞かれる機会がなくなるくらい、結婚にも多様性ができるといいなぁ。。
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